PayPayにはPayPayカード、楽天ペイには楽天カードなど、主要なスマホ決済にはいわゆる「公式カード」があります。
スマホ決済の支払い元を公式カードにしたり、公式カードからスマホ決済の残高にチャージしたりすることが可能です。
今回は、スマホ決済と公式カードの相性、特に残高チャージ時の還元率について徹底解説します。
【PayPay×PayPayカード】「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」経由の残高チャージで1%還元
≪画像元:PayPayカード≫
PayPayカードをショッピング利用すると、通常は1%分のPayPayポイントが還元されます。
しかし、PayPayカードからPayPay残高にチャージしても、PayPayの支払い元をPayPayカードに設定しても、PayPayカードのポイントは還元されません。
≪画像元:PayPay≫
例外として、「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」を経由させる方法があります。
ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMOの携帯電話を利用していて、携帯電話回線を利用してPayPayアカウントと連携していると利用可能な支払い方法です。
ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いを使ってPayPay残高へのチャージが可能で、その支払い元をPayPayカードに設定すれば、PayPayカードのポイントが還元されます。
この方法でチャージしたPayPay残高は「PayPayマネーライト」となり、出金ができません。
(12/1より)還元されるポイントが「ソフトバンクポイント」に変更
≪画像元:PayPayカード≫
12月1日より、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い経由で、PayPayカードからPayPay残高にチャージした際の還元ポイントが、PayPayポイント → ソフトバンクポイントに変更されます。
ソフトバンクポイントはPayPayポイントに交換可能で、ルートが封鎖されたわけではありませんが、若干面倒です。
【楽天ペイ×楽天カード】残高チャージで0.5%還元
≪画像元:楽天カード≫
楽天カードをショッピング利用すると、通常は1%分の楽天ポイントが還元されます。
しかし、楽天カードから楽天キャッシュ(楽天ペイの残高)にチャージしても、還元率は0.5%にしかなりません。
楽天ペイの支払い元を楽天カードにすれば、1%還元されます。
楽天モバイルにもキャリア決済がありますが、キャリア決済で楽天キャッシュにチャージすることはできません。
楽天ペイの支払い元を楽天キャッシュにすると、合計1.5%還元
≪画像元:楽天ペイメント≫
これだけ見ると、楽天カードを支払い元に設定するのがお得そうですが、そうとも限りません。
楽天ペイを利用すると通常は0.5%還元ですが、支払い元を楽天キャッシュにすると+0.5%還元され、合計1%還元です。
楽天カードからのチャージの0.5%還元と合わせれば、1.5%還元となります。
これは、支払い元を楽天カードにした楽天ペイ決済と変わりありません。
【d払い×dカード】支払い元をdカードにして1%還元
≪画像元:NTTドコモ≫
dカードをショッピング利用すると、通常は1%分のdポイントが還元されます。
しかし、d払い残高へのチャージ方法は現金のみで、クレジットカードチャージには対応していません。
一方で、d払いの支払い元をdカードにすれば、d払い利用で0.5%、引き落としで1%の合計1.5%還元です。
ちなみに、支払い元をdカード以外のクレカにしても、2022年6月以降はd払い利用による0.5%還元がなくなりました。
電話料金合算払いの支払い元をdカードにしても、引き落としによるポイント還元はありません(d払い利用によるポイント還元はあり)。
(12/10より)0.5%減に
≪画像元:NTTドコモ≫
12月10日より、d払いの支払い元をdカードにした際のポイント還元が変更されます。
dカード引き落としによる1%還元がなくなり、dカード支払い特典として0.5%還元が新設されます。
結果的に0.5%マイナスです。
【au PAY×au PAYカード】残高チャージで1%還元
≪画像元:auフィナンシャルサービス≫
au PAYカードをショッピング利用すると、通常は1%分のPontaポイントが還元されます。
クレカやauかんたん決済でチャージしたau PAY残高、あるいはau PAYカード、auかんたん決済のいずれを支払い元に設定しても、au PAYカードの1%還元の対象です。
ゴールドカードなら、残高チャージで+1%還元を受けられるので、さらにお得です。
(12/1より)au PAYカードからの残高チャージが改悪
≪画像元:auフィナンシャルサービス≫
12月1日より、au PAYカードやauかんたん決済からの残高チャージで、ポイント還元がなくなります。
ゴールドカード特典の+1%還元については、auかんたん決済からの残高チャージが対象外となるものの、それ以外は変更なく+1%還元です。
【LINE Pay×LINEクレカ】「チャージ&ペイ」で0.5%還元
≪画像元:LINE Pay≫
Visa LINE Payクレジットカード(LINEクレカ)をショッピング利用すると、通常は1%分のLINEポイントが還元されます。
LINE Pay残高へのチャージについては、クレジットカードが基本的に対応していません。
LINE Payを利用してもポイント還元はゼロですが、事前チャージ不要の「チャージ&ペイ」なら、0.5%分のLINEポイントが還元されます。
180種類以上の三井住友カード発行のVisaカードもチャージ&ペイの対象ですが、こちらで貯まるのは0.5%分のVポイントです。
「公式カード」がお得とは限らない
今回は、スマホ決済と「公式カード」の相性について紹介しました。
こうして見ると、公式カードが必ずしもお得とは限りません。
キャンペーン時の対象外となることが多いものの、公式カード以外のクレカをスマホ決済に設定した方が、ポイント還元ではお得な場合もあります。
キャンペーン時だけ支払い方法を変えて、普段は公式カード以外のクレカを設定するのも悪くありません(執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁)
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