九産大３発快勝で４季連続48度目Ｖ 強力打線で５点差逆転しサヨナラ８回コールド

九産大対日経大　優勝した九産大ナイン（撮影・鬼束羽瑠菜）

＜福岡6大学野球：九産大13－5（8回コールド）日経大＞◇最終週第1日◇12日◇福工大

優勝に王手をかけていた九産大がサヨナラ8回コールドで日経大を下し、1試合を残して8勝1敗で4季連続48度目の優勝を飾った。先発の乱調などで1回にまさかの5失点。だが、6番DH北村健一郎内野手（3年＝有田工）の逆転満塁弾を含む3本塁打などで12安打13得点。強みの打線爆発で劣勢を跳ね返した。明治神宮大会の出場権を争う全九州大学選手権大会（11月2開幕、球場未定）に臨む。

勝てば優勝の九産大が、劇的逆転満塁弾で偉業を成し遂げた。2点ビハインドの3回だった。2死満塁で、北村が狙っていたフォークをすくい上げ、左越えに「（打った瞬間）入ったと思った」というリーグ初本塁打となる値千金アーチ。3点を奪ってなお8回1死一、二塁からは、主将の3番市丸紘樹内野手（4年＝唐津商）が、コールド勝ちを決める右越えサヨナラ3ランでトドメを刺した。

ただ、先発の水崎康平投手（3年）が誤算だった。1回1死満塁から走者一掃の三塁打を打たれるなど打者一巡の猛攻を浴び、わずか1イニング5失点で降板。堅守を誇る今秋ドラフト1位候補の1番浦田俊輔内野手（4年＝海星）が遊ゴロを取りそこねるなど連続2失策もからみリズムに乗れなかった。

それでも、優勝への執念は揺るがない。1回、浦田の先頭打者弾から、自慢の強打で圧倒。大久保哲也監督（62）が「コールドで負けると思ったが、浦田が打って、まだ行けるという感じになった」と、覚悟した劣勢から怒濤（どとう）の巻き返しを見せた。

全九州大学選手権大会では、九州地区大学連盟北部代表の久工大との11月2日1回戦が決まり「みんなでレベルを上げていきたい」と浦田。13日最終戦の連勝締めで弾みをつける。【菊川光一】