ジェントルなルックス走りは、超一級品
High-Bridge First
インプレッション:那須一博
まだチューニングの実績が少ないJB74のインプレッション。
車両を目の前にした印象は、「おーカッコいいなぁ」という感じで、スタビが装着されている仕様は、正直林道ツーリングレベルでハードな走りは無理だろうとタカを括っていた。
しかし、その予想は乗り始めてすぐに覆った。
あくまでスタビ付きのインプレッションだったのだが、スタビレスの「本気オフ仕様」でのインプレッションがかなりやりたくなった。大嶋氏いわく、「これはウチのふつーやで! いったん完成やけど、まだまだ進化させていくで!」とのこと。
今回は、ストリート仕様のJB74としてだが、こいつのポテンシャルはかなり高い。
JB74進化の可能性をあからさまにする、新たな指標となるクルマと言えるだろう。
この地形、見た目よりかなり難易度が高い。
キャンバーに対しての耐性がかなり高くないとこのアプローチはできない。
さらに、このクルマはスタビ付き。
本来のポテンシャルは計り知れない。
気がつくと、スタビ装着車というのを忘れてかなりハードに攻め込んでしまった。
アクセルに対して、トラクションの反応が良いので、かなり楽しく走ることができる。
安心感は抜群だ。
速いスピードでの路面追従性はハイブリッジファーストの十八番だ。
このまま競技会にエントリーできそうな走破性。
登り坂で、急激にアクセルを踏んでも、アクスルジャダーなどといったネガティブな挙動は一切でない。
トラクション性能は抜群だ。
[無駄を削ぎ落とした外観]派手さは無いがイイ感じ純正クオリティのシルエット
しなやかな乗り味が信条 走りにおいて隙はない!
今現在、JB64・JB74のチューニングにおいて最も実績を残しているのはハイブリッジファーストだろう。
いち早くJB64発表後にサスペンション開発を行い、ダート競技において敵無しと言われた同社のスピードマイスター45サスペンションに肉薄する結果を残している。
ここで重要なのは大嶋氏のチューニング理論だ。
ダート競技において、高性能なサスペンションというのは、走る・止まる・曲がる以外に、衝撃吸収性・操縦安定性が高くなければならない。
ここで求められる性能というのは、フツーに乗って乗り心地が良く楽しいという内容だ。
ハードなサスペンションでは、オフロードにおいてトラクションさせることは出来ない。
結果、ストリートにおいても快適で扱いやすいサスペンションとなる。
そしてハイブリッジファーストが次に着手したのがJB74用のサスペンション。
同社オリジナルの3インチリフトアップにFOXショックの組み合わせだ。
JB64に対し、JB74はワンサイズ大柄でエンジンも大きい。
トルク型のエンジンは走りにゆとりがあるが、ノーマルのサスペンションは落ち着きがなく揺り返しが大きい。
今回の試乗は筆者的にも楽しみだ。
ではクロカンステージにコースイン。
あくまでストリートメインの車両ということで、今回のJB74はスタビ装着車両。
ストロークに規制がかかる条件なので正直ハードな走りは無理かな?と思っていたのだが、このクルマは不思議だ。
衝撃吸収性はさすがFOXショック。
どんな体制からでもアクセルが踏める。
飛び跳ねるような動きをしても、一瞬で落ち着く。
障害地形に対しての当たりも穏やかで、ドライバーに余裕を与えてくれる。
それ以上に、筆者が不思議に感じたのが、オフロードセクションで、なぜかめちゃめちゃ小回りが効く。
キャスター角は適正に補正がなされていて、舵角自体はJB64と共通。
トレッドが広い分だけ、小回りが効かなくなっているはずなのに、なぜか下手なJB64より取り回しが良い。
感覚的に手の内に入る感じだ。
このフィーリングは扱いやすく、乗っていて楽しく頼もしい。
シンプルながらスタイリッシュな、ハイブリッジファーストのエクステリアデザインもカッコよく、JB74の印象が大き変わる一台といえる。
高性能なFOXショックを、ハイブリッジファースト大嶋氏のオリジナルセッティングで、JB74用にチューニング。
コイルとのマッチングも抜群、しなやかでいながら動きに対する衝撃吸収性は抜群なのだ。
ルーバー効果のある、エアベンチレーションボンネット。
効率を考慮し、広めの抜き口。
あえて、目立たない作りが上品だ。
ルーフオンタイプのリアルーフスポイラー。
車体のシルエットを崩さず、アクセントとなるお洒落な作りだ。
長さ調整式の強化アーム。
下方向の出っ張りを最小限にし、アライメント補正ずみ。
強固さに関しては実績十分。
リフトアップ時に必須となるフロアメンバーの交換。
干渉を後方に逃がし、下方向に出っ張らない工夫がなされている。
続々とニューアイテムが完成しつつあるハイブリッジファーストのJB74チューニングパーツ。
順次発表予定だが、これからが楽しみだ。
JB74用のNAGバルブも完成。
アクセルのツキが変わり、エンジンに対しての保護にもなるアイテムだ。
いち早く解析を終えて、オリジナルのハイスペックコンピュータークレバーを完成。
まるっきり別物だ。
近接騒音規制をクリアしたジェントルマフラースマートがJB74用にも登場。
気分が上がる音質とトルクをゲット。
頼りない純正の牽引フックを廃し、フレームからステーを伸ばした強固なタイプに変更。
かなり強い作りだ。
最終メンバーからステーを出し、シンプルながら実仕様に十分耐えるヒッチブラケット。
使い方はオーナー次第だ。
フロアマットは7ピースタイプと3ピースタイプを用意。
リア部分は荷物がツルツルすべるので、フロアマットは必需品。
後部座席側は前座席の下までカバーするロングタイプ。
前座席下に汚れた靴などを置けるので重宝するはずだ。
JB74W JIMNY SIERRA
【外観】
タイプSワイドバンパーセット 8万7000円
フロントバンパータイプSワイド 3万3000円
フロントスキッドプレート(ステンレス) 1万8000円
リアバンパータイプSワイド 3万8000円
ナンバー移動キット(メッキ枠) 9000円
スペアタイヤ移動ブラケット 1万6000円
振れ止めブッシュセット 4000円
牽引フックレッド・フロント右 9800円
牽引フックレッド・フロント左 8800円
牽引フックレッド・リアブラケットセット 8800円
エアベンチレーションボンネット 8万円
リアルーフスポイラー 3万円
ヒッチブラケット 2万5000円
【室内】
Gスポーツシフトノブセット 7800円
Gスポーツトランスファーノブ 5000円
アルミペダルセット 6800円
アルミフットレフト 4500円
フロアマットセット 1万3000円
リアフロアマットセット7Pセット 1万3000円
レカロSR7Fシートレールセット 9万3000円
【チューニング】
NAGバルブシュパーブフォース 3万5000円
マルチパルスイグニッションシステム 4万5000円
スロットルコントローラー 1万9000円
ジェントルマフラースマート 6万8000円
クラッチストッパー 3000円
ハイスペックコンピュータークレバー 9万8000円
【サスペンション】
3インチアップサスペンションアームセット 29万5000円
スポーツコイル→FOXショック変更 11万3000円
【タイヤ&ホイール】
ENONホイールズ スライス9 5.5J ×16 +20
トーヨー・オープンカントリーM/T 225/75R16
SHOP
同社のサスペンションの優秀さはレースの結果が証明している。
ただしショップの敷居はけっして高くなく、ベース車選びからカスタムからチューニングまで幅広く相談に乗ってくれる。
●電話:0774-48-1167
●住所:京都府久世郡久御山町田井小字新荒見254-1
●営業時間:10:00〜20:00
●定休日:火曜
ハイブリッジファースト代表 大嶋和也さん
問ハイブリッジファースト 京都府久世郡久御山町田井小字新荒見254-1
0774-48-1167 http://www.hb-1st.com
Vol.244 スズキ ・ ジムニー&ジムニーシエラ No.7(2020/6/30)より
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