キャッシュレスライフの中核をなすのが、昔も今もクレジットカードです。
ところで最近のクレジットカードのポイント付与について、
といった例外が多すぎる、そう感じることはないでしょうか。
いちいち考えずに利用しやすい、「例外の少ないカード」No.1を選んでみました。
楽天カードはポイント付与の例外が多すぎる
最初に、例外の激しいカードの代表を見てみます。
ポイントザクザクで常に人気No.1の楽天カードです。
ですが楽天カードほどポイント付与例外の多いカードもありません。
以下の通りです。
【ポイント対象外】
・ モバイルSuicaチャージ
・ au payチャージ
・ Kyashチャージ
※ nanacoチャージも対象外だが、これについては他のカードも同様
【ポイント2分の1】
・ 楽天Edyチャージ
・ 楽天キャッシュチャージ(※これは損ではない)
・ 楽天ペイのSuica
【ポイント5分の1】
・ 公共料金・税金の多く
・ Amazon(Mastercardのみ)
楽天キャッシュチャージも通常の2分の1ですが、これに関しては楽天ペイで使う際、Wポイント(合計還元率1.5%)になるので不利ではありません。
QRコード決済の還元率がのきなみ下がる中、これは貴重です。
困ったことに公共料金決済の多くが、通常の5分の1(0.2%)しか付かなくなっています。
これだけ制限の多いカード、メインの1枚にはもはや不向きかもしれません。
楽天カードは今回の選手権、予選落ちです。
カードの使い道からポイント付与の例外を検証する
クレジットカードは、極力制限を気にせず使いこなしたいものです。
「何に使ってもポイントがたまる最強カード」No.1を選んでみます。
次の項目ごとに点数を付け、勝者を決定します。
・ モバイルSuicaチャージでポイントがたまる
・ au PAYチャージでポイントがたまる
・ 「この決済はポイント半分」といった、例外が少ない
ゴールドカードは不参加
年会費無料で使える「エポスゴールドカード」は、この選手権に出ると間違いなく優勝ですが、今回は不参加とします。
フルスペックになるまで若干手間を要するゴールドカードである点を考慮しました。
条件なく年会費無料(年1回利用で無料の実質無料を含む)のカードから勝者を選びます。
銀行系カードの多くは出番なし
銀行系カード(三井住友、JCB、三菱UFJ等)は、基本的に電子マネーのチャージでポイントがたまらないなど制限が多く、いずれも比較対象外です(タイプの異なるリクルートカードを除く)。
ただ、タッチ決済5.0%還元など次々と新サービスを打ち出している三井住友カードは、決して損するカードではありません。流通系や信販系などの人気カードとは、活躍場所が異なっているということです。
ただし、三井住友カードのMatercardだけは取り上げます。
au PAYにチャージしてポイント対象となるため、これを突破口に使い道が広くなっています。
モバイルSuicaチャージでポイントがたまる選手権
PASMO、ICOCA、その他の交通系ICを使っている方は、JR東日本のSuicaを基準にされてもと思うかもしれません。
ですが、QRコード決済のポイントが減っていく中、キャンペーン以外の日常使いで便利なのはモバイルSuicaです。
その他の交通系ICユーザーも、定期券以外の電子マネー利用はモバイルSuicaおすすめします。
JR東日本のビューカードがなくても、オートチャージこそできませんが便利に使えます。
チャージ還元率の高さを評価し、カードを☆で採点します。5点満点です。
・ PayPayカード☆☆☆
・ Orico Card THE POINT(JCB)☆☆☆
・ リクルートカード(JCB)☆☆
・ リクルートカード(VISA、Matercard)☆☆☆☆
※ リクルートカードは月3万円までの制限あり
以下のカードは、Androidユーザーに限り、au PAYを経由してSuicaチャージすることで、さらに0.5%のポイントが上乗せされます。
iPhoneユーザーの場合は、モバイルSuica直接チャージだけのため、やや価値が落ちます。
・ Orico Card THE POINT(Mastercard)☆☆☆☆☆
・ エポスカード☆☆☆
・ セゾンカード☆☆☆
・ ライフカード(Matercard)☆☆☆
・ セディナカード(Matercard)☆☆☆
・ 三井住友カード(Mastercard)☆☆☆
※ 三井住友カード(Mastercard)はモバイルSuica直接チャージがポイント対象外のため、au PAY経由が必須
【☆の根拠】
☆ → 0.5%
☆☆ → 0.75%
☆☆☆ → 1.0%
☆☆☆☆ → 1.2%
☆☆☆☆☆ → 1.5%
au PAYチャージでポイントがたまる選手権
au PAYはQRコード決済主要4種の中では、最も系列から自由なキャッシュレスです。
自由なカードを選ぶ選手権にふさわしい決済方法です。
Androidユーザーなら前述の通り、au PAYのチャージ残高から、モバイルSuicaへのルートもあり、さらに活用しがいがあります。
