安い物件に引っ越して、「毎月の固定費を下げたい」と考えたことはありませんか。
「安い物件」を探すコツについては以前にも紹介していますが、今回はそのコツを振り返るとともに、変化しつつあるUR賃貸住宅や2万円台から探せる元雇用促進住宅なども紹介します。
毎月の固定費を下げることが節約の第一歩ともいわれていますので、毎月の賃料を抑えたいと考えている人や引っ越しを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
安い物件を探すコツ
安い物件を探すコツについては以前にも「マネーの達人」で紹介していますが、人によってはかなりお得な情報になると思いますので、あらためて簡単に紹介します。
日当たりの悪い物件
日当たりの悪い物件は、賃料が安いことが少なくありません。
日中でも部屋が暗かったり、洗濯物を干しても乾きが悪かったりといったデメリットがあり借り手も少ないようですが、お得に住める人もいます。
お得に住める人
・ 日中は仕事でほとんど家にいない人
・ 休日の日中は外出して家にいない人
・ ほとんど家にいない人
・ 洗濯物を部屋干しする人
いびつな間取りの物件
いびつな間取りの物件もあまり人気がないので、人によっては掘り出し物件です。
お得に住める人
・ いびつな間取りを収納などに上手に使える人
・ 1人暮らしや家で過ごす時間が短く、間取りが気にならない人
墓地近くの物件
墓地のすぐ近くにある物件などは、相場よりも少し安い傾向にあるようです。
お得に住める人
・ 幽霊を気にしない
・ 墓地が近くにあっても気にならない
ゴミ収集場所が近くの物件
ゴミ収集場所のすぐ近くは、夏場だとニオイが気になったり動物にゴミを荒らされたりすることもあるため、ほかの部屋よりも賃料が安いケースが少なくないようです。
お得に住める人
・ ニオイが気にならない人
・ 住まいの近くにゴミがあっても気にならない人
築年数が長くて設備が共同
共同トイレやお風呂を嫌がる人も多いですが、シェアハウスなどに抵抗のない10~20代が固定費の節約のために契約することもあるようです。
お得に住める人
・ 他人とトイレやお風呂を共有するのに抵抗がない人
・ 周囲の音が気にならない人
注目しておきたい賃貸物件
近年では、所得制限など入居条件が厳しかった公営住宅に地域おこし協力隊が入居したり、一定の条件をクリアすると入居できたりする仕組みが導入されつつあります。
また、昔のイメージとは大きく変化した「UR賃貸住宅」、2万円台から賃貸物件が探せる低価格賃貸住宅「ビレッジハウス(元雇用促進住宅)」にも注目しておきたいものです。
タワマン物件もあるUR賃貸住宅
団地のみ扱っているというイメージが強いUR賃貸住宅ですが、タワーマンションやデザイン企画住宅などもあります。
先着順のため人気のあるタワマンなどが空くことは少ないですが、抽選などと違って見つけたら入居できる可能性があるというのも嬉しいですね。
リノベーションされている物件も多いので、相場家賃と比べて驚くほど安いというわけではありません。
子育て世代や35歳以下など条件をクリアすると家賃がかなり安くなるので、割引制度とともにメリットについてもみていきましょう。
割引家賃で住める人
・ 18歳未満の子どもを扶養している人は3年間家賃が割引になる
・ 35歳以下の人は3年間家賃が割引になる
・ 2世帯で住むと、最大5年間家賃が5%減額になる
・ 18歳未満の子どもがいる、もしくは新婚世帯で要件を満たしている人は、最大9年間家賃が20%減額
メリット
・ 仲介手数料・礼金・更新料なし
・ 保証人なし
・ Pontaカードをお持ちなら家賃500円ごとに1Pontaポイントたまる
・ 1~2か月間の賃料が無料になる「フリーレント」物件もある
気をつけたいこと
築年数の古い物件の場合、エレベーターやセキュリティシステムが設置されていないことも多いので、周辺環境の確認や内見は必須です。
2万円台から探せる「元雇用促進住宅」
「元雇用促進住宅」とは、労働者の生活や就業を図ることが目的で運営されてきた賃貸物件のことで、雇用促進住宅が廃止となった現在は、低価格賃貸住宅として「ビレッジハウス」が運営しています。
低価格賃貸住宅ですが、公営住宅のように所得で家賃が変化しないのがうれしいポイントです。
メリット
・ 相場より家賃が安い
・ 仲介手数料・敷金・礼金・更新料が無料の物件もある
・ 部屋が広々としている
・ 1DK、1LDK、2K、2LDK、3DKなど、ライフスタイルに合わせて選べる
デメリット
デメリットとして築年数が古いことが挙げられますが、リフォームやリノベーション済の物件を探すことで解決できます。
また、駅から遠い物件が多いため、都市部に住んでいる人は駅までの距離なども考慮しながら家賃が安いかどうかを判断してください。
エレベーターやセキュリティシステムが設置されている物件も少ないので、周辺環境の確認や内見は必須です。
妥協できる部分を探って固定費を下げる
住む場所というのは健全で気持ちのよい生活を送るために重要な要素のひとつなので、周辺環境や利便性を第一に考えながら探すことが大事といえるでしょう。
今回紹介したような条件や物件も含めて、ぜひ賃料が安くても快適な物件をみつけてみてください。(執筆者: 山内 良子)
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