ジュニアNISAは、「2023年で終了」が決まっていますが、口座開設が急増中。理由は、「2024年以降は引き出し自由」だからです。
ジュニアNISAとは何なのでしょうか。そして、メリット、デメリットは?
筆者は、ジュニアNISAが2023年で終了することを受けて、個別株にも積極的に挑戦予定です。
注目するジュニアNISAの個別株銘柄も紹介します。
ジュニアNISAとは
≪画像元:金融庁≫
ジュニアNISAとは、「未成年者少額投資非課税制度」のことで、2016年から開始されています。
簡単に説明すると、「株式、投資信託などの投資による配当金、分配金、譲渡益が非課税対象になる制度」です。
口座開設する年の1月1日時点、未成年であり日本に住んでいる人が利用できます。
・ 毎年80万円が上限
・ 非課税期間 → 最長5年間
このジュニアNISA、2023年で終了が決定。2024年以降は新規購入ができません。
しかし、今になってジュニアNISA口座開設者が増え、注目が集まっています。
ジュニアNISAでの魅力
ジュニアNISAの最大の魅力は「非課税」で運用できる点です。
・ 購入した株式や投資信託を「売る」場合
・ 購入した株式や投資信託の配当金を「受け取る」場合
この2つ、どちらにもメリットがあります。
購入した株式や投資信託を「売る」場合のメリット
≪画像元:金融庁≫
購入した株式や投資信託が値上がりした時、売ると、差益が出ます。
しかし、株式や投資信託を売った時、20.315%の課税となります。※2022年現在
しかし、ジュニアNISAであれば、5年間の非課税期間に売った際、20.315%の課税がされません。
これは、売買差益、キャピタルゲインでのメリットです。
購入した株式や投資信託の配当金を「受け取る」場合のメリット
≪画像元:金融庁≫
購入した株式や投資信託をそのまま保有している時にもメリットがあります。
株式や投資信託を保有していると、定期的に配当金や分配金がもらえます。
その時、通常であれば20.315%の課税となります。※2022年現在
ジュニアNISAであれば、非課税期間の5年間、税金がかかりません。
これはインカムゲインでのメリットです。
ジュニアNISAでのデメリット
ジュニアNISAでのデメリットは、必ずしも、保有している株式や投資信託が儲かるとは言い切れない点です。
高値圏で株を買うと、大きく損をしてしまうことがあります。
投資信託は中長期保有でプラスになる可能性もあるものの、個別株においては企業の業績、世界の経済情勢によっても株価が左右されます。
払い出しができるタイミングでプラスになるかわからないデメリットがあります。
2023年終了で大きく変わった点
≪画像元:金融庁≫
投資可能期間が2023年までになったことで、「払出し」についての大きな変更点がありました。
従来、「3月31日時点で18歳である年の前年12月31日までの間は、原則として払出しができません。(災害などのやむをえない場合を除く)」でした。
しかし、2024年以降、年齢にかかわらず、「災害等やむを得ない事由によらない場合でも、非課税での払出しが可能」になりました。
2024年以降は「払出し」可能に
≪画像元:金融庁≫
これまでのジュニアNISAでは、「18歳まで、原則、払い出しできません。」と書いてあったのが、ジュニアNISA終了により、2024年以降は非課税での払出しが可能。
18歳になる前に非課税での払い出しが可能なことから
・ 中学入試、高校入試でまとまったお金が必要な時
→ 18歳になる前に払い出しができるため、18歳未満で教育資金が必要な時でも安心
・ 留学をはじめとして、学費などが突発的に必要になるかもしれない時
→ 2024年以降の非課税払い出しができるようになり、気軽に上限まで預けられるように
加えて、
・ 2年間の後は払い出しができるため個別株にも挑戦しやすくなった
→ 2年後はロールオーバー(新たな非課税投資枠への移管)のほか、売ることもできる
といえます。
新規に投資できる期間は2023年までの2年間ですが、注目が集まっている制度です。
「新NISA」で2023年末時点18歳未満の人はこうなる