問題は、VISA、JCBブランドのクレジットカードについては、ポイント付与以前にチャージ不可の場合が多いことです。
エポスやセゾンは、国際ブランドに関わらずチャージOKですし、ポイントもたまります。
・ Orico Card THE POINT(Matercard)☆☆☆☆
・ エポスカード☆☆
・ セゾンカード☆☆
・ ライフカード(Matercard)☆☆
・ セディナカード(Matercard)☆☆
・ 三井住友カード(Mastercard)☆☆
※ ☆の根拠
☆☆ → 0.5%
☆☆☆☆ → 1.0%
2022年12月1日からau PAYカードはチャージ時ポイント不付与となります。
このカードは取り上げませんでした。
au PAYカード以外の部分のみご参照ください
ポイントの付かない例外が少ないカード選手権
最後に、ポイントの付かない例外が少ないカードに高い星を付けてみます。
前述の2件と異なり、機械的な採点ではありません。
簡単に、採点の理由である欠点(または長所)を述べておきます。
・ PayPayカード☆☆ → PayPayとの組み合わせでポイントなし
・ Orico Card THE POINT(Mastercard)☆☆☆☆☆ → 例外がほぼなく自由度高い
・ Orico Card THE POINT(JCB)☆☆☆☆ → au PAYを除くと悪くない
・ リクルートカード(JCB)☆ → Suica以外のチャージポイント原則なし
・ リクルートカード(VISA、Matercard)☆☆☆ → 楽天Edyチャージがポイント対象(1.2%)
・ エポスカード☆☆☆☆ → 例外ほぼなし(ただし還元率は0.5%と低い)
・ セゾンカード☆☆☆☆ → アメックスブランドのQUICPay2.0%が優れている
・ セディナカード☆☆☆☆ → 例外ほぼなし(ただし還元率は0.5%と低い)
・ ライフカード☆☆ → ETCカード利用がポイント対象外
・ 三井住友カード(Mastercard)☆ → au PAYとの組み合わせのみ唯一開かれている
優勝はOrico Card THE POINT(Mastercard)
以上の評価に基づき、優秀なカードを決定します。
数字は星の合計です。
1位:Orico Card THE POINT(Mastercard) → 14
2位:セゾンカード → 9
2位:エポスカード → 9
2位:セディナカード → 9
5位:リクルートカード(VISA、Matercard) → 7
5位:Orico Card THE POINT(JCB) → 7
5位:ライフカード → 7
8位:PayPayカード → 5
8位:三井住友カード(Mastercard) → 6
10位:リクルートカード(JCB) → 3
ご覧のとおり、Orico Card THE POINTの圧勝です。
地味に映りますが、比較してみると強さがわかります。
ポイント還元率1.0%と高く、キャッシュレスの組み合わせにも優れている1枚です。
オリコのJCB(5位)も悪くないものの、au PAYにチャージしてポイントのたまるMatercardがおすすめです。
iPhoneユーザーの場合au PAY経由のSuicaが使えませんが、モバイルSuicaに直接チャージしても1.0%のため、やはり悪くありません。
同点2位のセゾンカードは、国際ブランドが4種類選べますが、QUICPayとの組み合わせで還元率2.0%になるアメックスが特におすすめです。
同じく2位のエポスカードは、スタンダードのままで終えず、年間50万円(目安)使ってエポスゴールドカードのインビテーションを受けることをおすすめします。
案外便利なのが5位リクルートカード(VISA、Matercard)です。
楽天Edyにチャージして、楽天カードより高い1.2%の還元率となる貴重な1枚です。
ただし最近は入会キャンペーンも行っておらず、どうなるのか先行き不透明です。
5位ライフカードは、ETCカードでポイントが付かないという大きな欠点があります。
ただ、クルマに乗らない人なら、2位カードと同等に見てもよさそうです。
8位三井住友カード(Mastercard)は、au PAYへのチャージでポイントがたまるため意外と便利で、一般的なVISAでなくこちらを選ぶ意味はありそうです。
ただしau PAYルートがふさがれると、利便性が大きく変わる点にはご注意を。
還元率1.2%で人気のリクルートカード(JCB)ですが、Suicaチャージも現在0.75%(月3万円まで)と低く、キャッシュレスの組み合わせの点では価値が大きく落ちています。
これからのキャッシュレスは、「制限が少ない」ということも考慮に入れて使いこなしてください。
また、国際ブランドと、スマートフォンがiPhoneかAndroidかによっても若干価値が変わることを頭に入れておきましょう。
国際ブランドは、Mastercardがおすすめです。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)
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