急な入院や治療で「病院でお金が足りない」と困ったとき、どうすればいいのか悩みますよね。
本記事では、病院での支払いを乗り切る具体的な方法をわかりやすく解説します。
今すぐ実践できる対策から公的支援制度まで幅広く紹介するので、会社員から主婦、学生の方もぜひ参考にしてください。
病院の医療費はどれぐらいかかる?
医療費は診療内容や病院の種類、個人の健康保険の種類によって異なります。
ここでは、一般的な初診料や診療料、自己負担割合、そして入院費用について詳しく解説するので参考にしてください。
初診料や診療料について
初診料は、病院や診療所で初めて診察を受ける際に発生する費用です。2024年現在、健康保険を利用した場合、初診料は2,910円(出典:厚生労働省保険局医療医療課)となっています。
これに加え、以下の条件によって追加料金がかかることがあります。
大病院を受診する場合の紹介状なし加算
大病院などを利用する際、紹介状がない場合、追加で約5,000円~7,000円程度が請求されることがあります。(地域や病院によって金額は異なる)
時間外受診の場合の加算料
夜間や休日に受診すると、時間外料金として数百円~数千円が加算されます。
一方、再診料は、すでに受診歴がある患者の診療時にかかる費用で、約700円~1,000円が相場です(自己負担3割で200~300円)。
自己負担額の割合について
健康保険を利用する場合、医療費の自己負担額の割合は年齢や収入に応じて異なります(下記)。
年齢 | 負担額 |
---|---|
75歳以上(後期高齢者医療制度加入者) | 所得に応じて1割、または2~3割負担 |
70~74歳 | 所得に応じて2割~3割負担 |
小学生~69歳以下 | 原則3割負担 |
義務教育就学前の子ども(0~5歳以下) | 原則2割負担 |
例えば、10,000円の医療費が発生した場合、3割負担の人は3,000円が自己負担です。
ただし、医療費が高額になる場合は高額療養費制度が適用され、一定の限度額を超えた自己負担額分が払い戻されます(※出典:全国健康保険協会 協会けんぽ)。
これにより、高額な医療費の負担を軽減することが可能です。
入院費用の相場について
入院費用は、病院の規模や病室のタイプ、診療内容により費用は異なりますが、公立病院の場合、1日あたりの入院費用は平均約21,000円(※出典:(公財)生命保険文化センター)です。
これらの内訳には治療費や食事代、差額ベッド代に加え、交通費(見舞いに来る家族の交通費も含む)、衣類、日用品費などが含まれます。
また、個室を利用する場合は追加料金がかかったり、民間病院を利用する場合は医療設備やサービスが充実する分、さらに高くなったりする傾向があります。
病院で医療費のお金が足りない場合の対処法
急な病気や怪我で病院に行きたいけど、医療費が足りないという場合は、以下のような対処法があります。
クレジットカード決済を利用する
一部の病院では、クレジットカード決済が可能なところもあります。
現金が口座や手持ちに無い状況でも、クレジットカードなら後払いが可能なため、医療費の対処ができるでしょう。
ただし、クレジットカードによる決済は、支払いを先延ばしにする方法のため、クレジットカードの支払日までにお金を用意する必要があることには留意してください。
医療ローンを利用する
お金が足りず、医療費が払えないときは、医療ローンを利用する方法もあります。
医療ローンとは、金融機関が提供する医療関連の支払いを目的としたローンです。手術や治療費などの支払いを分割で行うことが可能です。
医療ローンを利用することで、自己負担額が高額なときや急な医療費に対応できます。
ただし、誰もが利用できるわけではありません。申請をして審査に通過しなければ医療ローンは利用できません。
また、一度医療ローンを組んだ後に別の病院へ転院をすると、借り入れた金額を全額一括返済しなければならなくなる可能性があるので注意しましょう。
医療ローンの内容は各金融機関によって異なるため、利用する際は事前に規約を確認しておくことが大切です。
カードローンを利用する
病院で医療費が足りない場合、カードローンを利用することも1つの方法です。
契約した利用限度額の範囲内であれば、何度でも借入れおよび返済ができるため、急な医療費の支払いにも便利でしょう。
多くの金融機関では、インターネットから簡単に申し込め、審査も迅速に行われます。返済期間や返済額を自分の状況に合わせて調整できるため、負担を軽減しながら返済を進められます。
もしカードローンを利用する際に、どのカードローンを選べば良いか迷った場合には、以下の4つのおすすめカードローンを検討してみてください。
プロミス・アコム・レイク・三井住友銀行カードローンの比較表
プロミス | アイフル | アコム | レイク | 三井住友銀行カードローン | |
---|---|---|---|---|---|
金利(実質年率) | 年4.5~17.8% | 年3.0~18.0% | 年3.0~18.0% | 年4.5~18.0% | 1.5%~14.5% |
限度額 | 500万円まで | 800万円 | 1,000円~800万円 | 1,000円~500万円 | 10万円~800万円 |
審査スピード | 最短3分(※1) | 最短18分(※1) | 最短20分(※1) | 最短15秒 | 最短当日(※1) |
