ホテルオークラ、京都 平安神宮近くに新規ホテル開業 オークラ 20 年ぶりの新規開業

ホテルオークラは 2022 年 1 月に京都 平安神宮近くに高級ホテル「ホテルオークラ京都　岡崎別邸」を開業すると発表した。地上 4 階建て客室数 60 室の宴会場を持たない宿泊主体型の施設。三菱地所が開発してオークラが運営を受託する。

オークラは「オークラ」「ニッコー」「JALシティ」ブランドでホテルを展開するが、オークラブランドでの国内新規開業は 2001 年 12 月開業の「オークラ千葉ホテル」以来実に 20 年ぶり。

尚、京都河原町にある「京都ホテルオークラ」は「ホテルオークラ京都」に名称を変更し、新規開業ホテルは客室単価は 4～5 万円台を想定する小規模高級ホテル、既存ホテルは標準的なシティホテルとして棲み分けを行う。

京都市観光協会によると 2021 年 4 月の市内ホテルの平均客室稼働率は 20.6% で、対前年同月比で 69.3 ポイント減となった。京都府では 4 月下旬から緊急事態宣言が発令されており旅行需要が減少したことが大きく影響した。

他地域と同様に京都市内のホテルの経営環境は依然厳しい状態にあるが、オークラはコロナ禍後を見据えて京都での新規出店に踏み切る。訪日客の回復に合わせて、海外富裕層の顧客の開拓も進める考えだ。

 

コロナ禍でも京都への高級ホテル進出計画 止まらず

コロナ以前、京都は世界の観光都市として多くの訪日外国人が観光に訪れていた知られていた。コロナ禍により京都市内の客室稼働率は低迷が続いているが、今後ワクチン接種の拡大などにより観光客が戻れば、客室稼働率が V字回復する可能性は高い。

そんなポストコロナを見越して、京都への高級ホテル進出は後を絶たない。帝国ホテルは、京都の祇園にある国登録有形文化財「弥栄会館」を改修し、東京、上高地、大阪に次ぐ 4 軒目、30 年ぶりの新規ホテルの開業を発表。2026 年春の開業を目指す。

また、米ヒルトンは 2021 年 9 月、アジア太平洋地域初進出となるヒルトンのラグジュアリーブランド「LXR ホテルズ＆リゾーツ」の高級ホテル「ROKU KYOTO, LXR Hotels &Resorts」を京都市に開業。

2021 年末には、関西エリア初進出となるセレクトサービスのホテルブランド「ハイアット プレイス」の高級ホテル「ハイアット プレイス 京都」の開業が予定されている。

京都市では 2021 年以降、高級ホテル以外に限らず多くのホテルの開業も計画されている。京都府では緊急事態宣言が発出され不要不急の外出自粛が要請されているが、水面下ではコロナ後を見越した計画が着々と進んでいるようだ。