元気な高齢者の方は、自転車に颯爽と乗り、買い物などに出かけられています。
自転車が車の運転をやめた方の便利な移動手段となっていて、生活に欠かせなくなっている場合もあります。
しかし、家族からすると、いつか転倒てしまうのではないか、交通事故に遭うのではないかと心配の種になっている場合もあります。
今回は、高齢者の方におすすめの自転車と併せて自転車の安全運転について紹介します。
高齢者用の自転車を選ぶ際のポイントとは
高齢者用の自転車を選ぶ際のポイントは、主に2つあります。
ポイント1.乗り降りがしやすい低めのフレームになっている
高齢者になると足が上がりにくくなり、自転車のフレームをまたぐことが難しくなります。
これまでの習慣で、ケンケン乗りをしている高齢者の方もいますが、転倒の可能性がある為、おすすめできません。
低めのフレームであれば、足を高く上げずに楽に乗り降りができます。2.漕いだり、押したりが楽にできる軽さ
自宅近くに段差や坂道があると、漕いだり押したりする時には軽い自転車の方が楽です。
ちょっとした距離を乗る場合にも、軽い方が楽にこぎ続けられます。
軽い自転車はアルミフレームを使っていることがあるため、高額になりがちですが、倒れた時に起こしやすかったり、重い荷物を載せても比較的押しやすい為、軽い自転車がおすすめです。
おすすめの自転車2選
高齢者の自動車事故が後を絶たない今、高齢者の移動手段の1つとして自転車業界も高齢者でも安心して乗れる自転車に注目しています。
高齢者の選ぶ際のポイントをおさえた、高齢者におすすめの自転車を2つご紹介します。
高齢者向けのデザイン こげーる NOLASSE 20型 3段変速
≪画像元:株式会社サギサカ こげーる≫
介護予防の観点から開発された自転車です。
ペダルが軽いので、漕ぎやすく、フレームがとても低い為、乗り降りしやすくなっています。
また、サドルに腰当がついており、載っている時に安定感があります。
高齢者に乗りやすい工夫がしてあるので、継続的にこげーるに乗ることができ、下肢筋力の維持・改善につながります。
高齢になると、いつも同じ生活ルーティーンになりがちですが、こげーるにより、積極的に外出し、他者とかかわることができたり、気分転換ができたりします。
また、普段の移送手段が徒歩だけになると生活範囲も狭くなりますが、こげーるに乗ることで、生活範囲が広くなり運動量も増える為、介護予防につながります。
久々にあそこに行ってみようなどと、ワクワクする気持ちも持つことができ、生活にハリが出てきます。
フレームが低いタイプの電動自転車 ラクット20/24インチ
≪画像元:ブリヂストンサイクル株式会社≫
フレームが低いタイプの電動自転車です。
バッテリーを後輪とサドルの間にはめる為、乗り降りの際に邪魔になりません。
前輪がモーターの力、後輪は漕ぐ人の力で回る為、坂道もらくらく登れます。
しかし、高齢者が電動自転車に乗るときに、気になるのが充電切れです。
ラクットは、走っている間にモーターが発電する自動充電が装備されています。
これにより、充電回数が少なくてすみます。
ラクットは、手間が少ない電動自転車と言えます。
病院やスーパーなど頻回に訪れる場所が坂の上にある、距離が遠い等でなかなか車が手放せない方も、電動自転車を利用すれば、行動範囲を狭めることなく過ごすことができます。
電動自転車は高額な商品ですが、車にかかる費用と比べれば安いです。
行動範囲が制限されることなく、運動にもなる電動自転車を、車の代わりに、使い始めることをぜひ検討してみてください。
自転車に安全に乗るために、運転のルールやマナーを再確認しよう
乗り降りしやすく、楽に運転できる自転車を使っていても、安全な運転ができていなければ、交通事故に遭ってしまう可能性があります。
また、警察庁は、自転車の交通違反に対して反則金を課す「青切符」による取締りを導入する方針を固めたという報道もあります。
一部の自動車教習所では、自転車の正しい交通ルールやマナーを学べる自転車教室が開催されています。
ネットでも自転車の交通安全用の動画が視聴できたり、パンフレットを見ることができます。
ネットであれば、時間や場所関係なく無料で資料を見ることができます。
家の近所など、慣れた場所ではついつい、いい加減な自転車の運転になってしまいがちですが、
事故を起こさない、遭わないためには交通ルールなどを守ることが必要です。
高齢者だけではなく家族全員で一緒に、正しい自転車の運転ルールやマナーを再確認することをおすすめします。
≪画像元:内閣府(pdf)≫
・ 一般社団法人 東京指定自動車教習所協会
・ JAF 交通安全3分トレーニング
足の運動になり、気分転換にも
今回は、高齢者におすすめの自転車や運転のルールやマナーの再確認方法を紹介してきました。
自転車は、徒歩よりも多くの荷物を載せて、短時間で移動できます。
非常に便利な一方で、道路交通法上では「軽車両」にあたります。
人と自転車がぶつかり、人にケガをさせてしまうこともありますので、自転車に乗る際には、運転のルールやマナーを守ることが重要です。
足の運動になり、気分転換にもなる自転車は、高齢者にも利用して欲しい移動手段のひとつです。
車の運転に不安を感じ始めた方は、ぜひ車から自転車ライフへの移行も検討してみてください。