日本でツーリングワゴン文化が形成される過程でもっとも大きな役割を果たしたのが、スバル・レガシィツーリングワゴンだろう。アウトバックは、レガシィツーリングワゴンの上級派生車種として生まれた。Motor-FanTECHの会員の方々にも多くのオーナーがいる。そのオーナーにアンケートを実施。オーナーだからこそわかる燃費、不満、よいところをみてみよう。
現行レガシィアウトバックは2014年に登場した。この代からレガシィの日本仕様はツーリングワゴンが廃止され、4ドアセダン版の「レガシィB4」とクロスオーバーSUVの「レガシィアウトバック」の2車型構成となった。
エンジンは、先代まであった3.6ℓ水平対向6気筒が廃止され、2.5ℓ水平対向4気筒(FB25型)のみとなった。組み合わせるトランスミッションはチェーン式CVT(リニアトロニック)だ。
レガシィアウトバック(北米では「アウトバック」)のメイン市場であるアメリカでは、すでにSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)採用の新型に切り替わっている。
2019年式 リミテッド「移動自体も楽しみにしてくれる、そんなクルマです」
排気量:2500cc トランスミッション:CVT
平均燃費:11.0km/ℓ(通勤で高速道路7割、一般道3割)
長所:最低地上高200mmを確保した上での重心の低さとAWDがもたらす抜群の安定感。信頼性のあるADASによる安全性の高さと快適性。国産車では唯一無二の伸びやかでスタイリッシュなエクステリアデザイン。
短所:走行時の車内騒音は若干大きめ。もう少しエンジントルクが欲しい。
評価
外観:★★★★★ 大柄な車両寸法にもかかわらず威圧感のないスマートなルックス
室内:★★★★☆ オーソドックスなデザイン
走行性能:★★★★★ 流し乗りするには充分なエンジン出力。 ハンドリングや走破性の良さは秀逸。
燃費性能:★★★★☆ この大きさのクルマでエンジンのみなら充分良い燃費
装備:★★★★☆ 安全装備と長距離ドライブに必要な快適装備は充実している
満足度:★★★★★ 魅力的なエクステリアデザインと高い安全性能、快適性を兼ね揃えたクルマで大変満足しています。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「アウトバックを3台乗り継いで来ていますが、所有することにより趣味やライフスタイルがよりアウトドアに向いてきました。目的地でのアクティビティのみならず、移動自体も楽しみにしてくれる、そんなクルマです」
2018年式「とても安定感がある。安全性能が優れている」
排気量:2500cc トランスミッション:AT
平均燃費:12.5km/ℓ
長所:とても安定感がある。安全性能が優れている。コスパが良い。
短所:フロントガラスを傷めると修理費がかさむ。
評価
外観:★★★★★ 重厚
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★★ 夏冬かかわらず安定感が抜群
燃費性能:★★★★★
装備:★★★★★ 自動運転は要らないと考える人には充分だと思う
満足度:★★★★★
このクルマの購入を検討している人にひと言
「この値段でこれだけの装備、性能が手に入れるられるんだから、購入して損はないです」
2016年式スマートエディション
排気量:2500cc トランスミッション:CVT
平均燃費:12.0km/ℓ(高速6割街乗り4割)
長所:2500ccとは思えないほど燃費良い。高速は15km/ℓは簡単にでます。街乗りでも渋滞にはまらければ10km/ℓは走ります。座面の高さが絶妙で乗り降り時に腰にやさしい。CVT+2500ccのエンジンは1000rpmでの街乗り時にわずかなアクセル開度にもクルマが反応するので気持ちよく走ることができます。
短所:内輪差が大きいため、車庫入れよりも車庫出し時に隣に長い車がいると困難。メーターの仕切り壁が邪魔。助手席からメータが見えない。ウインカー動作音が安っぽい。
評価
外観:★★★★★ シンプルでカッコ良い。ゴテゴテしていないのが良い。
室内:★★★★☆ ウルトラスエードのシートは滑らず、蒸れず、雪の日も冷たくならない。後席シートヒーターも大活躍しています
走行性能:★★★☆☆ 普通の性能です。アクセル全開にすると必要充分な加速をします。
燃費性能:★★★★★ 排気量、重量を考えれば文句ありません。
