日中の気温も徐々に下がり、アウトドアにはもってこいの涼しい季節がやってきました。
近年のアウトドアブームの影響で、最近ではホームセンターだけでなく、節約中の味方「ダイソー」でもさまざまなアウトドアグッズの取り扱いが増えています。
中でも今回注目するのはダイソーの釣り具について。
と半信半疑のまま、未だ試したことが無いと言う方も多いのではないでしょうか。
こちらでは釣り経験10年以上のベテラン釣り師の方のアドバイスを参考に、ダイソーで販売されている初心者に人気のアイテム、「サビキ仕掛け」と「エギ(3.5号」の2点について検証させて頂きます。
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今回実施するサビキ釣り・エギングの特徴について
サビキ釣りは釣りを始めて間もない方やファミリーフィッシングに最適なエサ釣りの一種で、堤防から仕掛けを垂らすだけで簡単に釣ることができます。
また、釣れるのはアジをはじめ、いわし・サバ等、小型の魚が中心で、群れに当たれば数釣りを楽しむことが可能です。
エギングとはエギという疑似餌を用いてイカを狙う釣法で、生のエサを触ることに抵抗がある方でも、疑似餌1つで挑戦できるという手軽さが魅力的です。
ダイソーのサビキ仕掛けとエギスパートについて
今回の実釣検証で使用する、ダイソーのサビキ仕掛け 7号とエギスパート(エギ)の3.5号です。
また、サビキ仕掛けの号数は狙いたいお魚の大きさに合わせて用意しておくと良いです。
<サビキ仕掛けの号数と釣れるお魚の大きさ>
・ 3~4号 → 8cm以下のお魚
・ 4~5号→8~10cmのお魚
・ 5~6号 → 10~12cmのお魚
・ 6~7号 → 12~15cmのお魚
・ 7~8号 → 15~20cmのお魚
・ 8~10号 → 20cm以上のお魚
また、エギもサビキ仕掛けと同様に号数が大きいほど大物を狙うことが可能で、エギングをする時期やその時期のイカの大きさに合わせて選ぶことが大切です。
一般的には3.5号のエギが主流と言われているので、初めてエギを購入する場合、まずは3.5号から試してみると良いでしょう。
<エギの号数と釣れるイカの大きさ>
・ 1.5号~3号 → 50g~2kgのイカ【夏エギング】
・ 2号~3.5号 → 100g~1kgのイカ【秋エギング】
・ 3号~3.5号 → 500g~2㎏のイカ【冬エギング】
・ 3号~4号 → 500g~3kgのイカ【春エギング】
ダイソーのサビキ仕掛けは3本鈎の仕掛けが2セット入っています。
糸が細いので少し見えづらいかもしれませんが、糸の両端にサルカンがついているので下部分のサルカンをカゴ(※この部分に餌を詰め込みます)に繋ぎ、上部分のサルカンを竿についている道糸に繋げるだけで簡単に仕掛けを作ることができます。
カゴはダイソーで110円、釣り具屋さんでは80~100円程度と更に安い値段で購入することが可能です。
また、サビキ仕掛けについているサルカンに道糸を繋げる際、適当に結んでしまうと、仕掛けが外れてしまう可能性があるのでクリンチノット等の結び方を覚えておくと良いでしょう。
ダイソーのエギスパートはキラキラとした布に覆われている、表面がザラッとした質感のエギです。
今回サポート役としてお世話になる釣り師の方に質問してみたところ、エギ選びに迷ったらピンクやオレンジ等の派手な色を選ぶと良いそう。
ちょうどダイソーにもオレンジ色のエギがありましたので、こちらの商品をチョイスしてみました。
ダイソーの商品は釣り具屋さんで販売されているエギに比べると、少し安っぽい感じがあるのは否めませんが、イカの足がしっかり絡みつきそうな鋭いカンナ(エギの最後尾についている針のこと)がついています。
