【西武】ドラ２渡部聖弥、広島の実家から愛車で800キロ移動し所沢に入寮「全然苦ではない」

入寮し、お気に入りの目覚まし時計を手に笑顔を見せる西武ドラフト2位大商大・渡部聖（撮影・足立雅史）

縛られない旅は楽しい。西武のドラフト2位、渡部聖弥外野手（22＝大商大）が7日、埼玉・所沢市の球団寮に愛車アクアでやって来た。

道のりは800キロほど。7日午後の入寮というリミットだけは決まっていた。あとは自由。5日午前、広島・府中市の実家を出発。大商大に寄って再出発すると、パーキングエリアに停車させてスマホとにらめっこ。「このへんまで行けるかな～とか」。

宿は予約せずにアクセルを踏んできた。宿泊先にこだわりはあった。「大学時代、ずっと（宿泊する場合は）東横インに泊まってて、ポイントが10ポイント貯まってて」。静岡県内で探し、目星を付けた東横イン2軒目に空室があった。

大商大の野球部グラウンドが住まいから遠く「親に助けてもらって買った形で」と、練習参加用に乗ってきた。「気をつかわず、自分の好きな時間まで練習できるので」。愛車は、即戦力の強打者の評価を得るに至った礎でもある。

2日目は静岡県内の東横インを出発し、食事もしながら球団寮のある所沢を通過し、埼玉・川越に宿泊。「リラックスというか（埼玉の）雰囲気も味わいたかったので」と、ゆったりと入寮した。

「車の運転、嫌いじゃないので。全然苦ではなくて。自分の空間でもあるので」

最終的に結果を出すことが求められるプロ野球選手。そこまでの道筋は人それぞれ、自分次第だ。旅路は好きなように描いていく。【金子真仁】