装備:★★★★★ アイサイトのおかげでロングドライブが快適に安全に移動することができます。
満足度:★★★★★ 秀でた性能はありませんが、全体的にバランスが良いクルマです。SKIや4人で長距離移動する用途にはぴったりです。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「スバル最後のポート噴射エンジンです。10年以上と長く乗るなら直噴ではなく熟成のポート噴射エンジンをお勧めします。SKIを趣味とする人にはお勧めします」
2015年式(B型) Limited「直噴化されていない最後の水平対向エンジンのモデルは買いです」
排気量:2500cc トランスミッション:CVT
平均燃費:10.4km/ℓ(片道7kmで30分のほぼ渋滞の通勤が7割。3割は遠出。)
長所:車種イメージからすると望外にもエンジンを感じる事ができる自然なアクセルコントロール感。身長が高い家族4人でも快適に長距離を荷物満載で移動可能で、かつ燃費もいつもとほとんど変わらない所。街の中でも山の中でも森の中でも川のそばでも違和感なく溶け込むけど、存在感はあるデザイン。
短所:今の基準からすると燃費は程々。排気量なりではありますが、街乗り時の燃費がもう少し良くなると嬉しい。標準状態の脚周りの硬さが気になります。年度改良で徐々に改善されているようですが、脚周りに少しお金をかけたモデルがあったらそれを選んでいたかも。スバルというよりは国産車を含めたクルマ全般に言えますが、ナビを含めてカーオーディオ系のインフォテイメントが古臭いのをなんとかして欲しいです。デジタルに振り切るか、アナログに振り切るか、どちらか尖ったインフォテイメントシステムを希望します。
評価
外観:★★★★★ 他のスバル車に比べるとマッチョ感が控えめで、色んなシーンで使いやすいです。
室内:★★★★★ 質実剛健系が好きですので、まさにそういう感じの内装で好みですが、各種情報(数字)の見やすさはもう少し改善して欲しい。
走行性能:★★★☆☆ 初期のモデルでは標準状態では古典的な硬い脚周りという印象が強く、快適性が少々犠牲になっています。後期型はかなり改善されていたので羨ましいです。
燃費性能:★★★★☆ 排気量から考えて10km/ℓを超えていればヨシと思っていましたのでOKです。強いて言えば街乗り時の燃費がもう少し改善されるならありがたいです。
装備:★★★★☆ 車体に関するアイサイトの機能はVer.3で充分満足。ナビやエアコンなどの操作部分はモダンとクラシックの混ぜ方でもう少し工夫していただきたかったです。
満足度:★★★★★ 基本的には長期間乗るつもりで購入しました。中古の車体でしたが最初から概ね気に入っており、実用性があり、冬場の悪路に対応可能な最低地上高も確保され、家族が快適に移動できるワゴンとして頑張ってもらっています。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「現時点で、スバルにおいては新車で買えるという意味では直噴化されていない最後の水平対向エンジンのモデルになっています。長期間乗ることを考えると、シンプルな機構でコストを掛けた車体というのが理想ですので、アウトバックはまさにそういう車種であり、北米で道具として利用されて信頼を勝ち取っている理由もそういう点にあるかと思います。その上で日本における快適性もある程度実装されていますし、今となっては珍しくなってきた押し出し感の少ないスタイルも好ましく感じる方も多いのではないでしょうか。そういう観点で素のモデルの方が長く付き合えるのではないかと思います。ボディカラーにもよりますが、目立たないけど存在感のある実用性が高いワゴン車。かつ最低地上高が多めに確保されているので、ある程度の悪路にも対応できるオールマイティーさもある。という点で私は評価しています」
2015年式BS9 ベースグレード「北米市場向けで車体が大きいですが、すぐに慣れます」
排気量:2500cc トランスミッション:CVT
平均燃費:9.8km/ℓ(買い物など近場の移動が主体です。)
長所:ゆったりとドライブできます。
短所:思いのほか燃費が良くありません。
評価
外観:★★★★☆ アメリカ市場を意識したデザインが良い。
室内:★★★★☆ 飾り気がありませんが、実用的で好感が持てます。
走行性能:★★★★★ 市街地だけでなくオールラウンドな走行性が高いです。
