
2021年2 月末より欧州や北米で販売開始された新型のスズキ 隼(ハヤブサ)が、2021年4月7日より国内の隼(ハヤブサ)取扱店でついにリリース。国内仕様のエンジン、強靭な足周り、充実の電子制御システム等は、2月に発表された欧州仕様と同じ(国内仕様のスピードメーターはkm/h表示のみ)。国内仕様はETC2.0車載器の標準搭載に加え、ユーザーの好みに応じ、外装色の組み合わせや前後ホイールのカラーが選択できる「カラーオーダープラン」をメーカー初設定しているのがポイントだ。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
エンジンや足周りは欧州仕様と変わらず。国内仕様は「ETC2.0」を装備し、スズキ初の「カラーオーダープラン」を設定

欧州や北米ですでに販売が開始され、2021年4月7日に国内仕様がリリースされるスズキ 隼(ハヤブサ)。3代目となる新型は、13年ぶりに全面改良され、フルモデルチェンジ。初代から続く開発コンセプト「Ultimate Sport(究極のスポーツバイク)」のもと、高い空力特性を持つ独特のデザインや、優れた走行性能をさらに進化させた。
2021年2月に新型の隼(欧州仕様)が発表されて以来、当サイトではこれまで、開発秘話、外観などのディテール、エンジン系統、フレームや足周り、電子制御システムなどを徹底レポートしてきた(下記参照)。
2021年4月に発売される国内仕様は、欧州仕様と同じエンジン、強靭な足周り、充実の電子制御システムを採用。なお、国内仕様の最高出力と最大トルクは、正式発表されたスペックを比べてみると、
・最高出力:190ps/9700rpm(欧州仕様) → 188ps/9700rpm(国内仕様)
・最大トルク:15.3kg-m/7000rpm(欧州仕様) → 15.2kg-m/7000rpm(国内仕様)
☆圧縮比(12.5)は同じ
最高出力は2馬力、最大トルクは0.1kg-m低下しているが(回転数は同じ)、スズキによれば、これは国内と海外の測定方法の違いによるもので、エンジンの仕様はまったく同じ。燃費(WMTCモード)も、スペック上では欧州仕様=14.9km/L、国内仕様=15.4km/Lと、国内仕様がやや低燃費だが、これも測定方法の違いだと予測される。
国内仕様のポイントは、国内専用装備として、ツーリング時の利便性を高めるETC2.0車載器を標準装備。また、ユーザーの好みに応じ、外装色の組み合わせや前後ホイールのカラーを選択できる「カラーオーダープラン」をメーカー初設定しているところ。
2021年2月に広報された新型のプレスリリースでは、シングルシートカウル仕様車の写真が多用されていたが、国内仕様の発売時はタンデムシート付き。レーシーなシングルシートカウルは、オプション設定となる。


国内の隼はスズキ初の「カラーオーダープラン」を採用!標準車体色3色を含む、全18パターンの組み合わせが可能
カラーオーダープランは、外装カウル3色、外装アクセントカラー3色、ホイール2色を組み合わせることができ、標準車体色3色を含む全18パターンの組み合わせが可能。カラーオーダープラン導入例は、下記「Hayabusaスペシャルサイト」で確認することができる。
●Hayabusaスペシャルサイト
https://www1.suzuki.co.jp/motor/hayabusa-sp/



☆新型の3代目・隼(ハヤブサ)、パーフェクトガイド
新型の3代目・隼(ハヤブサ)を、
1:開発秘話
2:外観などのディテール
3:エンジン系統
4:フレームや足周り
5:電子制御システム
に分けて徹底解説。ズバリ、要チェックです!
1:新型は6気筒化やターボ付も開発テストしていた!? 開発秘話を動画でチェック
6気筒化や過給機付の検討、極限の空力性能を目指したデザイン、こだわり抜かれた電子制御システムなど、日本のスズキ開発陣が、隼の開発秘話を17分42秒間、惜しみなく披露。
2:新型のデザインや外観を徹底解剖
隼の代名詞でもある最高速300km/hという領域では、空力性能は極めて重要な項目。スズキのエンジニアは最新の分析ツールを使用し、高度な風洞試験を最大限に活用。長年に渡って蓄積したデータやハウツーも駆使した結果、隼はスズキ車の中でも、トップレベルの抗力係数を実現した。
3:低速域から中速域でのスムーズな走りを実現し、ハイパワーと高トルクを獲得した新型のエンジン
スペックのみを見た場合、新型は馬力ダウン。最大トルクも低下している。しかし新型の最大のポイントは、前モデルのネックであった、低中速域に発生したトルク谷を解消していること。非日常的な超高回転域のごくわずかな領域は確かに低下しているが、トータルで見た場合、新型は前モデルを上回る快適さや扱いやすさを獲得するとともに、さらなる速さを確実にゲットしている。
4:試作&テストを繰り返した結果、新型のフレームや足周りは、あえて前モデルを踏襲!
スズキは新型の開発にあたり、いろんな仕様のメインフレームやスイングアームを試作し、テストを繰り返した。だが、試作・テストした数々のメインフレーム&スイングアームは、最終的に前モデルの仕様には適合しなかった。この事実は、いかに前モデルのシャシーの完成度、性能、素性が高かった(過去形だが、実際には現在進行形)のかを物語っている。
5:大型ビギナーや回帰組も安心!新型は安全性を向上させた、充実の電子制御システムを導入
フルモデルチェンジされた隼には、再びバイクに乗る人や大型ビギナーも安心の電子制御システムをトコトン充実させているのがポイント。電子制御システムの導入で、安定した走りの実現や、安全性を大幅に向上。高性能エンジンやシャシーに組み合わせた、バイク回帰組も嬉しい電子制御システムの数々を徹底レポート。
●Hayabusa スペシャルサイト https://www1.suzuki.co.jp/motor/hayabusa-sp/
●スズキWEB モーターサイクルショー2021 https://www1.suzuki.co.jp/motor/web-mcs2021/