家計簿は節約の基本です。
スマホのアプリを使って管理する方法もありますが、レシートを撮影するつもりが、ついニュースや天気予報を見てしまい、時間の浪費になってしまうことがあります。
今回は家計簿歴8年の筆者が、スマホやアプリは一切使わずに「家計簿をコツコツ続けるコツ」4つと、8年間続けてわかった家計簿の意外な役割をお話しします。
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コツ1:家計簿は自分で作る
筆者は、スマホアプリや市販の家計簿を使った経験があります。
しかし、スマホの家計簿はレシートを撮影しなければならず、意外と面倒です。
徐々に「撮影待ちのレシート」がたまってしまい、続けられませんでした。
市販の家計簿は、買った時点で満足してしまい、複雑な仕組みや費用科目を使いこなすことはできませんでした。
結局、筆者は大学ノートで作った自家製の家計簿を長年愛用しています。
日付と適用と金額と残高だけを書く、シンプルな構造です。
家計簿に使う大学ノートは、子どもが使いたがらない色の表紙や販促でもらった会社名が入っているものを使っています。
不用品となるノートを無駄なく使い切れるため、一石二鳥です。
家計簿を自分で作るメリットは、自分が知りたい項目だけを載せられることです。
市販の家計簿には「来月の目標」「日記が書けるスペース」など、人によっては使わないスペースがたくさんあります。
続けるコツは、シンプルでわかりやすいことです。
コツ2:費用科目数は最小限にする
費用科目とは、食費や雑費などの内訳項目です。
市販の家計簿には、交際費やレジャー費など細かい費用科目が書かれています。
筆者は、交際費やレジャー費、美容化粧品費はめったに使うことがありません。
そのため、レジャー費は外食や美容院代もまとめて「娯楽費」としています。
子どもに関する出費は、すべて「子ども費」です。
細かく費用科目を分けることは、時間も手間もかかります。
食費と雑費(日用品費)と娯楽費と子ども費の4つに絞り、その他は随時プラスするだけで、「家計簿をつける手間」が減りグッと簡単になります。
費用科目を自分で作るメリットは、家計簿をつける手間を省くだけではありません。
ひんぱんに登場する費用科目をみると、自分の支出の特徴がわかります。
コツ3:食費や日用品は月の中間で集計してみる
生活費は、固定費と流動費で構成されています。
固定費を日々の生活で節約することは難しいです。
固定費を節約するときには、契約内容を見直します。
一方の食費や雑費などの流動費は、日々の生活で節約できます。
しかし、家計簿を集計するタイミングは月が締まってからであることが多く、すでに出費の結果が出てしまった後です。
そのため、より家計簿を活用して生活費を節約するためには、月の中間で1回集計をします。
そうすることで、使いすぎている費用科目や余裕がある費用科目がわかり、月の後半で調整できるのです。
家計簿を続けるコツは、家計簿をつけたことによる成功体験を作ることです。
月の中間で集計せず、終わってから使い過ぎに気がつくと失敗体験になってしまい、モチベーションが下がります。
中間で使いすぎている費用科目に気がつき、調整したことで成功すれば次月へのモチベーションが高まります。
コツ4:過ぎた月や使ってしまったお金で悩まない
家計簿を続けられない理由は、家計簿によって現実が突きつけられるからです。
家計簿をつけていると「今月も使いすぎてしまった」と思うことが、ひんぱんにあります。
月の中間で集計しても、必要なお金は使わなければならず、調整できないことも多いのです。
悩んだところで、使ったお金は戻りません。
家計簿を締めたら、過ぎた月や使ってしまったお金で悩まず、「家計簿は記録」と頭を切り替えて次月に進みましょう。
あるテレビ番組で、
「正確にはわかりませんが、食費は月2万円くらいだと思います」
という5人家族が紹介されていました。
一見、すごく節約できているように感じますが、計算してみると1日1人当たり130円しか使うことができません。
おそらく「正確にはわかりませんが」という言葉には、「家計簿はつけていませんが」という意味があり、「月2万円」という金額は感覚で出てきた金額ではないでしょうか。
家計簿に基づいた金額ならば、1日130円ではやりくりは難しいでしょう。
「正確にいくら使っているかわからない」という状況は、節約で1番困る状況です。
家計簿をつけた結果「使いすぎていることがわかった」というだけでも、節約の一歩を踏み出せたことになります。
家計簿は「家族や時代の記録ノート」でもある
筆者は、家計簿を始めて8年が過ぎました。
最初は、生活費を管理するために始めたことですが、今では当時の生活を思い出す「思い出のノート」になっています。
家計簿には「家庭の歴史を記録する」という、意外な役割があるのかもしれません。
8年前は、マスクや消毒薬の費用科目はありません。
家計簿を見返すと、家庭だけでなく時代の流れも感じます。
来年は、お金の管理目的だけでなく、家庭の思い出の記録として家計簿を始めてみてください。(執筆者:美大卒 式部 順子)
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