燃費性能:★★★☆☆ 車格を考慮してもまだまだ燃費は良くなって欲しいところです。
装備:★★★★☆ 発売後1年で改良される事があり、B型を選択すると満足度は高くなります。
満足度:★★★★★
このクルマの購入を検討している人にひと言
「北米市場向けで車体が大きいですが、すぐに慣れます!長距離移動や、雨天、降雪時も安心感はあります。燃費はあまり期待できません」
2015年式/Limited「燃費が良くてトルクフル。CVTの欠点は気にならない」
排気量:2500cc トランスミッション:CVT
平均燃費:13.5km/ℓ(毎日の片道10kmの通勤のみの場合。平坦路ロングドライブならば19.2km/ℓ)
長所:燃費が良くてトルクフル。平坦路ロングドライブでは燃費計読みで19.2km/ℓを記録した。CVTの欠点は気にならない。アクセル深めに踏んで加速すると、ATのようにステップ変速する。アイドリングストップ機構が秀逸。やさしくブレーキを踏んで停車し、さらに踏み込むとエンジン停止。思い通りにアイドリングを止められるのは凄い。
短所:車線逸脱の判定がシビア。他者のように判定度を緩めに設定できると良い。何故か右前タイヤの感覚が掴みづらい。
評価
外観:★★★★★ 文句なし100点。
室内:★★★★☆ 後席が6:4分割なのが惜しい。4:2:4だったらスキー板等長尺物を室内積みできるのに。
走行性能:★★★★★ 絶対的な速さを求めなければ充分すぎる。雪道はまったく問題なし
燃費性能:★★★★★ 丁寧に乗ればものすごい数値を出してくれます。
装備:★★★★★ 最新型のアイサイトと比較すると若干劣りますが、気にならないレベル
満足度:★★★★★ こんないい車が350万円で買えるとは…スバル最高
このクルマの購入を検討している人にひと言
「2代目ハリアーから乗り換えました。長所ばかりで短所はほぼありません。買って損しない、長く付き合える車です」
総合評価:驚異的な満足度
現行レガシィアウトバックオーナーの満足度は全員が満点!だった。それだけでなく、すべての項目で4点超えという高い評価だ。燃費に関しても、「丁寧に乗ればものすごい数値を出してくれる」という声もあり、不満は少なかった。外観への評価も高く、「シンプルでかっこいい」「アメリカ市場を意識したデザインが良い」など、大らかなスタイルが受け入れられている。
ユーザーの平均評価
外観:4.8
室内:4.2
走行性能:4.3
燃費性能:4.3
装備:4.5
満足度:5.0
3代目(BP系)2003-2009年
3代目のデビューは2003年。エンジンは、2.5ℓ水平対向4気筒(EJ25型)と3.0ℓ水平対向6気筒(EZ30型)の2種類を設定していた。この世代は4気筒が4速AT、6気筒が5速ATを組み合わせていた。
2006年式 2.5i B-style
排気量:2500cc トランスミッション:AT
平均燃費:11.0km/ℓ(チョイ乗りは少なめだが10.0㎞/ℓを割ることはまずありません)
長所:AWDで水平対向エンジンなのに長距離燃費は13km/ℓ。しっとりとした乗り味と安定感。スッキリとした美しいボディデザイン。
短所:欠点がないのが欠点。
評価
外観:★★★★★ 無駄なキャラクターラインがない水平基調のデザインが素晴らしい。
室内:★★★★☆ 飾り気のないスッキリとしたコクピットがいい。
走行性能:★★★★★ 不満はありません。
燃費性能:★★★★★ 平成15年当時のこのクラス(2.5ℓ)のAWDで10km/ℓを割らないのはもはや驚異的。
装備:★★☆☆☆ この時代(H18)のクルマにこれを求めるのは難しいだろう。
満足度:★★★★★ 機能、性能、価格、デザイン全てが高次元に纏められ隙がない。カーオブザイヤーに相応しい名車。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「最良のレガシィ4代目BP、BEである。日本の道路事情にジャストフィットしたモデルで、現在でもその基本性能とデザインは色あせることは無い。USマーケットを意識しすぎるあまり大きくなり過ぎたそれ以後のレガシィに魅力を感じられない方にぜひ乗っていただきたいモデルです」
2006年式 DBA-BPE 3.0R「ともに水平対向6気筒ハイオク仕様という絶滅危惧種を愛しましょう」
排気量:3000cc トランスミッション:AT
