【JR】きっぷの「払いもどし」や「変更」のルール

2023年8月、お盆休みの時期に台風が近畿地方を直撃し、帰省客・旅行客に大きな影響がありました。

「予定を切り上げて自宅に戻ることにした」

「帰省先での滞在を延ばした」

など、台風以外にも、大雨や地震等によって、前もって計画していた旅程の変更を余儀なくされるケースもあるでしょう。

この記事では、JRの列車の払いもどしや変更のルール、手数料が必要なケース、不要なケースをまとめます。

※今回はJRの基本的なルールをまとめています。

各種「おトクなきっぷ」や、旅行会社経由のツアー・パッケージ商品については、商品ごとに規定が異なるので、別途確認してください。

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変更・払いもどしの基本的なルール（通常時）

通常時の場合

変更

使用開始前で有効期間内（前売りの乗車券については有効期間の開始日前を含む）のきっぷは、1回に限り同じ種類のきっぷに手数料なしで変更することができます。

よって、すでに移動することは決まっているが、事前に日時だけ変えたい、という場合は「変更」の仕組みを活用するのがおすすめです。

払いもどし

使用前、かつ有効期限内のJR線のきっぷについては、手数料を差し引いた上で払いもどしが可能です。

手数料は、きっぷの種類や払いもどしを申請した日にちによって異なります。

主なものを表にまとめました。

きっぷの種類		払いもどし条件	手数料
普通乗車券 定期券 急行券 自由席特急券 特定特急券 自由席グリーン券		使用開始前で有効期間内 （前売りの乗車券については有効期間の開始日前を含む）	220円
指定券	立席特急券	出発時刻まで	220円
	指定席特急券 特定特急券 指定席グリーン券 寝台券 指定席券	列車出発日の2日前まで	340円
		出発日の前日から出発時刻まで	30％、ただし最低340円

ちなみに、使用開始後のきっぷについても、

普通乗車券に限っては、有効期間内、かつ乗車しない区間の営業キロが1券片100kmを超える場合のみ払いもどしが可能です。

この場合の払いもどし額は、

発売額ー［乗車済の区間の普通運賃］ー［手数料220円］

を差し引いた残額となります。

これを使うとすれば「鉄道での旅行を中断して、急遽飛行機で帰らなければならなくなった…！」という時でしょうか。

レアケースかもしれませんが、長距離の乗車券は使用開始後でも未使用分が戻ってくることは、頭の片隅に入れておいてもよさそうです。

また、クレジットカードを使って購入したきっぷの扱いについては、購入した会社によって異なりますが、多くの場合は一度購入代金の決済が行われ、手数料を差し引いての払いもどし金額がクレジットカード宛に返金される、といった処理になるようです。

運休や遅延が発生した場合は？

旅行当日になって、乗車予定だった列車に運休や遅延が発生した場合はどうなるでしょうか。

運休時は、全額手数料なしで払いもどし可能

列車が運休していることによって旅行を取りやめる場合は、運賃・料金（特急券等）の全額が手数料なしで払いもどし可能です。

旅行を中断する場合（途中駅で下車する場合）は、乗車しない区間の運賃、運転を取りやめた列車の特急・急行料金が手数料なしで戻ってくるほか、出発駅に引き返す場合は、出発駅まで無料で戻ることができ、運賃・料金の全額が戻ってきます。

特急料金は「2時間遅れ」で払いもどし

新幹線や特急・急行が、到着時刻より2時間以上遅れた場合は、該当列車の料金（特急券など）が全額払いもどしとなります。

該当する場合は、降りる駅のアナウンスを聞いて遅延証明を受け取り、後日窓口で手続きを受けましょう。

中止を事前に決断するなら「出発予定日の2日前まで」がおすすめ

結論。

鉄道旅行の中止を事前に決断するならば、手数料が少なくすむ「出発予定日の2日前まで」がおすすめです。

2日前を切ってから天候の急変が分かった場合は、極力、乗る列車の「変更」で対応するのがよいでしょう。

もっとも筆者は、旅には多少のトラブルがつきもの、と割り切れるため、運休覚悟で強行しそうです。

もし本当に列車が運休した場合は、お金は返ってきます。これからの台風シーズン、この記事が誰かの助けになりますように。（執筆者： 星澤 美衣）

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