融資スピード | 最短3分(※1) | 最短18分(※1) | 最短20分(※1) | 最短25分(※6) | 最短当日(※1) |
在籍確認 | 原則なし(※4 ) | 原則なし(※3) | 原則なし(※3) | 原則なし | 勤務先に電話連絡あり |
無利息期間 | 初回借入日の翌日から30日間 | 初回契約日の翌日から30日間 | 初回契約日の翌日から30日間(※2) | ・初回契約日の翌日から30日間 ・初回契約日の翌日から60日間(Web申込限定) ・初回契約日の翌日から180日間(借入額5万円まで) | 借入した翌日から7日間 |
詳細 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※注釈
※2:適用条件 アコムでのご契約がはじめてのお客さま
※3:原則、電話での確認はせずに書面やご申告内容での確認を実施
※4:審査結果によっては勤務先に電話連絡が入る場合があります。
※5:Webで最短25分。21時(日曜日は18時)までのご契約手続き完了(審査・必要書類の確認含む)で、当日中にお振込みが可能です。一部金融機関および、メンテナンス時間等を除きます。
プロミスの融資時間は最短3分※とスピーディー
プロミスの融資時間は最短3分※と、大手消費者金融の中でも最速です(下表)。そのため今すぐ本気でお金が欲しいときはプロミスがおすすめです。
プロミス | 最短3分※ |
---|---|
アコム | 最短20分 |
レイク | 最短25分 |
アイフル | 最短18分 |
SMBCモビット | 最短15分 |
またプロミスでは、申込みから書類の提出、契約や借入れまでアプリ1つで完結します。審査に通過したあとは、インターネット振込を選択すると、最短10秒で指定の口座にお金が振り込まれます。
アイフルは審査が柔軟!即日融資も受けられる
アイフルは、Web申し込みで即日融資が可能なサービスを提供しています。無人契約機を利用すれば、その場でカードを発行し、即座に現金の引き出しも可能です。
また、アイフルグループは大手消費者金融の中でも唯一、銀行傘下ではなく独立系企業として運営しています。そのため、アイフルは非常に柔軟な審査対応を行っていると言われています。
たとえば、 Web申込み後に電話(0120-201-810)をかけてオペレーターに急いでいることを伝えると優先的に審査を進めてもらえます。
アコムは初めてカードローンを利用する人に最適
アコムは、初めてカードローンを利用する人に最適な消費者金融です。アコムの新規契約者数は16万人超えと、ほかの大手消費者金融と比較しても多いのが特徴です(下表)。
アコム | 166,969人 |
---|---|
プロミス | 154,599人 |
アイフル | 140,726人 |
アコムが多くの人から選ばれている理由は、初めて借入れする人に向けたサービスが手厚いからです。
24時間電話で相談可能、申込み時に画面共有サポートを受けられるなど、借入れに不安がある人も安心して申し込めます。
レイクは3つの無利息期間サービスがある
レイクでは、契約時の条件に応じて、30日・「60日・180日の無利息期間サービスが選べます(下記)。
- 30日間無利息
- Web申込み限定60日間無利息※
- 借入れ額5万円まで180日間無利息※
※注釈
※60日間の無利息サービスはWeb申込み限定です。
初めて利用する人は、期間内に完済すれば利息はかかりません。そのため少しでも利息を抑えたい方におすすめのカードローンです。
また、Webで申し込めば最短15秒で事前審査結果が分かります。申込み後すぐに借入れできるかどうかの目安が分かるため、早く審査結果を知りたい人に最適です。
三井住友銀行カードローンは上限金利が14.5%と低い
三井住友銀行カードローンは、上限金利が年14.5%と消費者金融より年3.5%も金利が低く設定されています。そのため、利息を抑えたい人におすすめです。
たとえば、上限金利で50万円を借りて月々に13,000円ずつ返済する場合、三井住友銀行カードローンは消費者金融より74,177円も利息総額を抑えられます。
50万円を借りた場合の利息総額
カードローン | 金利 | 返済額/月 | 利息総額 |
---|---|---|---|
三井住友銀行カードローン | 年14.5% | 13,000円 | 176,484円 |
消費者金融のカードローン | 年18.0% | 13,000円 | 250,661円 |
治療費の負担を軽減できる公的制度
急な治療費や入院費の支払いが難しい場合に負担を抑えるために利用できる公的制度を紹介します。
ただし、以下で紹介する公的制度は治療費以外の場合だと対象外となるため注意してください。
高額療養費制度
高額療養費制度は、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(1日~末日)で自己負担限度額を超えた場合、その超過分が払い戻される制度です。
限度額は年齢や所得に応じて設定されており、70歳以上の方については平成29年8月から段階的に見直しも行われています。
この制度を利用するためには、自分が加入している医療保険(健康保険組合・協会けんぽの都道府県支 部・市町村国保・後期高齢者医療制度・共済組合など)に、高額療養費の支給申請書を提出する必要があります。