平均燃費:6.8km/ℓ(市内ちょい乗りがほとんど。)
長所:エンジンが強力にしてシルキー。タワー駐車場に入る車体サイズ。悪路の斜面でも牽引したボートを上げ下ろし出来るパワーと車体の軽さから来る走破性。
短所:燃費が厳しい。見た目がおとなしすぎる。ダッシュボードがひび割れるなど内装の弱さ。
評価
外観:★★★★☆
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★★
燃費性能:★★★★★
装備:★★★★☆
満足度:★★★★☆
このクルマの購入を検討している人にひと言
「ともに水平対向6気筒ハイオク仕様という絶滅危惧種を愛しましょう」
4代目(BR系) 2009-2014年
4代目モデルは、全幅がぐっと幅広くなった。全長×全幅×全高:4775mm×1820mm×1605mm ホイールベース2745mmである。これもメイン市場アメリカのニーズに応えたもの。エンジンは、3.6ℓ水平対向6気筒(EZ36型)と2.5ℓ水平対向4気筒(FB25型)の2機種を用意していた。
2011年式 3.6R DBA-BRF「余裕のパワー。軽量・堅固なボディ」
排気量:3600cc トランスミッション:AT
平均燃費:7.0km/ℓ(最近はほぼ短距離の通勤)
長所:余裕のパワー。軽量・堅固なボディ。高い最低地上高。
短所:内装の質感。車高上げたサスペンションのギクシャク。燃費が悪い。
評価
外観:★★★★☆ まぁまぁ端正
室内:★★☆☆☆ カタログとは大違い
走行性能:★★★★☆ S#だと怖いぐらい
燃費性能:★★☆☆☆ 悪いだろうとは思ってた
装備:★★★☆☆ 早い段階からアイサイト付き、安定動作
満足度:★★★☆☆ パワー感、豪雪走破性
このクルマの購入を検討している人にひと言
「今は2.5ℓしかないから、あのエンジンを事前に確かめて。トヨタなんかと比べると、ガサツ。ただし非常に丈夫、これ特筆もの」
2013年式EX Edition サンルーフ「アイサイトが付いていて何回か追突を免れた」
排気量:2500cc トランスミッション:CVT
平均燃費:12.4km/ℓ(通常走行11.4km/ℓ、高速14.5km/ℓ)
長所:アイサイトが付いていて何回か追突を免れた。CVTになって変速ショックがなくなった、BP時は4速ATだった。シ-ト幅が広くなってBP時よりゆったり運転が出来る。
短所:BP型よりダッシュボード及び内装の至るところの質感が落ちた。サスペンションが細かな段差に対してバタ付き感がある、新型に試乗した時は改善されていたが。ボンネットのうねりはカッコ悪い、BP型アウトバックのように戦闘機隼の機銃砲の膨らみの様な格好良くして欲しい。
評価
外観:★★★★☆ ボクサーエンジンはNAでもツインマフラーがマストアイテムだと思うしそのようにしてください。
室内:★★☆☆☆ ブラウンのレザー色は気に入っているが計器類の視認性がトヨタ車の同グレード車と比べると悪い。
走行性能:★★★★☆ 通常走行時に細かな段差が続くようなところで足回りがバタバタするのが残念。
燃費性能:★★★☆☆ 余り気にしてない
装備:★★★★★ アイサイトは最高
満足度:★★★★☆ 脚周りのバタ付き以外は満足している
このクルマの購入を検討している人にひと言
「次の新型(アメリカでは2019年に発売されている)が出るまで購入は控えた方が良い。11.4インチのマルチビジョンは魅力的だし、もう少しフロントデザインが日本向けに修正してから購入した方が良いと思う。2.4ℓタ-ボが出るまでお預け‼️」
2010年式3.6R EyeSight「歴代ではBPが一番と思う」
排気量:3600cc トランスミッション:AT
平均燃費:12.5km/ℓ(高速だけなら14、市街地だと10km/ℓいかない)
長所:前モデルよりも車体は大きいが、見切りが良い。前モデルの3.0ℓよりも燃費が良く、しかもレギュラー仕様 。
短所:クルコンの加減速は、もう少し穏やかな方が良い。
評価
外観:★★★☆☆ 歴代ではBPが一番と思う
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★★ トルクフル、S#モードの加速は暴力的とも言える
燃費性能:★★★★☆
装備:★★★☆☆
満足度:★★★★☆
このクルマの購入を検討している人にひと言
「弾数が少ないですが、ある所にはあります。(2020年3月に、3台目に買い替え)」