≪画像元:楽天証券≫
2024年以降、新規投資は不可ですが、新たな非課税投資枠への移管、ロールオーバーを利用することで、18歳までは非課税で保有ができます。
・ ロールオーバーを利用することで18歳まで(1月1日時点で18歳である年の前年12月31日まで)資産運用できる
・ 2024年以降はいつでも課税口座に引き出しが可能になる※ただし全額引き出し
ジュニアNISAで何に投資すべきか
頭を悩ませるのは、ジュニアNISAで何に投資すべきかどうかです。
・ 国内株式 → 国内ETF、国内リート含む
・ 投資信託 → 投信積立含む
個別株は、投資した会社の業績で株価が下がるためリスクが高いです。
初心者は投資信託を選ばれる方も多そうです。
しかし、筆者は、「2023年でジュニアNISA終了」「2024年以降は引き出し自由」のため、個別株も候補にできる気がしています。
筆者のジュニアNISAの候補銘柄
筆者のジュニアNISAの候補銘柄を紹介します。
優待族でもある筆者は、配当利回りを考えながらも優待がもらえる銘柄をピックアップ。
1銘柄10万円前後、高くても20万円未満で分散投資を心がけたいと考えました。
まず候補に挙がるのは、銀行株です。
三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)
→ 100株7万3,100円、配当利回り3.83%
りそなホールディングス(8308)やじr
→ 100株5万5,100円、配当利回り3.81%、株主優待あり
四国銀行(8387)
→ 100株8万4,800円、配当利回り4.72%、株主優待あり
セブン銀行(8410)
→ 100株2万6,500円、配当利回り4.15%
ゆうちょ銀行(7182)
→ 100株10万4,600円、配当利回り4.78%、500株で株主優待あり
銀行株は、4%~5%の高配当株も多いです。銀行に普通預金や定期預金にしていてもあまり増えないため、「銀行株に預ける」ことで増やすことも一案かと考えました。
子供が興味のある株主優待をジュニアNISA枠でもらうことも検討しています。
エディオン(2730)
→ 100株11万7,000円、配当利回り3.76%、株主優待あり
ビックカメラ(3048)
→ 100株11万6,200円、配当利回り1.29%、株主優待あり
イオンモール株式会社(8905)
→ 100株16万9,000円、配当利回り2.96%、株主優待あり
株式会社アサンテ(6073)
→ 100株16万円、配当利回り3.88%、株主優待あり
ゲームソフトを買える家電量販店ほか、ギフト券や商品券をもらえる銘柄を保有していれば、配当金は非課税になり、株主優待ももらえます。
ご家庭によって、子供服の銘柄、図書カードがもらえる銘柄など、必要なものを株主優待銘柄としてジュニアNISA枠に組み込むと、結果として節約にもつながりそうです。
ジュニアNISAをきっかけに親子で金融教育
ジュニアNISAの口座は、両親、祖父母等の二親等以内の親族が運用できます。
年間80万円のジュニアNISAを、暦年贈与と呼ばれる贈与税の申告が不要な年間110万円以内でできます。
金融教育が叫ばれている今、株や投資信託を子供名義ではじめてみるのも悪くない気がします。
筆者は、購入銘柄を最終的に子供と相談して決めています。
そして、金融教育の第一歩がはじめられればいいと考えています。
リスクがあるのは承知の上で、分散投資を心がけ、中長期の運用で損が出にくい銘柄を選び挑戦。
ジュニアNISAができるのも、2022年、2023年の残すところ2年間。
気になっている人はご参考にしていただけると幸いです。
※2022年9月中旬の株価を参考にしています。
※株価は毎日変動するため、常に記載した金額ではありません。
※証券会社によっては手数料がかかります。
※特定の金融商品の売買の推奨を目的としたものではありません。(執筆者:株歴15年以上 優待株・高配当株・J-REIT・米国株も世帯保有250銘柄以上 谷口 久美子)
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