年会費無料で使えて還元率も高い、ゴールドカードの二大巨塔が三井住友ゴールド(NL)とエポスゴールドカードです。
それぞれ年間100万円を利用することで、圧倒的な性能を発揮します。
この2枚のカード、互いの得意分野が違うため、両方持つとキャッシュレスの範囲が広がり、快適な生活が送れます。
筆者の経験を踏まえ、2枚のカードを最高性能にする方法を紹介します。
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三井住友ゴールド(NL)とエポスゴールドカードの年間利用額の考え方
2枚のカードそれぞれで年間100万円を突破する戦略を考えます。
なお人により年間カード利用額は千差万別でしょうが、以下のアドバイスはどなたにも役立つはずです。
カード利用額が年間100万円の方は「どちらのカードが生活に合っているか」を選びましょう。
利用額が200万円よりさらに多い方は、2枚に加え別のカードやデビットカード等で効果的なポイント獲得を目指しましょう。
両方持って、両方で年間100万円を突破する
筆者は、三井住友Oliveフレキシブルペイゴールドで、年間100万円突破のいわゆる修行を始めました。
この新しい、三井住友銀行キャッシュカード一体型カードの性能は、既存のゴールド(NL)とほぼ同じです。
3月に加入し、最初のひと月で利用額が10万円を超えました。
この後、エポスゴールドカードから引っ越しした公共料金の支払が次々と加わるため、年間100万円達成はすでに確実です。
利用頻度をむしろ抑える必要が生じ、再びエポスのほうでも年間100万円突破を目指すことにしました。
もちろん、無駄遣いはいけません。
必要な支出だけによる、2枚のカードの100万突破の戦略を考えることにしました。
年会費無料と還元率1.5%は大きい
2枚のゴールドカードについて、「ステータス」は一切考えていません。そもそもないでしょう。
どちらのカードも、大きな実益は共通しています。
・ 年会費永年無料(三井住友は年間100万円達成で。エポスはインビテーションまたは年間50万円達成で)
・ 年間100万円決済すると、ボーナスポイント1万円相当
・ ボーナスポイントにより、実質還元率1.5%のカードになる
ボーナスポイントと還元率は、同じ事象の裏表に過ぎないため、両方考慮してはいけません。
どちらも基本還元率が0.5%と低いため、個人的にはボーナスの「額」ではなく、実質還元率のほうを重視しています。
2枚とも年間100万円を達成した場合、プラチナカードを1枚持つより有利だと考えます。
100万に到達した場合、今度は使えば使うほど実質還元率が下がっていくので気をつけましょう。
エポスゴールドカードには「50万円」の区切りもある
三井住友ゴールド(NL)は、初年度に100万円を使わないと価値が最大限になりません。
初年度年会費5,000円は負担する必要がありますが、Oliveゴールドなら現在初年度年会費無料で入れるため、一度も年会費を支払う必要がありません。
次年度以降も100万円達成でボーナスが出るため、毎年100万円を半ば義務的に使うことになります。
いっぽうエポスの場合、「50万円」でも価値があります。
年間50万円達成で2,500円相当のボーナスが付くため、実還元率1.0%のカードとなります。
50万円なら、50万でやめておくのがベストです。年間90万円など中途半端に使うと実質還元率0.78%となります。
2枚のカードで、年間150万円をまず目指す戦略も考えられます。
三井住友ゴールド(NL)とエポスゴールドカードの利用法それぞれ
2枚のカードの使い分けを考えます。
ごく簡潔にいうと、このような傾向が感じられます。
・ 三井住友ゴールド(NL) → カード直接決済
・ エポスゴールドカード → 公共料金引落しと、チャージ
筆者はエポスゴールドカードを毎年、「キャッシュレスの裏方」として活用してきました。
それに比べて三井住友カードは、表に出ていくカードという印象です。
細かい使い分けを見ていきます。
得意分野と不得意分野が明確なため、2枚あるとほとんどカバーできます。
三井住友ゴールド(NL)に向いた決済、向かない決済
まずは三井住友ゴールド(NL)から見てみます。
Oliveゴールドも同様です。
直接決済は三井住友ゴールド(NL) 税金もLINE Payで
三井住友ゴールド(NL)は、年間100万円突破を前提に、還元率1.5%です。
カードの直接決済の際にも高還元率となります。具体的には次の通りです。
・ 店頭(スマホによるタッチ決済、カード券面でのタッチ決済含む)
・ 特に一部店舗ではタッチ決済で5%以上の還元率となる
・ オンライン決済
