工業技術研究院Automotive World 2018に出展 高効率モーター発電システム・次世代自動車省エネ技術

2018/01/15



工業技術研究院・電子光電システム研究所



工業技術研究院Automotive World 2018に出展

高効率モーター発電システム・次世代自動車省エネ技術



工業技術研究院（以下、ITRI）は自動車省エネに不可欠な次世代エネルギー車のコア技術をAutomotive World 2018にて展示。ITRIの独創性ある「同期整流技術」により、のアイドリング時には無負荷状態で最低限度の回転数で稼動し発電できることから、電力変換効率を90％から97％以上にまで向上し燃料消費を効果的に抑制するとことで大きな省エネ効果が得られた。ITRIは次世代自動車に向けた省エネルギー化、インテリジェント化の研究開発に取り組んでおり、会場では車載用パワーモジュールの電力消費量・製品コストを削減し、効率向上にもつながる「車載用ソリッドステートリレー（SSR）」、｢空調コンプレッサー向けインテリジェントパワーモジュール｣等の動力及びパワーシステム技術を多数展示している。。



ITRI産業経済情報研究センター （IEK）は2023年カーエレクトロニクスとモノのインターネット（IoT）を自動車分野に特 化した「Internet of Vehicles（IoV）」の産出価格は4,511億ドルに達すると予測しており、2015年の2,703億ドルに比べ1.67倍の成長が見込まれる。中でも、アクティブセーフティ、省エネと環境保護に関する部品の成長率が最も高く、年平均成長率は25％以上超えると予想されている。ITRI電子光電システム研究所所長・吳志毅は「世界主要国の政府が新エネルギー車発展政策推進する中、今後省エネ車、電気自動車及び自動車電子化などの技術発展は加速し、科学技術成長の新たな原動力になるだろう」とITRI電子光電システム研究所所長・吳志毅述べている。環境対策および省エネルギーが掲げられている中、自動車メーカーは新技術統合による高効率駆動システムの開発が求められている。ITRIは優れたエレクトロニクス技術を土台に、システムを統合による高効率車載技術を作り上げた。今回の出展を通じて、メーカーとの国際交流を推進し、グローバルな国際連携・協力を進めていく。」と述べている。



EUの2012年までに乗用車のCO2排出量を95g／kmへ制限する規定に従い、ドイツ5大自動車メーカーは48Vシステムの導入を進めており、次世代省エネ自動車の標準規格となる。ITRIは台湾の自動車メーカーと共同で48Vハイブリット車の動力及びパワーシステム技術を積極的に開発している。ITRIの研究チームは従来のダイオードの整流に替わり、同期整流技術を採用することでオルタネーターでの同期整流によるAC-DC変換效率97%を実現している。また、コントロールシステムとフィルムコンデンサの設計開発により、エンジンへの負担が軽減され、発電效率は78%にまで向上し、国際の大手メーカーと肩を並べる技術開発に成功している。動力システムの応用では、ITRIの研究チームはセルフモニタリング及び及び早期警告システムのSiCインテリジェントパワーモジュールを開発した。当モジュールはモーター回転効率をリアルタイムでモニタリングし、燃料消費を効果的に抑制することで、CO2排出量削減にもつながっている。。



工業技術研究院Automotive World 2018へ出展いたします。車載向け技術を多数展示しております。是非、弊ブースへお立ち寄りください。

会期：1月17日［水］～19日［金］10:00～18:00 (最終日のみ17時まで)

会場：東京ビッグサイト

ブースNo.【E39-13】　工業技術研究院

http://www.automotiveworld.jp/en/



【参考資料】ITRI出展情報：



【車載用同期整流器】

従来の自動車のオルタネーターは、ダイオードの整流によって走行中に生み出された交流（AC）電圧を直流（DC）電圧に変換し、バッテリーに蓄電されていました。変換時の電力損失の低減及びエネルギー効率向上に向け、ITRIは車載用電子部品向け規格AEC-Q101の信頼性試験に対応した同期整流器を開発し、Si MOSFETを採用することでオルタネーターでの同期整流によるAC-DC変換效率97%を実現しています。また、コントロールシステムにより、アイドリング時には無負荷状態で最低限度の回転数で稼動し発電できることから、エンジンへの負担が軽減され、発電效率は78%にまで向上し、燃料消費を効果的に抑制することで、CO2排出量削減にもつながっています。



