ドジャースへの入団が決まった佐々木朗希投手(23)が22日(日本時間23日)、ドジャースタジアムで入団会見に臨んだ。
ロッテからポスティングシステムでメジャー移籍を目指していた佐々木は、17日(同18日)に自身のインスタグラムでドジャース入団を発表。この日は紺色のスーツに鮮やかなブルーのネクタイで登場し、ロバーツ監督とフリードマン編成本部長から背番号「11」のユニホームを手渡され、新たなユニホームで報道陣約200人を前に思いを語った。
【佐々木の一問一答は以下の通り】
◆冒頭あいさつ
ロサンゼルスの町が大変なとき(山火事が発生)にたくさんの皆さまにお集まり頂き、ありがとうございます。今日こうしてドジャースのユニホームに袖を通してみて、改めて自分はゼロからスタートするんだと、身が引き締まる思いです。
今回のMLB移籍に際し、自分のような実績のない投手に対して、たくさんの球団から熱心に声をかけて頂きました。自分のために多くの時間を割いてくださった球団関係者の皆さまに感謝します。自分が選手として一番成長できる場所を、純粋に選ぶことのできる一生に一度の機会をかみしめて、この1カ月間を過ごしました。
どの球団にもそれぞれ魅力を感じたので、その中から1つだけを選ぶというのは非常に難しい決断でした。いろいろな意見があるのは重々承知しています。ただ、ここに来ると決めた以上、今は自分が出した結論がベストだと信じて、自分の定めた目標を信じて、自分の可能性を信じてくれる人たちのために前に進んでいきたいと思います。
自分も被災して、苦しい思いをしましたが、自分の目標は見失わないこと、前を向き続ける事、それだけは忘れないようにしていました。ロサンゼルスの町も、いまこのように辛い状況ですが、今日から自分もドジャースの一員として、ロサンゼルスの皆さんと前を向いて頑張っていきたいと思います。
最後になりますが、自分の挑戦を後押ししてくださった千葉ロッテマリーンズの関係者の皆さま、5年間応援してくださったファンの皆さまに本当に感謝しています。さらに、今回のMLB移籍にあたり、僕のことを最優先に考え交渉してくださった代理人のジョエル・ウルフさんをはじめ、ワッサーマンの皆さま、野球だけに限らず、これまでの人生で支えてくださった全ての皆さま、そしてどんな時もそばで支えてくれた家族に感謝を伝えたいです。ありがとうございました。
-なぜドジャース
どの球団もそれぞれ魅力があったんですけど。いろんな話をした上で、総合的にドジャースが一番良かったという判断です。
-平均球速が低下した要因を「宿題」として課した理由を
契約の条件であまり差がないので、限られた時間の中でより具体的にチームの考えだったり、そういったものを理解したかったからです。
-選手と会ったりしたが、交渉の中でドジャースの強みは
一番はフロントの安定感かなと思います。
-入団が決まり、大谷翔平投手や山本由伸投手の反応は
メッセージで連絡いただいたんですけども、自分から「ドジャースにお世話になります」ということを伝えて、それぞれ「ようこそ」みたいな形で連絡をいただきました。
-この1年の難しさは
全てのことが初めての経験になりますし、NPBと違ったことが多いと思うんですけど。その前にまずはマイナー契約からのスタートなので、厳しい競争を勝ち上がってメジャー契約を勝ち取れるように。まずはそこかなと思ってます。
-日本人選手の存在は要素として大きかったか
今回の交渉では、大谷翔平や山本由伸ら日本人が在籍してるかどうかは、決断する上で重要視はしていませんでした。ただ、大谷選手も山本選手も素晴らしい選手ですし、それ以外にも素晴らしい選手がたくさんいるので。その人たちと一緒にプレーできるかもしれないというすごく楽しみな部分もありますけど、まずはそのステージに立てるように頑張りたいなという思いです。
-ロハスから背番号を譲ってもらった。大谷はケリーにポルシェを。佐々木は何をプレゼントするか
まず実績のあるロハス選手に番号を譲っていただいて、本当に感謝しています。ただ何をあげるかは僕の中ではまだ決めきれてないので、チームに入ってからいろいろ相談して決めたいなと思ってます。
-大谷も犬(デコピン)を飼っている。佐々木のソックスに刺しゅうされている犬は
(自身の愛犬は)黒のトイプーで、誕生日が一緒ということくらいです。
-ロサンゼルスは日本人のコミュニティーがある。そこは決断の要素に
日本人が在籍してるかどうかは決断する上で重要視してなかったんですけど。ただ、日本人を迎え入れるというか、受け入れる、そういった環境があるかどうかは、日本人が在籍してるかどうかよりも、その中では僕の中では大事だったかなと思います。
-ドジャースは佐々木投手の何を評価してくれたと思うか
ストレートの…なんて言うんですかね。ストレートと、あとはフォークボールと。一番はそこらへんかなと思います。
-背番号11を選んだ理由とメジャーでの目標
まずは11番については、学生時代に何度かつけて、僕の中でも思い入れのある番号だったので。ただ、先ほども言いましたけど、実績のあるロハス選手に譲っていただいて本当に感謝してます。メジャーリーグではまずは、マイナー契約からのスタートになると思うので、まずはそのメジャーの舞台で、そのステージでプレーするために頑張るだけかなと思ってます。
-メジャー挑戦に当たり、自身に不足している部分はどう考える
僕の中では全部足りないと思ってます。強いてあげるので言えば、試合数は日本よりも多いと思うので、そこら辺の適応はより一層頑張らなきゃいけないなと思ってます。
-プロ1年目に右肘を痛めたことが、メジャー移籍を希望する理由のひとつだった
あと2年待てば(25歳ルール)という声も多く聞きますけど。その2年をどういった状態で迎えられるか、もちろん保証はないですし、お金だったりそういったものよりも、この2年間を(メジャーで)過ごす時間の方が僕にとって価値のあるものだと、そういう風に判断しました。
-ここ数年ドジャースの若手投手はケガが多い。不安は
僕自身も日本で何度か小さい故障はしてて、それがチームの方針…。なんて言うんすかね、それだけが関係するとは思ってませんし、自分自身でできること、自分のチームのスタッフで改善できることもたくさんあると思うので、そこはもちろん不安はありますけど、どうにかやっていくしかないかなとは思ってます。
-ドジャース入団に当たり、ベッツやスミスも同席。心に刺さる言葉や思い出に残る瞬間は
ベッツ選手にはずっと、もしドジャースに入ったらアリゾナキャンプで『おいしいアイスを食べに行こう』ってことだけをずっと言われ続けてました。
-ドジャースファンに見てほしい部分と理想の投手像は
見てほしい部分は、自分の中ではストレートとフォークボールを中心に投球を組み立ててるので、そこを見てほしいかなと思います。あとは、まずは1年間を通して、自分のいい時のパフォーマンスを維持できるかが大事になると思うので。まずは今あるパフォーマンスをどれだけ維持できるかを大事にしたいかなと思ってます。
-今日の入団会見で1つ夢がかなった。この次の夢は
今はマイナー契約なので、まずはメジャー契約を、厳しい競争を勝ち上がって、メジャーの舞台でプレーすることです。