はじめに
金運の神様を祀る紫南宮を参拝する人で賑わい、筍の産地としても知られる南投県の竹山鎮。海抜1000mの高原ならではの朝霧、青空、雷雨の後の清々しさ、星空、雲海…雄大な自然の姿は、ビバルディの交響曲『四季』を彷彿とさせるとも。この竹山鎮の何百羽ものツマムラサキマダラ蝶が舞う場所に、注目のグランピング施設が誕生。一泊5食つき、バトラーの献身的なサービス、秘密のツアー、クラフトマン体験など、盛りだくさんな滞在が叶うと話題の「山思雲想 Sanyun Village」を紹介します。
長い時間をかけて探し当てた4200坪の土地を少しだけ開拓。
かつては「觀海坪」と呼ばれ、霧や雲がないときには、左手には雲林県の麥寮、遠く前方には海に通じる河口、日没後はパノラマビューの夜景が楽しめるという、とっておきの立地に造られた「山思雲想 Sanyun Village」。オーナーのOta氏は、園芸が盛んな彰化県田尾の出身。台北に住んでいましたが、家族が山暮らしを望んだために27歳で台北を離れることに。長い時間をかけて土地を探し、ようやく探し当てたのが竹山鎮でした。隠れ里のようで干渉されづらく、海抜が高いので蚊もいない。夏は蒸すことがなくクーラー要らずの涼しさで、冬はそれほど寒くない…まさに理想的な環境です。敷地面積は4200坪ですが、大部分の山林には手をつけず、開発したのはわずか900坪。荒野だった場所を整地する際には父と弟と協力し合い、4年の月日をかけて準備を進めてきたのだそう。
ハーブや食用樹を植え、自然の恵みや豊かさをより強く感じる場所に。


任せて安心、いいとこ取りのグランピングは、クラフト体験も大好評。
2年前、こうした山中での暮らしを多くの人とシェアしたいと考えたOta氏は、ここを「山思雲想 Sanyun Village」というキャンプ場として開放することに。豪華なテントの設営サービスのみならず、キャンプ用品の準備も不要。行き届いたバトラーサービスで快適なグランピングが叶います。さらには、数種のクラフトマン体験も用意。これまでの定番クラスは、調香、フラワーアレンジメント、コーヒーなど。90分のレッスン内容はインタラクティブな面白さがあると好評で、リピーターが続々と訪れているそう。


地元の名産のルーツに思いを馳せながら味わう、一泊5回のお食事タイム。

朝食は、果物店の農園で取れたパパイヤ、アニマルウェルフェア牧場「小雞咕咕」の鶏卵、地元の人気ベーカリー「品丞麵包坊」の欧風パン、山頂の老職人が手作りした麦芽糖など、食育にもぴったりな地元食材で作られた食事がいただけます。

フォトジェニックなテントがずらり。快適な眠りのための装備は万全。


シャワー&トイレは公共スペースに。清潔さとたっぷりの湯量が自慢です。
トイレと浴室は公共スペースに。清掃と消毒を徹底し、清潔が保たれています。シャワーの水量もお湯の温度も十分で、屋外の不便さを感じさせません。ドライヤーは準備されていますが、石鹸類やタオル等の洗面用具、サンダルなどは各自で持参を。おわりに
企業やサークル単位での貸し切りも歓迎しているほか、滞在内容のカスタマイズも可能。防疫のための規制が緩和されれば、孟宗竹の遊歩道で知られる大鞍竹海の秘境ツアーの再開の予定も。自然の懐に抱かれ、大地との共生を学ぶグランピング体験、要チェックです。◆山思雲想 Sanyun Village
住所:南投縣竹山鎮大林巷16-32號
電話:+886-933-587-577(09:00~20:00)
※3歳以下のお子様の宿泊、ペットの同伴は不可。酒類は持ち込みのみ、マスク必須(着用は滞在時の規定による)。