ベテラン釣り師のサポート付き ダイソーの釣り具2点を使っていざ実釣
ダイソーの釣り具でお魚を釣ることができるのか、夜中3時頃から朝方かけて地元の海で検証してきました。
まずはダイソーの商品を使ってサビキ釣りの仕掛けから準備していきます。
竿を伸ばし、リールを回して道糸を引き出したら先述した要領で、ダイソーのサビキ仕掛けとカゴを繋げていきましょう。
続いて、サビキ釣り成功の鍵となるエサの準備です。
釣り用のエサはさまざまありますが、サビキ釣りの場合、アミエビというプランクトンの一種にパン粉を混ぜてかさましをしておくとお財布にも優しく、尚且つ魚の食い付きも良いそうです。
アミエビとパン粉をバケツに入れたら、海水を混ぜ合わせて完成です。
エサは少しシャビシャビになるくらい、気持ち多めに海水を入れておく方がカゴの中に効率良く入れることができます。
カゴの容量の7~8割ぐらいまでエサを詰めたら、仕掛けを海の中へ沈めていきましょう。
魚のいる深さまでグーっと沈めていき、道糸がたるんだら海の底付近まで沈んだ証拠。
そのままの状態だと根がかりする恐れがあるため、道糸がピンと張るまでリールを軽く巻き戻し、エサを海の中に散らすために、竿を1~2回上下に動かします。
そのまま待機し、1~2分程度経過してもお魚の食い付きがなかったら再びエサを入れ直して、海の中に仕掛けを沈める → 竿を上下に動かすという動作を繰り返します。
また、仕掛けを落とす際は振り子の要領で、カゴが後ろに振り切った状態で前方へスイングさせると奥まで飛ばすことが可能です。
サビ釣りをスタートしてから約20分後、1匹目のお魚が釣れました。
パワフルで元気いっぱいの小アジです。
アジは年間を通じて出回っているお魚ですが、足場の良い堤防で釣るなら7~11月頃がベストシーズンのようです。
また、釣ったお魚をおいしく食べるには、鮮度を保つためにできるだけすぐに締める事が大切です。
鯛やシーバス(スズキ)等の大きめのお魚はエラや尻尾を切る必要がありますが、今回釣ったような小型のアジであれば氷水を入れたクーラーボックスに入れることで、活締めすることができます。
釣りスポットに向かう前に、スーパーや釣り具屋さんで氷を購入しておくことをおすすめします。
空が明るくなるまで、約2時間半程度サビキ釣りを続けた結果、約8匹のアジを釣ることができました。
坊主(1匹も釣れないこと)になってしまうのでは、という不安もありましたが、人生初の釣りにしては、まずまずの成果です。
ただ、1つ反省点としては、今回筆者が使った7号タイプのダイソーのサビキ仕掛けは釣れた小アジのサイズに適しておらず、口から針を外す際に少々手間取ってしまいました。
実際に釣り場に行ってみないと、その日にどのくらいのサイズ感の魚が泳いでいるかわからないので、もし予算に余裕があれば色んな号数のサビキ仕掛けを準備しておくと良いかもしれません。
続いてはダイソーの”エギスパート”について検証していきます。
エギングはPEラインとリーダーという糸を組み合わせるのが最もポピュラーな釣法ですが、少しでも出費を抑えたい場合は、比較的お値段が安いナイロンラインだけでも楽しめるようです。
ナイロンラインは摩擦に強く、衝撃吸収性に優れているため、身切れ防止に役立つというメリットがあります。
また、エギを繋げる際はイージースナップと言うパーツを使うようにしましょう。
エギングの基本的なやり方としては、まずは後ろに人が居ないか安全確認を行い、エギをロッドの先80cm~1mほど垂らした状態でリールのベールを返し、人差し指でラインを押さえてゆっくりと後方にロッドを振りかざします。
エギの重さを利用しながら遠心力が働くようにロッドを大きく前方に振り下ろし、ロッドが頭の横を通るタイミングで指をラインから外しましょう。
