オランダの遠隔診療サービス会社「ルーシーヘルステック」を完全子会社化

脳・心血管疾患発症ゼロ実現にむけて、欧州における遠隔診療サービス事業を強化

オムロン ヘルスケア株式会社（本社所在地：京都府向日市、代表取締役社長：岡田 歩、以下当社）は、欧州を統轄する子会社のOmron Healthcare Europe B.V.（本社所在地：オランダ アムステルダム、以下OHE）を通じて、欧州で医療機関向けの遠隔診療サービス事業を展開するLuscii healthtech B.V.（ルーシーヘルステック、本社所在地：オランダ　ユトレヒト　、以下Luscii社）の発行済株式のすべてを、2024年4月4日（現地時間）に取得したことをお知らせします。今回のLuscii社の完全子会社化を通じて、欧州での遠隔診療サービス事業を強化し、当社が循環器事業のビジョンとして掲げる「脳・心血管疾患の発症ゼロ（ゼロイベント）」の実現を加速していきます。

Luscii社が提供する遠隔診療サービスでは、高血圧などの循環器疾患やCOPDなどの呼吸器疾患など150以上の疾患に対応する診療プログラム「ケアプラン」を提供しています。脳・心血管疾患を発症した患者が主な利用者となり、自宅に居ながら医師の診察を受けたり、術後の健康管理を行うことができます。Luscii社のサービスは、オランダとイギリスを中心に欧州エリアで約50以上の病院に導入されています。また、Luscii社は、医療機関や開業医、医療コールセンターなど幅広い医療ネットワークを有しており、患者の症状に応じてタイムリーな対応が可能です。

当社は2018年に、Luscii社と業務提携を締結し、OHEを通じて同社に出資を行ないました。当社の通信機能付き血圧計をLuscii社のサービスに連携して、診察時に患者が家庭で測定した血圧データを確認できるようにするなど、両社の機器やサービス、ノウハウを共有しながら事業を展開してきました。また、当社は欧州向けに遠隔診療サービス“Viso”を開発し、2022年5月からイギリスで提供を開始しました。“Viso”には、医師に3ヵ月の投薬プランを提案するプログラムや、患者の状態を素早く確認するための問診メニューが搭載されており、遠隔での高血圧治療と適正な血圧コントロールをサポートしています。

今回の株式取得により、当社が蓄積した高血圧治療における患者のニーズや遠隔診療サービスのノウハウと、Luscii社がもつ幅広い疾病に対応した患者の管理・治療プログラムを融合することで、より多くの患者をタイムリーかつ専門的にサポートできる遠隔診療サービスを提供していきます。これらの取り組みを通じて「脳・心血管疾患の発症ゼロ」を実現し、世界中の人々の健康ですこやかな生活に貢献していきます。