農林水産省が東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(令和6年2月)について、主産地等からの聞き取りを行い、その結果について発表しました。
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聞き取りを行った、14品目の野菜の2月の価格については令和6年2月は、ねぎ・ばれいしょの価格が平年を下回る見込みです。
参照:農林水産省
※平年並みとは、平年(過去5か年平均)との比率が90%以上、110%以下である。
※14品目の野菜:大根、にんじん、白菜、キャベツ、ほうれん草、ねぎ、レタス、きゅうり、なす、トマト、ピーマン、ばれいしょ、さといも、玉ねぎ
2月の14品目の野菜価格のそれぞれの見通し
それぞれの野菜価格の見通しについて見ていきます。
2月の大根の見通しは?
神奈川(50%)
千葉(41%)
神奈川県産、千葉県産ともに11月下旬以降の気温高や適度な降雨により生育が前進しており、作型の切り替わりによる一時的な出荷数量の減少が発生する可能性はあるものの、全体として、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
2月にんじんの見通しは?
千葉(75%)
埼玉(10%)
主産県において生育は順調であり、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
2月の白菜の見通しは?
茨城(81%)
群馬(12%)
愛知県産の生育は順調。
千葉県産は11月以降の気温高により生育が前進しており、2月中に作型の切り替わりを迎えるため、2月の出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込みです。
2月のキャベツの見通しは?
愛知(63%)
千葉(23%)
愛知県産の生育は順調。千葉県産は11月以降の気温高により生育が前進しており、2月中に作型の切り替わりを迎えるため、2月の出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込みです。
2月のほうれん草の見通しは?
茨城(39%)
群馬(35%)
主産県において生育は順調であり、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
2月のねぎの見通しは?
千葉(34%)
茨城(20%)
埼玉(18%)
茨城県産の生育は順調。
千葉県産・埼玉県産は8月から9月にかけての高温や干ばつにより生育が停滞したことから後ろ倒しの出荷となっており、2月の出荷数量は平年を上回る見込み。
全体として、2月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込みです。
2月のレタスの見通しは?
静岡(31%)
茨城(20%)
長崎(12%)
静岡県産・長崎県産に加え、茨城県産の出荷が増加します。
静岡県産・茨城県産は12月中旬以降の気温高により生育が前進しており、静岡県産は切りあがりが早まり、2月の出荷数量は平年を下回る一方、茨城県産は前倒しの出荷となり、2月の出荷数量は平年を上回る見込みです。長崎県産の生育は順調。
全体として、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
2月のきゅうりの見通しは?
宮崎(37%)
群馬(18%)
千葉(17%)
主産県において生育は順調であり、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
2月のなすの見通しは?
高知(63%)
福岡(20%)
主産県において生育は順調であり、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
2月のトマトの見通しは?
熊本(34%)
栃木(22%)
愛知(16%)
栃木県産の生育は順調。
熊本県産・愛知県産は12月中下旬の気温高で生育が急激に進んだため、なり疲れにより一部着果不良が見られるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれません。
全体として、2月の出荷数量・価格は平年並みの見込みです。
2月のピーマンの見通しは?
宮崎(43%)
茨城(18%)
高知(16%)
主産県において生育は順調であり、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
2月のばれいしょの見通しは?
北海道(64%)
鹿児島(32%)
長崎県産の出荷が減少し、北海道産・鹿児島県産中心の出荷に切り替わります。
北海道産は4月~7月天候が安定していたため、玉付が良く(収穫及び貯蔵は完了)、2月の出荷数量は平年を上回る見込み。
鹿児島県産は一部産地において11月以降の干ばつにより生育が遅延しているものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれません。
全体として、2月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込みです。
2月のさといもの見通しは?
埼玉(43%)
愛媛(24%)
埼玉県産・愛媛県産において8月~9月の高温・干ばつの影響により小玉傾向が見られるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれません。
全体として、2月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
2月の玉ねぎの見通しは?
北海道(82%)
静岡(15%)
北海道産に加え、静岡県産の出荷が増加します。
静岡県産の生育は順調。北海道産は収穫及び貯蔵が完了しており、8月から9月にかけての高温・干ばつの影響により歩留まりの低下に加え、小玉傾向となっています。
全体として、2月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込みです。
葉物の価格が平年を上回る
近年天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、農林水産省では産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化のために平成23年より、主産地、卸売会社等からの聞き取りを基に、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。
ねぎ・ばれいしょがお買い得の見込みです。
冬野菜の代表とも言える「白菜」は、生育は前進しているものの2月の出荷数量は平年を下回るため、お買い得とは言えなそうです。
「たまねぎ」は、昨年夏の高温・干ばつの影響が続き、相変わらず小玉傾向。高値が続いています。
ねぎ・ばれいしょ料理を楽しもう!
≪執筆者撮影≫
繰り返しになりますが、2月のお買い得野菜は「ねぎ」「ばれいしょ」です。
筆者も最寄りのスーパーで価格を調べたところ、ねぎが棚にびっしりと並んでおり、値段も比較的お手頃でした。
出荷量が多いからか、見切り品も多い印象。
小ねぎ・長ねぎともに半額でゲットできました。
長ねぎは焼くだけでもおいしく、ばれいしょもふかすだけで絶品じゃがバターになります。
お買い得のねぎ・ばれいしょを積極的に食べて、食費を節約しつつ栄養をしっかり摂りましょう。
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