【車載用ソリッドステートリレー（SSR）】

次世代自動車用バッテリー管理システム（BMS, Battery Management System）で必要とされるキーコンポーネントとサブシステムに向けて、ITRIはMOSFET及びセンサーを搭載した双方向導通のソリッドステートリレー（SSR）を開発しを行いました。ITRIのSSRの最大負荷電流は1000A、12Vガソリン・ディーゼル車、24Vトラック、48Vハイブリッド車用バッテリーに対応、保護機能が内蔵されたドライバICを搭載、また、モジュールは光カプラーを採用することにより絶縁機能及び駆動制御機能も備えています。さらに、モジュール構造のデザイン最適化により、Si MOSFETの大電流負荷時の温度を100℃以下に維持し、変換効率とモジュールの長期信頼性向上に成功しました。



【自動車用空調コンプレッサー向けインテリジェントパワーモジュール】

ITRIは電動車用インバーターエアコンシステムの省エネ、騒音防止、小型化、高効率化、長期信頼性などのニーズを満たした車載用規格対応のインテリジェントパワーモジュールを開発しました。当モジュールは電気回路のモニタリング及び保護機能を内蔵しており、低圧、オーバーヒート、ショートなどの機械や電気の異常を検知し、車両の安全性を確保することができます。また、焼結Cuの実装技術を採用するこにより電気特性向上と熱抵抗の効果的な低減を可能とし、長期信頼性に優れ、車載用規格対応のモジュールを提供しています。



【120KW電動車両モーター駆動用IGBTモジュール】

ITRIは高放熱・高絕縁の厚銅基板インテリジェントパワーモジュールの開発に成功し、従来のハンダボンディングから液化固化拡散ボンディング（SLID, Solid Liquid Interdiffusion Bonding)に替え、さらにワイヤーボンディングに替わりクリップボンディング技術を採用することで、熱抵抗を効果的に低減しました。当モジュールには高耐熱素材の筐体を使用し、IEC60747-15規格の絕縁試験と車載向け規格AEC-Q101の信頼性試験にも対応しています。モジュールのアセンブリプロセスの簡略化により、製品の信賴性を大幅に向上させただけでなく、従来のセラミック基板に比べ熱抵抗35%の低減による変換効率の向上も確認されています。



【SiCインテリジェントパワーモジュール】

ITRIが開発した5KW SiCインテリジェントパワーモジュールは、駆動IC、マイクロコントローラー、SiCパワーデバイスおよび温度センサー/電流センサーを統合し、効果的に消費電力削減し、システム效率を向上させることで、50％以上のシステムサイズダウンを実現し、システムの信頼性を強化しました。5KW SiCインテリジェントパワーモジュールは制動、インバーター、整流によって構成され、過電圧、電圧不足、オーバーヒート、ショートなどのリアルモニタリング機能及び保護機能を内蔵しており、CAN Bus通信インターフェイスも搭載されています。



【モジュール設計・解析プラットフォーム】

ITRIのモジュール設計・解析プラットフォームは、シミレーションによる熱、電気、応力及び信頼性などの様々な物理特性の解析・評価を提供してまいります。さらにシステムレベルのシミュレーションで行われた特性評価と解析結果をもとに、異なる物理特性解析結果を整合し、評価基準と照合し判定を行っています。判定結果はモジュールデザインにフィードバックされ、デザインの修正を行うことで、モジュールデザインの最適化を実現しています。ITRIでは今後パワーモジュールデザインにおけるデータベースの立ち上げ、解析加速ツールの開発、測定結果に基づいた解析方法の開発及びユーザープラットフォーム統合インターフェイスの立ち上げを行い、パワーモジュールのデザインサービスとプラットフォームサービスを提供してまいります。