手続きは医療保険の種類によって異なるため、自分の加入している医療保険に確認しましょう。
高額医療費貸付制度
高額医療費貸付制度は、高額療養費が支給されるまでの間、医療費の支払いに充てるための資金を無利子で借りられる制度です。
高額療養費は、医療費が一定額を超えた場合に、その超えた部分について国が払い戻す制度ですが、申請から支給までにはおよそ3か月ほどの期間を要します。その間の負担を軽減するため、支給見込額の8割相当額を無利息で貸し付けます。
無料低額診療制度
無料低額診療事業は、経済的に困窮する方に対し、医療機関が無料または低額で診療を行う制度です。
対象者は「低所得者」「要保護者」「ホームレス」など生活が困難な方とされ、基準は各医療機関が定めています。
例えば、収入が生活保護基準の120%以下の場合に全額免除、140%以下で一部免除が適用されることがあります。
医療相談員が面談を行い、生活改善までの一時的な措置として運用されるため、安心して医療を受けられます。
一部負担金減免制度
一部負担金減免制度は、災害や失業、収入減少などにより医療費の支払いが困難になった場合に、自己負担額の減額・免除を受けられる制度です。
対象となる事由には震災や風水害、収入の大幅な減少、重篤な疾病による入院などが含まれます。
申請は市区町村の窓口で行い、減免期間は最大6か月以内。経済的な理由で治療が継続できない場合に利用できる支援制度です。
傷病手当金
傷病手当金は、病気やケガで働けない場合に生活を保障するため、健康保険から支給される制度です。
この制度を受給するためには、以下4つの条件をすべて満たすことが必要となります。
- 業務外の事由で療養中
- 仕事に就けない状態
- 連続3日間を含む4日以上休業
- 給与の支払いがない
支給額は1日あたり標準報酬日額の2/3で、支給期間は最長1年6か月です。収入が途絶えても安心して療養に専念できる制度です。
自立支援医療制度
自立支援医療制度は、障害や精神疾患の治療にかかる医療費の自己負担を軽減する制度です。
対象は、精神疾患で継続的な通院治療が必要な方や、身体障害の手術による改善が期待される方(更生医療・育成医療)です。
例えば、精神科のデイケアや向精神薬、心臓手術、人工透析などが対象となり、自己負担は原則1割(※)になります。長期的な治療が必要な方の経済的負担を支援する制度です。
※“厚生労働省 自立支援医療の患者負担の基本的な枠組み PDF”参照
病院でお金が足りなくて支払いが難しい場合の相談窓口
急な治療や入院で思わぬ医療費がかかり、支払いが難しい場合は、まず病院の窓口や特定の組合に相談をしてみましょう。
相談をすることで、適切な措置をアドバイスしてもらえる可能性があります。
以下は、具体的な相談窓口です。
医療ソーシャルワーカーに相談
病院内には「医療ソーシャルワーカー」と呼ばれる専門職員が常駐していることがあります。医療ソーシャルワーカーは、患者やその家族の経済的・心理的問題をサポートしてくれる専門窓口です。
支払いが難しい場合、公的制度(高額療養費制度や一部負担金減免制度など)や、無料低額診療事業の利用についてアドバイスを受けられるでしょう。
全国健康保険協会に問い合わせ
全国健康保険協会に問い合わせてみることで、自身が受けられる公的支援や制度を確認することができます。
健康保険組合の窓口やコールセンターに連絡し、必要な手続きや申請方法を確認することが大切です。
病院の会計時にお金が足りないときの対処法
病院での治療や入院費の支払い時にお金が足りない場合、焦らずに冷静に対処することが大切です。
家族や友人に相談する、後払いの交渉をする、または一時的に現金を用意する方法を検討しましょう。
家族や友人に相談をする
支払いが難しいときは、まず家族や友人に状況を説明し、助けを求めることが1つの方法です。医療費は急な出費となることが多いため、周囲に相談することで一時的にお金を借りられる可能性があります。
とくに家族や親しい友人であれば、返済方法や期間について柔軟に相談しやすく、金融機関からの借入れよりも利息の負担がない場合があるでしょう。
支援を受けた後は、感謝の気持ちを示し、返済計画をきちんと伝えることが信頼関係を保つポイントです。
病院に後払いの相談をしてみる
病院の会計窓口に事情を説明し、支払いの後払いが可能か相談してみましょう。
経済的に困難な状況にあることを正直に伝えれば、病院側が支払い期限を延長したり、分割払いに応じてくれる場合があるかもしれません。
また、大きな医療機関では後払い制度や医療費分割払いのシステムが整っていることもあります。
相談の際は、収入状況や今後の支払い計画をしっかりと伝え、病院側と合意を得ることが大切です。無理なく返済できる方法を一緒に検討してもらいましょう。
クレジットカードのキャッシング枠で現金を引き出して支払う
どうしてもその場でお金を用意する必要がある場合、クレジットカードのキャッシング枠を利用して現金を引き出す方法もあります。
キャッシングはATMから簡単に借りられますが、利息が発生するため早めの返済が重要です。短期間で返済が見込める場合に限り、この方法を検討しましょう。
また、医療費の支払いでキャッシングを利用した際は、次回の支出を抑えるなど、計画的に家計を管理することも大切です。無理な借入れは避け、返済能力を考慮して利用しましょう。