近年、エンジンのダウンサイジング化や電動化が進んでいる。たとえばメルセデス・ベンツのSクラスでさえ2.2ℓディーゼルモデルがラインアップされた。ただそんないまこそ、大排気量エンジンで優雅に走るのも良いのではないだろうか。そこで今回の【モーターファンおすすめ中古車】では、 300万円で買えるおすすめラグジュアリーFRクーペを紹介する。
大型のクーペはやっぱりかっこいい。
今日、世界中でSUVブームが巻き起こっており各メーカーはSUVのラインアップを充実させている。その裏でクーペはモデル数が少なくなってきており、特に大型クーペとなると一部の高級メーカーのみとなってきている。しかし、大型クーペには、見た目がかっこいい、走行安定性が良いなど多くの魅力がある。
また大排気量エンジンは乗っていて楽しい。ゆとりのある自然な加速で、ストレスなくどこまでも走っていきたくなる。そこで今回の【モーターファンおすすめ中古車】では、 300万円で買えるおすすめラグジュアリーFRクーペを紹介する。ただし、購入してからの維持費は高額になるということはお忘れなく。
3代目メルセデス・ベンツ・CLクラス 究極のラグジュアリークーペが300万円で手に入る⁈
メルセデス・ベンツ・CLクラスは最高級2ドア・パーソナルクーペで、現行型は「Sクラス・クーペ」として販売されている。今回紹介する3代目は日本で2006年にデビュー、5代目Sクラスがベースとなっている。全長×全幅×全高=5075mm×1870mm×1420mmの大柄なボディは、メルセデス・ベンツのクーペモデルの特徴であるピラーレスウインドウも相まって非常に伸びやかで優雅なスタイリングを実現している。インテリアは、セミアニリンレザーシートや、光沢ウッドパネルなどが随所に採用されており、シンプルかつプレミアムなものとなっている。また夜間走行時に赤外線映像を用いて障害物を早期に発見できるナイトビューアシストなど当時の最新技術も惜しみなく採用されている。
標準モデルのパワートレーンは2種類。「CL550」には5.5ℓV8エンジン(387ps、530Nm)を、「CL600」には5.5ℓV12にツインターボ(517ps/830Nm)を搭載。またAMGモデル(CL65)には6.0ℓV12ツインターボエンジン(612ps/1000Nm)が採用された。維持費を考えると、「Sクラス」「Eクラス」にも採用されていた5.5ℓV8エンジンがおすすめだ。この大排気量NAエンジンはアクセルを踏み込むと気持ちの良いNAサウンドを奏でながら優雅に加速していく。加速の滑らかさでいえばCL600を凌ぐほどだ。
平均中古価格は256万円。
たとえば「CL550」だと「CL550 AMGスポーツパッケージ 2007年式、走行2万8000kmで車両本体価格278万円」というような中古車がある。
ダウンサイズ化、電動化が進むいまこそ味わっていただきたい「作品」だ。
全長×全幅×全高(㎜)=5075×1870×1420
ホイールベース(㎜)=2955
エンジン:5.5ℓ V型8気筒DOHC
駆動:FR
最高出力:387ps(285kW)/6000rpm
最大トルク:54.0kg・m(530Nm)/2800~4800rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:7AT
車重(kg):2000
新車価格:1520万円
※2006年発売当時のスペック
2代目ジャガーXK 英国車らしい品のある乗り味が魅力
ジャガーXKは、1948年に発表されたXK120から受け継がれるジャガーのスポーツカーの伝統を受け継ぎ、ジャガーエンジニアリングの高度なテクノロジーと洗練されたパフォーマンスを発揮するモデルだ。今回紹介する2代目モデルは、2006年に日本で発売。妖艶でパワフルかつ優美なラインのスタイリングに、直感的操作性とジャガーの優れたクラフトマンシップに裏づけされた新感覚ラグジュアリーインテリア、そして軽量のオールアルミニウムボディ構造が採用されたラグジュアリースポーツクーペだ。
エンジンは前期が4.2ℓV8、後期は5.0ℓV8エンジンが採用された。ベースグレードがNA、高性能グレード「R」にはスーパーチャージドエンジンが積まれている。優雅にゆったり走るなら4.2ℓNAエンジンがおすすめ。荒々しさはまったくなく、ジャガーらしい心地良いV8サウンドを響かせる。またアルミニウムボディによって精緻で俊敏なハンドリング、そしてシャープなコーナリングが実現されているのも特徴だ。
平均中古価格は300万円。
たとえば「XKクーペ 4.2 2009年式、走行1万2000kmで車両本体価格258万円」というようなところが標準的な中古相場だ。
XKはジャガーらしい品のあるラグジュアリースポーツクーペだ。
全長×全幅×全高(㎜)=4790×1895×1320
ホイールベース(㎜)=2750
エンジン:4.2ℓ 水冷V型8気筒DOHC
駆動:FR
最高出力:304ps(224kW)/6000rpm
最大トルク:42.9kg・m(421Nm)/4100rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:6AT
車重(kg):1690
新車価格:1150万円
※2006年発売当時のスペック
3代目BMW6シリーズクーペ グランドツーリングもスポーツ走行も得意!