エギを着底させた後、イカにエギの存在をアピールするためにロッドを上下に動かす”シャクリ”という独特なアクションを起こす必要があるのですが、コツを掴むまでの間はポーン、ポーンとゆっくりと上方向に持ち上げるだけでも良いそうです。
横でアドバイスを頂きながら、上記のポイントを抑えた上でエギングを2時間程度試してみましたが、この日は残念ながら赤潮の影響もあり、イカが見当たらず…。
また、ダイソーのエギスパートは1回使っただけでボディから布が外れかけていました。
当方が釣りに行った日は運悪くイカそのものが泳いで居なかったので、実際にエギスパートで釣れるかどうかについては確証を掴むことができませんでしたが、すぐに故障しやすいため長く愛用していきたいという方にはあまり適していません。
使い捨てでも良い場合や、フォールやシャクリ等のアクションを練習するためのアイテムとして購入するには良いかもしれません。
【ダイソーの釣り具と比較検証!】釣り具屋さんの商品を使ってみた結果
後日、次は釣り具屋さんで購入した商品を持って堤防釣りを実施してきました。
ダイソーの釣り具との違いについて比較検証してみたいと思います。
筆者が購入したのは8~12cm程度のお魚が釣れやすい、5号タイプのサビキ仕掛けセットです。
先日の反省を活かして、今回は少し小さい号数のものを試してみることにしました。
値段は5枚組で300円とお手頃なので、長時間サビキ釣りをする場合はダイソーで買うよりも釣り具屋さんで仕掛けを購入する方がお得かもしれません。
釣り具屋さんで販売されているサビキ仕掛けを使ってみた結果、約1時間でサッパというお魚を12~13匹程度釣ることができました。
ダイソーのサビキ仕掛けに付いている針は3本仕様とコンパクトなので、糸が絡まりにくいといメリットがありますが、こちらは1つの仕掛け糸に対し、6本の針がついているため、短時間で効率良く釣ることが可能です。
ちなみにこの日は雨が降り止んだ直後に釣りを開始したので、お魚の反応がとても良かったです。
雨の日は魚のエサとなるプランクトンが活性化することから、釣果が伸びやすい傾向があるようです。
エギはサポート役の方のアドバイスを参考に、DUELというメーカーのものをダイソーの商品とは別で購入しました。
こちらは振動を通じてイカに積極的にアプローチできる、カラカラと音が鳴るタイプのラトルエギです。
海水につけても変色しにくい上に、耐久性も兼ね備えているのでダイソーのエギに比べると長く愛用できそうです。
エギングリベンジの釣果は残念ながら0杯でしたが、DUELのエギに1杯だけ反応してくれたイカが居て、堤防の下でうようよ泳いでいる姿を発見しました。
秋イカはこれからどんどん出現率が高まり、サイズ感も更に大きくなっていくそうなので、諦めずにまた近々挑戦してみたいと思います。
専門店の商品にはどうしても敵わない
ダイソーのサビキ仕掛けとエギを今回試してみた結果、効率性や耐久性のことを考えるとやはり専門店の商品にはどうしても敵わないという印象を受けました。
ただし、110円というお手頃価格なので、釣りの知識が浅い方でも気軽に試しやすい点は魅力的ですし、使い捨て感覚で取り入れるのであれば、練習用にぴったりのアイテムかと思います。
また、今回釣ったお魚はなめろうや天ぷら、南蛮漬け等にしておいしくいただきました。
自分で釣ったお魚の味は格別ですし、何より食費が抑えられるので、釣りを趣味にすることは物価高を乗り越えるための1つの対策にも繋がるのではないかと思っています。
釣りデビューを検討している方、ダイソーの釣り具にご興味がある方は、当記事を参考にしてください。(執筆者: 池田 莉久)
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