
ヴィッセル神戸の新加入MFグスタボ・クリスマン(25)が、多彩なテクニックでJリーグ王者に変化を加える。
25日は神戸市内のいぶきの森球技場で公開練習。全てのメニューをこなした新戦力レフティーは「すごく雰囲気がいいし、環境もいい。選手たちのレベルも高いし、充実して戦えている。日々の練習で少しずつコンディションも上がってきているので、もうすぐ自分の番が来ると信じている」とデビューに自信。練習中には巧みなワンタッチプレーで相手を外すなど、既存選手とはひと味違うプレーで攻撃を活性化した。
3月3日にポルトガル1部サンタクララから期限付き移籍加入。「セグンド・ボランチ(攻撃的ボランチ)」を主戦場とするクリスマンは「敵陣で絡むこと。アシストとゴールでチームの数字に貢献して、守備でもハードワークして体を張って戦おうと思っている」と自らの強みを説明。16日湘南ベルマーレ戦ではベンチ入りするにとどまったが、29日鹿島アントラーズ戦(カシマ)からの3連戦での出場を狙う。
吉田孝行監督(48)は、MF井手口陽介(28)らが務めてきた「ボランチ寄りのインサイドハーフ」での起用を検討中。「少し大きめのゲームで見て、感覚的には良かった。体力面がどこまでいけるかだけど、ポテンシャルはあるし、フィットしてきたらおもしろい」と上々の感触。神戸の戦いでは求められる役割の多い重要なポジションとなるが「理解力はある」と期待を寄せた。
「クリスマン」の名は、サッカー好きだった父が元ドイツ代表FWユルゲン・クリンスマンにちなんで付けたもの。「ポジションもプレースタイルも違うけど、YouTubeなどで映像は見てきた」という背番号77は、得点につながるパスだけでなく、世界的ストライカーのようなゴールにも期待を抱かせた。【永田淳】