・ LINE Pay(チャージ&ペイ)
・ (Mastercardブランドのみ)au PAYに月5万円を限度としてチャージ
・ ETCカード(毎年確実に利用するなら年会費無料)
LINE Payに組み合わせができるのは、三井住友カードならではの特徴です。
こちらは直接決済に近い性質のため、含めました。
税金が手数料なくカード決済できて、ポイント対象となるのもメリットです。
オンライン決済については、アプリでカード番号を調べて入力できるため、カードが手元になくても決済できます。
そのため自然と決済量が増える気がします。
Mastercardブランドに限り、au PAYへのチャージはポイントも付き、年間100万円の算定にも含めてもらえます。
Oliveゴールドの場合、VISAブランドのみのためチャージができません。
5%以上の還元率になるお店はこちらでご確認ください。
電子マネーは不向き
三井住友カードの欠点として、電子マネーとの相性はよくありません。
チャージに使ってもポイントが付きませんし、そもそも年間100万円に加算してもらえません。
ただし、カード側でポイント付与対象外とされていない場合は別です。
ドトールバリューカード、コメカ(コメダ珈琲)、カルディカード等です。
Amazonギフトカード購入もOKです。
これらは「オンライン決済」と同様に考えて構いません。
たまったVポイントの使い方
ポイントの使い道も確認しておきます。
三井住友ゴールド(NL)を使うと、Vポイントがたまります。
次の使い道が、最大価値となります。
・ カード決済金額への充当(キャッシュバック)
・ Vポイントアプリで1ポイント1円で利用
・ (Oliveの場合)ポイント利用モードで決済
エポスゴールドカードに向いた決済、向かない決済
今度はエポスゴールドカードの、向き不向きを見てみます。
電子マネーや公共料金はエポスゴールドカード
エポスゴールドカードのおすすめの使い方です。
・ モバイルSuicaチャージ
・ 楽天Edyチャージ
・ au PAYチャージ(月5万円限度)
・ 公共料金引落し
・ ETCカード(年会費無料)
エポスゴールドカードには、「えらべるポイントアップショップ」というサービスがあり、3つまで特定店舗での支払がポイント3倍となります。
これに公共料金、それから「モバイルスイカ」が含まれています。
モバイルSuicaチャージを含む3種類の料金は、年間100万円突破を前提にしたとき還元率2.5%となります。
筆者は多くの公共料金やサブスクをOliveゴールドに移しましたが、エポスに登録した3種類は残しています。
「えらべるポイントアップショップ」にはないものの、楽天Edyやau PAYへのチャージもお得です。
楽天Edyのチャージは、常時0.5%の楽天カードに勝っている(年間100万円利用を前提に1.5%)ことになります。
エポスはVISAブランドですが、au PAYへのチャージに支障がありません。
「チャージ」に強い点も、エポスがキャッシュレスの裏方としての強さがうかがえます。
端数の出る決済はエポスは不向き
還元率に優れるエポスゴールドカードにも弱点があります。
ポイント付与が決済単位だということです。
200円単位でポイントが付与されるため、端数が多いと損するのです。
この点、チャージは丸めた数字で行いますから、エポスにぴったりの決済方法です。
モバイルSuicaには「ちょうどチャージ」という、チャージ後の残高を丸める機能がありますが、エポスユーザーは使うべきではありません。
三井住友カードは、月間の合計数字を200円以下切り捨てですから、数あるカードの中でも有利な方です。
エポスポイントの使い道
エポスゴールドカード利用でたまるエポスポイントは、ゴールド以上の場合失効しません。
そのため、大きくためて使うとお得です。
もっとも価値が高いのは次の使い方です。
・大きくためてANAマイルに交換(交換率0.6)
ポイント還元率1.5%で使う場合、マイル還元率が0.9%と、年会費無料のカードとしては著しく高い数字になります。
年間200万円カード利用をするなら、三井住友ゴールド(NL)とエポスゴールドカード
2枚のカードを相互補完して使う方法を見てきました。
得意分野が分かれているので、2枚でキャッシュレスをフル活用しましょう。
利用額が200万円に届かないのなら、100万(三井住友のみ)、150万(エポスゴールドで50万)、と徐々に増やしていくといいでしょう。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)
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