エース返り咲きへ着々＝仲川２発、芸術的ミドルも―Ｊリーグ・横浜Ｍ

　チームの約束事を実行した。横浜Ｍの仲川は同点の後半１３分、左サイドからゴール前へ詰める。「機を見て中に入れと言われている」。エウベルの右クロスに合わせ、右足で勝ち越しゴール。狙っていた形だった。 　３―２の同３３分には芸術的なミドルシュートを決めた。左から中央へ切れ込み、右足で放った回転がかかったボールはクロスバーをたたいてゴールへ。「練習でも入ったことないシュート」。１点差に迫られ、相手に傾きかけた流れを引き戻した。 　昨季までは右サイドが主戦場だったが、得点王の前田が抜けた穴を埋めるべく、左での起用。２点目は対角に展開しやすい利き足と逆のサイドの特長を生かした。中央での駆け引きが得意だった前田には少なかったプレーで貢献した。 　川崎に土をつけるのは優勝した２０１９年以来。仲川は得点王とＭＶＰに輝いたが、直近２年はそれぞれ２得点。けがも重なり、長く苦しんだ。「勝負の年」と位置付ける今季は早くも３得点。強い意気込みでエース返り咲きを狙う。（了）【時事通信社】