6シリーズクーペは、1937年に発表のBMW 327クーペ以来続く、BMWのクーペ・モデルに共通するエレガントな装いのデザインが魅力のプレミアムラグジュアリークーペだ。今回紹介する3代目は、流れるような美しいボディラインとスポーティなプロポーションによりダイナミックかつエレガントなエクステリアデザインが特徴で、また同時にエクスクルーシブなインテリア空間を併せ持っている。デザインについては最近のBMWのなかで、もっとも流麗さが際立っているのではないだろうか。
標準モデルには2種類のパワートレーンを設定している。640iには、3.0ℓ直列6ターボエンジン(320ps/450Nm)を、650iには4.4ℓV8のツインターボエンジン(407ps/650Nm)を搭載している。おすすめは後者。高精度ダイレクト・インジェクション・システムにバルブトロニックを組み合わせたこのツインターボエンジンは、スポーツ走行からグランドツーリングまでこなせるのが魅力だ。ドライビング・パフォーマンス・コントロールで「コンフォート」を選べば非常に乗り心地が良くゆったり走れ、「スポーツ・プラス」に入れるとスポーツカーのような鋭い走りが楽しめる。
平均中古価格は294万円。
たとえば650iだと「650i クーペ Mスポーツパッケージ 2011年式、走行4万kmで車両本体価格278万円」というような中古車がある。
6シリーズクーペは時にはゆったり、時にはスポーツカーのように激しい走りを魅せるプレミアムラグジュアリークーペだ。
全長×全幅×全高(㎜)=4895×1895×1370
ホイールベース(㎜)=2855
エンジン:4.4ℓ V型8気筒DOHCツインターボ
駆動:FR
最高出力:407ps(300kW)/5500rpm
最大トルク:61.2kg・m(600Nm)/1750~4500rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:8AT
車重(kg):1910
新車価格:1235万円
※2011年発売当時のスペック
メルセデス・ベンツEクラス・クーペ V8エンジンが200万円前後で選べる!
メルセデス・ベンツEクラス・クーペは、メルセデスのクーペモデル伝統のエレガントなフォルムに先進的でシャープなラインを融合した美しいスタイリング、上質なインテリア、 スポーティな走行性能を併せ持つ、プレミアム2ドアクーペだ。今回は2009年に日本で発売された先代モデルを紹介する。フロントマスクは、前期モデルと後期モデルで大きくデザインが異なる好みが分かれるところ。サイドビューは先に紹介したCLにも通じるメルセデスのクーペモデル伝統のピラーレスのサイドウインドウによるエレガントなルーフラインが特徴的だ。またインテリアもウッドトリムやシートなどの素材とデザインにこだわったスタイリッシュで上質なインテリアとなっている。
モデルのラインアップは豊富だが、ラグジュアリークーペとしておすすめなのは4.7ℓV8ターボエンジン(408ps/600Nm)が搭載されるE550ブルーエフィシェンシーだ。この550には各ホイールを個別に連続可変制御ダンパーを備えた電子制御エアサスペンションシステム「AIRマティックサスペンション」も標準装備される。普段は余裕たっぷりなV8エンジンでゆったり走れ、エアサスをスポーツモードに入れると途端にスポーツカーのようなホットな走りが楽しめるのが魅力だ。
平均中古価格は195万円。
たとえばE550モデルだと「Eクラスクーペ E550ブルーエフィシェンシー 2012年式、走行2万8000kmで車両本体価格218万円」というような中古車がある。
メルセデスの美しいクーペデザインが魅力の非常にお買い得なモデルだ。
全長×全幅×全高(㎜)=4715×1785×1395
ホイールベース(㎜)=2760
エンジン:4.7ℓ V型8気筒DOHCターボ
駆動:FR
最高出力:408ps(300kW)/5000~5750rpm
最大トルク:61.2kg・m(600N・m)/1600~4750rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:7AT
車重(kg):1790
新車価格:1110万円
※2011年発売当時のスペック
今回は中古で300万円以内で買えるFRラグジュアリークーペをご紹介した。ひと口にラグジュアリークーペといっても、エンジンやデザインなどの特長・個性はさまざまだ。中古でラグジュアリークーペを探される際は、ぜひ、この5車種をショッピングリストに載せて検討してみてはいかがだろうか? ただし、繰り返すが、優雅に走らせるには、それなりの維持費と燃料代がかかることはお忘れなく。