農林水産省が東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(令和6年4月)について、主産地等からの聞き取りを行い、その結果について発表しました。
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聞き取りを行った、14品目の野菜の4月の価格について、注目は以下となります。
令和6年4月は、ばれいしょの価格が平年を下回る見込みです。
※平年並みとは、平年(過去5か年平均)との比率が90%以上、110%以下である。
※14品目の野菜:大根、にんじん、白菜、キャベツ、ほうれん草、ねぎ、レタス、きゅうり、なす、トマト、ピーマン、ばれいしょ、さといも、玉ねぎ
4月の14品目の野菜価格のそれぞれの見通し
それぞれの野菜価格の見通しについて見ていきます。
4月の大根の見通しは?
千葉(80%)
神奈川県産の出荷が減少し、千葉県産主体の出荷となります。
千葉県産の生育は順調であり、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月にんじんの見通しは?
徳島(84%)
千葉県産の出荷が減少し、徳島県産主体の出荷となります。
徳島県産は前年11月の降雨による播種遅れの影響により、4月前半までは出荷数量は平年を下回る見込みであり、価格は平年を上回って推移する見込み。
4月後半には徳島県産の出荷数量も増量し、価格は平年並みで推移する見込みです。
4月の白菜の見通しは?
茨城(99%)
茨城県産は、暖冬による生育・出荷の前進の後、2月下旬以降の低温により生育が遅延傾向にあり、4月前半の出荷量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込みです。
今後気温の上昇に伴い生育の回復が見込まれるため、4月後半の出荷数量は平年並みとなり、価格も平年並みで推移する見込みです。
4月のキャベツの見通しは?
神奈川(42%)
愛知(34%)
千葉(20%)
主産地において、暖冬による生育・出荷の前進の後、2月下旬以降の低温によって生育遅延傾向にあり、足元では出荷数量が減少し、高値の状況。
神奈川県産は出荷ピークが3月中に前倒しとなり、4月の出荷数量は平年を下回ると見込まれる一方、愛知県産・千葉県産は気温上昇に伴い生育も回復し、千葉県産の4月後半の出荷数量は平年を上回る見込みです。
全体として、4月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、4月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月のほうれん草の見通しは?
茨城(45%)
群馬(38%)
茨城県産の生育は順調。
群馬県産は、2月下旬以降の低温等により生育は遅延傾向にあるが、大幅な出荷数量の減少は見込まれません。
全体として、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月のねぎの見通しは?
千葉(32%)
埼玉(21%)
茨城(20%)
主産県において生育は順調であり、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月のレタスの見通しは?
茨城(63%)
兵庫(9%)
茨城県産・兵庫県産は、暖冬による生育・出荷の前進の後、2月下旬以降の低温により生育が遅延傾向にあり、4月前半の出荷量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込みです。
また、今後気温の上昇に伴い生育の回復が見込まれるため、4月後半の出荷数量は平年並みとなり、価格は平年並みで推移する見込みです。
4月のきゅうりの見通しは?
群馬(28%)
埼玉(23%)
宮崎(17%)
主産県において生育は順調であり、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月のなすの見通しは?
高知(54%)
福岡(19%)
主産県において生育は順調であり、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月のトマトの見通しは?
熊本(31%)
栃木(26%)
愛知(12%)
主産県において生育は順調であり、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月のピーマンの見通しは?
茨城(48%)
宮崎(24%)
高知(12%)
宮崎県産・高知県産の生育は順調。茨城県産は、2月下旬以降の低温等により着果不良等が見られるものの、大幅な出荷数量の減少は見込ません。
全体として、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月のばれいしょの見通しは?
鹿児島(48%)
北海道(41%)
鹿児島県産の生育は順調。北海道産は4月~7月天候が安定していたため、玉付が良く(収穫及び貯蔵は完了)、4月の出荷数量は平年を上回る見込みです。
全体として、4月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込みです。
4月のさといもの見通しは?
埼玉(60%)
愛媛(17%)
埼玉県産・愛媛県産において8月~9月の高温・干ばつの影響により小玉傾向が見られるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれません。
全体として、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月の玉ねぎの見通しは?
北海道(47%)
佐賀(43%)
北海道産に加え、佐賀県産の出荷が増加します。
北海道産は8月から9月にかけての高温・干ばつの影響により歩留まりの低下に加え、小玉傾向となっており(収穫及び貯蔵は完了)、4月の出荷数量は平年を下回る見込みです。
佐賀県産は、1月上旬以降の気温高により生育が良好で大玉傾向であり、4月の出荷数量は平年を上回る見込み。
全体として、
北海道産のシェアの高い4月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、
佐賀県産のシェアの高い4月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
4月後半に野菜の高値が落ち着く!
近年天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、農林水産省では産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化のために平成23年より、主産地、卸売会社等からの聞き取りをもとに、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。
ばれいしょがお買い得の見込みです。
2月3月に引き続き、白菜の価格は平年を上回って推移する他、キャベツ・にんじん・レタス・たまねぎなど、4月前半は野菜の高値が続きそうです。
一時はレタスの価格が下がったのですが…(涙)
しかし、ここで朗報も!
3月は全体的に野菜の価格が高値傾向でしたが、暖冬により生育が前進した影響で出荷量が安定します。
そのため、ばれいしょ以外の野菜も「4月後半」には価格が平年並みに落ち着く見込みです。
高値が続かないとわかるだけでも安心できます。
4月前半はお買い得の野菜で乗り切ろう
繰り返しになりますが、4月のお買い得野菜は「ばれいしょ」です。
4月前半までは野菜の価格が高値傾向ですが、4月後半は価格が平年並みに推移すると見込まれています。
じゃがいも料理や特売野菜を活用して、食費を賢くやりくりしていきましょう。
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