ホンダが、スタイリッシュな外観と環境性能に優れたエンジンなどで好評を得ているスクーター「PCX」と「PCX150」をフルモデルチェンジし、PCXを4月6日(金)に、PCX150は4月20日(金)に発売することを発表した。
メインフレームも一新しフルモデルチェンジ
2017年の東京モーターショーで車体とパワーユニットを一新した、ハイブリッド仕様車と、エレクトリック仕様車が発表されたPCXだが、それらの詳細が発表となる前に、まずはエンジン仕様の125ccモデルと150ccモデルの発売日を発表された。
スタイリングは、フロントからリヤまで連続的に変化する曲面で構成した“流麗で伸びやか”なデザインとすることで、PCXの先進性と上質感をより強調した外観に一新。
エンジンは、耐久性と静粛性、燃費性能に優れたスクーター用グローバルエンジン「eSP(イーエスピー)」※1 の一部仕様を変更し熟成を図ることで、優れた燃費性能と中・高回転域の出力向上が両立されている。
なお、停車時の燃料消費、騒音、排出ガスを抑止するアイドリングストップ・システムも継続して採用。
車体・足周りは、フレームをダブルクレードル構造に変更し剛性を高めるとともに、前後ホイールの軽量化とタイヤのサイズ変更によるワイド化を図ったほか、リアサスペンションのストローク量を増加させるなど、より快適な乗り心地と軽快な操縦性を実現。
また、PCX150には、フロントのみが作動するABS(アンチロックブレーキシステム)をタイプ設定している。
装備面では、より便利にエンジンの始動ができる「Honda SMART Key システム」を新たに採用するなど、さらなる使い勝手の向上を図っている。
※1enhanced(強化された、価値を高める) Smart(洗練された、精密で高感度な) Power(動力、エンジン)の略で、低燃費技術やACGスターターなどの先進技術を採用し、環境性能と動力性能を高めたスクーター用エンジンの総称
■販売計画台数(国内・年間)
PCX 15,000台
PCX150/PCX150<ABS> 合計6,000台
■メーカー希望小売価格(消費税8%込み)
PCX 342,360円(消費税抜き本体価格 317,000円)
PCX150 373,680円(消費税抜き本体価格 346,000円)
PCX150<ABS> 395,280円(消費税抜き本体価格 366,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれていない
=主な特徴=
●「美しさと力強さ」をコンセプトに、先進性と上質感を追求したスタイリング
流麗で伸びやかなフォルムを基調に、フロントからリアまで連続的に変化のあるボディー曲面で構成。省電力に寄与するLEDを採用した新デザインの灯火器類と相まって、先進性と上質感をさらに高めたスタイリングに。
カラーバリエーションは、上質な装いを表現した「キャンディラスターレッド」、精悍で落ち着きある印象の「ポセイドンブラックメタリック」、クリーンで上品な印象の「パールジャスミンホワイト」、上品さと落ち着きを表現した「ブライトブロンズメタリック」の4色を全タイプに設定している。
●高い動力性能と環境性能を両立させたパワーユニット
燃費の良さや扱いやすく力強い出力特性などで好評の、軽量・コンパクトな水冷・4ストローク・単気筒エンジン「eSP」の一部仕様を変更し進化させている。
さらなる快適な走行を目指し、エアクリーナーおよびエキゾーストマフラーの形状・内部構造を見直すなど高回転域における出力向上を実現するとともに、ドライブフェイスとドリブンフェイスの形状を大型化し変速比の幅を拡大することで、低速域の加速力と中高速域での伸びのある走りを両立。
●快適な走行に配慮した車体・足回り
フレーム構造を従来モデルのアンダーボーン構造からダブルクレードル構造へ変更し、フレーム剛性を高めるとともに、フロントカバーのステー部を鉄製から樹脂製とすることで軽量化を図ったほか、サイズ変更によるワイド化で剛性を高めたタイヤと、新設計により軽量化した前後ホイールの採用で軽快感あるハンドリングを実現。
また、リアサスペンションのエンジン側取り付け部を後部下方へ変更し、サスペンションのストローク量を増やしたほか、シート形状を変更するなど、各部の見直しを図ることで、より快適で軽快な走行を実現している。
●使い勝手を考慮した充実の装備
・Honda SMART Key システムを新たに採用。スマートキーを携帯して車両に接近することで、衣類のポケットなどからスマートキー自体を取り出すことなく、メインスイッチノブの解施錠を可能とし利便性を向上。
・時計、平均燃費計などを装備したデジタルメーターを採用。
・フロントパネル左側のインナーボックスには、500mlのペットボトルが収納可能な容量を確保するとともに、携帯端末などの充電ができるアクセサリーソケットを装備。
●PCX150/PCX150<ABS>の専用装備
・ETC車載器、アンテナの簡単な取り付けを考慮した専用設計。
・PCX150には、フロントのみが作動するABSを採用した、PCX150<ABS>をタイプ設定。
<主要諸元>
【通称名】 PCX、PCX150、PCX150<ABS>
【車名・型式】 PCX:ホンダ・2BJ-JF81 PCX150、PCX150<ABS>:ホンダ・2BK-KF30
【全長×全幅×全高 (mm)】 1,925×745×1,105
【軸距 (mm)】 1,315
【最低地上高 (mm)★】 137
【シート高 (mm)★】 764
【車両重量 (kg)】 130 131
【乗車定員 (人)】 2
【最小回転半径 (m)】 1.9
【エンジン型式・種類】PCX:JF81E・水冷 4ストローク OHC 単気筒 PCX150、PCX150<ABS>:KF30E・水冷 4ストローク OHC 単気筒
【総排気量 (cm3)】PCX:124 PCX150、PCX150<ABS>:149
【内径×行程 (mm)】PCX:52.4×57.9 PCX150、PCX150<ABS>:57.3×57.9
【圧縮比 ★】PCX:11.0 PCX150、PCX150<ABS>:10.6
【最高出力 (kW[PS]/rpm)】PCX:9.0[12]/8,500 PCX150、PCX150<ABS>:11[15]/8,500
【最大トルク (N・m[kgf・m]/rpm)】PCX:12[1.2]/5,000 PCX150、PCX150<ABS>:14[1.4]/6,500
【燃料消費率※2(km/L) 】国土交通省届出値 定地燃費値※3(Km/h) PCX:54.6(60)<2名乗車時> PCX150、PCX150<ABS>:52.9(60)<2名乗車時>
WMTCモード値★(クラス)※4 PCX:50.7(クラス1)<1名乗車時> PCX150、PCX150<ABS>:46.0(クラス2-1)<1名乗車時>
【燃料供給装置形式】 電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)>
【始動方式 ★】 セルフ式
【点火装置形式 ★】 フルトランジスタ式バッテリー点火
【燃料タンク容量 (L)】 8.0
【変速機形式】 無段変速式(Vマチック)
【タイヤ】 前:100/80-14M/C 48P、後:120/70-14M/C 55P
【ブレーキ形式】 前:油圧式ディスク、後:機械式リーディング・トレーリング
【懸架方式】 前:テレスコピック式、後:ユニットスイング式
【フレーム形式】 ダブルクレードル
■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はホンダ公表諸元)
■製造事業者/Honda Vietnam Co., Ltd. 製造国/ベトナム 輸入事業者/本田技研工業株式会社
※2燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※3定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※4WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます