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AT免許の費用もUP!?免許制度改正の影響とMT免許を取るべき人5選


2025年4月1日の道路交通法施行規則の改正により、MT(マニュアル)免許の取得プロセスが大きく変わります。既存のMTコースが廃止され、AT(オートマチック)車での教習が標準となり、AT限定免許取得後に限定解除教習を受けることでMT免許を得る方式に移行します。この変更に伴い、どちらの免許も取得費用が上昇し、特にMT免許には追加の費用がかかるケースがあります。さらに、教習所でのAT車の不足がスケジュールに影響を及ぼす可能性も指摘されています。MT免許の取得を検討する際は、将来の職業や趣味としてのMT車の必要性を考慮に入れることが重要です。

監修:若林由晃(クルマ専門家)
執筆・編集:カルモマガジン編集部

2025年4月1日の道路交通法施行規則の一部改正により、MT免許の取得方法が変わります。といっても、実はMT免許を取る方だけでなくAT限定免許を取る方にも影響があり、よく知らずに申し込むと想定外の支払額やスケジュールになりかねません。

そこで、4月から運転免許の取り方や費用がどう変わるのかを解説します。また、取得を迷う方も多いMT免許について、取るべき人の特徴を体験談と併せて見ていきましょう。

 

  • 2025年4月から、MT免許を取る場合もAT車での教習がメインとなる
  • MT免許とAT免許どちらも料金が上がり、MT免許はさらに追加費用がかかるケースも
  • 仕事や趣味でMT車を使う可能性がなければ、まずはAT限定免許で十分

【図でわかる!】2025年4月~運転免許取得の流れや費用はどう変わる?

2025年4月1日の道路交通法施行規則の一部改正によって、普通自動車第一種運転免許取得のカリキュラムがどのように変わるかを表した図

2025年4月の免許制度改正で変更される、自動車教習所のカリキュラム。その影響で、2025年に入って教習所の申込受付が一時停止されたり、料金が値上げされたりしており、何がどう変わるのか不安を感じている方も少なくないでしょう。

実際に変わるのはMT(マニュアル)免許取得の方法ですが、AT(オートマ)限定免許を取りたい方に関係のある変更も多くあります。しかし、具体的に何が起こるのかはわかりにくいものです。そこで、おもな変更点を上の図にまとめています。

大きく変わるのはMT車を技能教習のメインとするMTコースがなくなること。運転免許を取りたい方は、どなたもまずはAT車で免許を取得し、MT免許を希望する場合は「限定解除」を行います。

従来MT車で教習を受けていた方もAT車を使うようになるため、AT車が不足して技能教習のスケジュールを思いどおりに組めなくなる可能性も。また、従来よりもMT車での技能教習数が圧倒的に少ない状態でMT免許を取得するため、運転技術が身に付かないのではないかと問題視する声もあります。

加えて、この改正によって教習料金が大きな影響を受けている点も見過ごせません。

一般社団法人東京指定自動車教習所協会会員42校の料金を調査。通学基本プランの平均料金を2025年4月1日前後で比較した図

一般社団法人東京指定自動車教習所協会会員の教習所42校のウェブサイトを調査*したところ、2025年4月の改正前後で平均料金が上がっていることがわかりました。しかも、制度自体は大きく変わらないAT限定免許、限定解除、追加の技能教習、ともに平均料金が上がる見込みです。

とはいえ、新制度への対応は教習所によってさまざま。3月13日時点で2025年4月以降の料金の値上げを告知しているのは42校中10校で、ほかの32校は料金変更があるかどうかの情報を出していません。

なお、移行期間ということもあり、42校のうち当面は従来のMTコースを継続するのが8校、「AT限定免許+限定解除」をパック料金で提供するのが2校、4月から免許取得方法も料金も新制度に完全移行するのが2校。残り30校はまだ方針が公表されていませんでした。

*2025年3月13日調査。一般社団法人東京指定自動車教習所協会会員の教習所42校のうち、協会が区分している全5地区にわたって計20校を抽出し、改正前の通常プランの平均料金を算出。改正後の料金は、公表されている全6校の通常プランの平均を算出

たった4時間でMT車の運転技術は身につくの?経験者や専門家に聞いてみた!

MT車とAT車の変速操作の違いを表した図

先述のとおり、新制度においてはMT車での技能教習時間の下限が、従来の34時限からAT限定解除の4時限と大幅に少なくなります。また、 AT限定解除の教習は教習所内のみで行われ、路上教習がありません。

そもそもMT車とAT車は構造と操作に違いがあり、一般的にMT車の運転はAT車よりも難しいといわれています。上の図のように、AT車はクラッチペダルがなく自動で最適なギアが選択されるのに対して、MT車はクラッチペダルとシフトレバーを操作し速度や状況に応じてギアチェンジを行います。

このように複雑なMT車の運転技術を身につけるのに、結局は追加の技能教習が必要になり、費用が想定以上にかさむのではないかと懸念する声も上がっています。そこで、実際にMT免許を取った方の体験談*をご紹介しましょう。

Yさん(30代)
Yさん(30代)

私は最初からMTコースでしたが、MT車を運転できる状態になるまで30時間くらいかかったと思います。AT限定免許の方がクラッチ操作を自然に身につけるには、慣れるまで何日か乗り続けたほうがいいし、最低10時間くらいは必要な気がします。

Oさん(40代)
Oさん(40代)

路上を走る技量をゼロから身につけるには、従来のMTコースの技能教習34時限でも足りません。MT車の場合、クラッチの操作・使い方に慣れるのに時間がかかるので、AT限定免許を持っていたとしても10時限くらいは教習の時間が欲しいです。AT限定免許の方で路上経験が豊富にあるならMT車の教習時間は10時限よりもっと少なくていいかもしれません

体験談と併せて、クルマ専門家の若林さんの意見も見てみましょう。

クルマ専門家・若林由晃

 

クルマ専門家・若林由晃

構造自体はシンプルなMT車。だからこそ、しっかりと変速機構を頭と体で理解して運転することが求められます。練習に必要な時間は人によって異なりますが、AT限定免許を取ったあと実際に路上を走れるスキルを身につけるまで 5~10時間くらいは見込んでおくと安心です。

そのため、新制度でMT免許を取るには、AT限定解除の4時限のほかにさらに追加で数時間の技能教習を受ける必要があるかもしれません。ただ、コストがかかるとしても、MT車はAT車よりも車の機構を意識できる分、車との一体感を味わえる楽しみがありますよ。

このように、AT車にはない操作に慣れるにはMT車で10時間前後の練習が必要となることもあるでしょう。AT限定解除は最低4時限で、追加の技能教習は1時限5,000~6,000円。そのため、MT免許を取りたい場合、5,000円~40,000円くらいを目安として追加費用がかかる可能性があります。

*2025年3月11~14日、カルモマガジン編集部にて運転免許を持っている方を対象として行ったアンケート調査より。以下、体験談は同様

ATとMTどっちを取るかでもう迷わない!MT免許を取るべき人の特徴5つ

販売される新車の約99%がAT車という日本で、MT免許を必要とする方は多くありません。一方で、「MT免許を取っておいて損はない」という意見も根強くあります。

どちらを取るべきか迷う方も少なくない中、もともと取得費用が高く、今回の改正でその差がさらに大きくなる可能性があってもMT免許を取っておきたいのは、以下でご紹介する5つの特徴のいずれかにあてはまる方です。

職業柄MT車の運転が求められる方

MT免許があることで仕事の幅が広がるケースがあります。例えば、建設業、農業、運送業といった業種で使われる大型車やトラクターなどにはMT車が多く、AT限定免許では就職が難しいことも。また、社用車を使う仕事でMT車しかなくて困る場合もあります。

今すぐは必要なくても、就職先の選択肢を広げたい方はMT免許取得を検討してみましょう。

特定の車種に興味がある方

好きな車を自由に選ぶために、MT免許が必要な場面もあります。MT車が主流だった1980年代以前の車やスポーツカーなど、MT車しか選択できないモデルも存在します。また、現在のモデルでも、走行性能を重視している車や海外のスポーツカーではMT搭載が主流のものも。
 車や走りにこだわりのある方はMT免許が欲しくなるでしょう。

家族や友人がMT車を所有している方

自分が運転する可能性のある車、例えば家族や友人が所有している車がMT車の場合、MT免許があれば運転を代わったり車をシェアしたりできて便利です。緊急で友人の車を運転する、家族の車で荷物を運ぶといった機会に備えてMT免許を取得しておくと安心でしょう。

海外での運転を予定している方

日本ではAT車がほとんどですが、海外ではMT車が主流の国も多いので、旅行や仕事で海外に行って運転する可能性があるならMT免許を取っておいて損はないでしょう。レンタカーのMT車比率が高い国では、AT車の台数が限定的で料金が割高になることも。

海外での運転を視野に入れているなら、MT免許があると便利です。

車の仕組みや操作を深く理解したい方

車の動きに対して細かいコントロールが求められるMT車は、車の仕組みや操作を理解するのに最適です。ギアチェンジやクラッチ操作を通して車の特性を意識できれば、より安全な運転ができるようになるでしょう。車や状況に合った操作を心掛ける必要があるため、運転技術は上がりやすいといえます。

●MT免許を取っておいてよかった・取っておけばよかったという声

Iさん(40代・MT免許を取って約25年)
Iさん(40代・MT免許を取って約25年)

免許取得時、欲しかったのが古い車でMT車しかなく、MT免許を取って好きな車に乗れたことがうれしかったです。若い頃は車好きの友人と車を交換して楽しむ機会が頻繁にあり、乗る車の多くがMT車でした。 趣味の世界でMT免許は大活躍。一方、ときどき使うレンタカーではMT車はこれまで1度もありません。

Cさん(40代・AT限定免許を取って約30年)
Cさん(40代・AT限定免許を取って約30年)

本当はMT免許を取りたかったけれど、スケジュールの都合で断念。仕事で MTの社用車を使えず、道具や機材を運ぶのに電車移動だと持ち運べる範囲が限られてとても不便でした。また、車好きの仲間たちと出掛けたとき、憧れの車を運転できるチャンスがあったのにMT免許がなくて運転できず、悔しい思いをした経験もあります。

●MT免許は不要たったという声

Sさん(40代・MT免許を取って約20年)
Sさん(40代・MT免許を取って約20年)

仕事で必要になるかもしれないと思ってMT免許を取りました。最初に安く買えた車がたまたまMT車だったこと以外でMT免許が役立った経験はありません。現在の自家用車はAT車。運送業で管理業務をしていますが、その仕事でも運転免許は使わないし、もうMT車の運転はできない気がします

Mさん(30代・AT限定免許を取って約13年)
Mさん(30代・AT限定免許を取って約13年)

車にこだわりがあるわけではなく、MT車を運転する機会はないだろうと思いAT限定免許を取りました。これまで6~7台乗ってきましたが、歴代の車はすべてAT車。代車もAT車を選べたので、 MT免許が必要な場面はまったくありませんでした

このように、仕事や趣味でMT車を使いたい場合を除けば、MT免許が必要とされるケースはほとんどないといえるでしょう。

MT免許はAT限定免許で慣れてから取っても遅くない

MT免許はAT限定免許で慣れてから取っても遅くない について解説する項目の見出し画像

AT限定免許に比べて20,000円程度高いMT免許の取得費用。今後、MTコースがなくなり限定解除をプラスするとなると10万円前後、追加教習までとなると計15万円近くの大きな出費になりかねません。

しかし、自分にとって本当にMT免許が必要かどうかを見極めるチャンスだと前向きに捉えることもできます。すぐにMT車に乗る予定がなければ、まずはAT限定免許を取って実生活で運転経験を重ねてみましょう。そのあとなら、追加教習を受けずに効率的にMT免許を取れる可能性があります。
MT免許が不要となれば、免許取得費用の節約にもなります。

自分に合った免許を取って、後悔なくカーライフをスタートさせましょう。

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まだ間に合う!2025年の免許制度改正でよくある疑問を解決

Q1:2025年4月以降、MT免許の取得方法はどうなる?

A:MT車で30時限以上の技能教習が必要だった従来のMTコースがなくなり、AT限定免許を取得後に4時間の限定解除教習を受けることでMT免許を取得する方法に変わります。ただし移行期間があるため、教習所によっては当面従来のMTコースが残るケースもあります。

Q2:AT限定免許を取るときにも影響ある?

A:AT限定免許の取得方法自体に大きな変更はありません。ただし、AT車での教習が全員必須となることで、教習所のAT車が不足して思いどおりにスケジュールが組めなくなる可能性があります。また、今回の改正でAT限定免許の料金も上がる見込みです。

Q3:MT免許を取るべきか迷っている場合はどう判断すればいい?

A:MT免許が必要かどうかは、将来的な職業や車へのこだわりなどによって異なります。MT車を使う仕事に興味がある、趣味でMT車に乗りたいといった場合は、MT免許を取っておくと選択の幅が広がるでしょう。

※この記事は2025年3月時点の情報で制作しています

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