春からひとり暮らしをしている人は、日々の食費節約に精を出しているのではないでしょうか。
今回は、年金暮らしを楽しんでいる筆者の母に聞いた「おいしいひとり暮らし節約レシピ」を3つ紹介します。
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あまったみそ汁で「お好み焼き」
ひとり暮らしで余るメニューといえば「みそ汁」です。
みそ汁は、多めに作るものですが、
の繰り返しでは飽きてしまいます。
そこでおすすめの節約レシピが、みそ汁で作るお好み焼きです。
スーパーには、薬味に使う小口切りのネギがパックに入って売っています。
カットされた野菜は傷みやすいため、よく半額シールが貼ってあります。
小口切りのネギがあれば、焼く前に追加するとより歯ごたえがでておいしくなります。
ソースや鰹節がなくてもみそ汁の味だけでおいしく食べることができます。
このメニューは、筆者が大学時代に友人のおばあちゃんの家に遊びに行った際に習ってきたものです。
お金がない学生時代は、わかめのみそ汁も豆腐のみそ汁もお好み焼きにして持ち歩いていました。
鍋に残っていたみそ汁が空になったときには妙な達成感があったものです。
みそ汁と小麦粉は一見合わないように思えますが、大分県にはみそ汁に小麦粉の団子を入れた「だんご汁」という郷土料理があります。
<作り方>
冷めたみそ汁に小麦粉を入れて、ゴマ油をひいたフライパンで焼きます。
おすすめは、アサリのみそ汁です。アサリは、貝殻を取り除きます。
アサリの出汁がたっぷりと出たみそ汁に小麦粉と片栗粉を同量入れて焼けば、海鮮味のモチッとしたチヂミ風になります。
豚汁が余ったときには、キャベツを入れるとよりお好み焼きにちかくなります。
山芋があればすりおろして入れるとふんわり食感になります。
注意点は、冷めたみそ汁に粉を混ぜることです。
熱いうちに粉を入れてしまうと「だま」になります。
魚の缶詰で「ロールキャベツ」
筆者の母の得意料理はロールキャベツです。
一般的なロールキャベツは、挽き肉の具をキャベツで包みますが、筆者の母は、挽き肉に魚の缶詰を混ぜます。
魚の缶詰は、鮭の中骨でもサバ缶やさんま缶でもなんでもかまいません。
味がついていてもついていなくてもかまいません。
トマト缶とコンソメで煮込むことで、どんな味の缶詰でもおいしいロールキャベツになります。
とくに中骨の缶詰は、歯ごたえがよく栄養面でもおすすめです。
味が付いた缶詰は、混ぜるだけで具の味付けができるため、料理が苦手な人に適しています。
円安などの影響から、海鮮の値段が高騰しています。
筆者の最寄りの寿司店は上寿司1人前が1,200円から1,700円になり500円も値上がりしました。
生の魚は手が出せなくても、缶詰ならば安く売っていることがあります。
手ごろな値段の挽き肉と缶詰を使ったロールキャベツは、ひとり暮らしの栄養補給にピッタリの節約料理です。
<作り方:1個分>
キャベツは大きな葉を3枚ほど選んで3分ほど茹でます。
中の具は挽き肉80gほどと魚の缶詰1缶を混ぜます。
汁気が多くやわらかすぎるときにはパン粉を適量混ぜます。
魚の缶詰のにおいが気になる場合は、ナツメグを入れるといいでしょう。
具をキャベツの葉で包んだら、トマト缶1缶とコンソメ1個とケチャップ大さじ4、水500mlを入れたスープで30分ほどふたをして煮込みます。
具の中に玉ねぎのみじん切りを入れてもいいですが、魚の缶詰の量が多いときには入れない方が成形しやすいでしょう。
余った煮物で「五目寿司」
煮物も余るメニューの定番です。
ニンジンや鶏肉やしいたけを使った筑前煮が余ったときには、酢飯とあえて五目寿司にすると飽きずに食べ切ることができます。
五目寿司は、煮た油揚げで包めばいなりずしにすることもできます。
ただし、いなりずしは熱がこもりやすいため、余った煮物で作ったときにはすぐに食べるようにしてください。日持ちはしません。
ひとり暮らしで五目寿司を作れば多すぎて余ります。
しかし、余った煮物で作るならば食べる分だけ酢飯を作るだけです。
最近は、混ぜるだけで酢飯になる酢もあります。
これから暑くなり、食欲が落ちたときにおすすめのレシピです。
<作り方>
余った煮物を温めて1cm角に切って、酢飯と混ぜるだけです。
酢飯は、酸味を強くしたほうが煮物の味に負けないでしょう。
鶏肉の代わりにちくわを使ってもおいしいです。
ただ、里芋や大根のように混ぜたときにつぶれてしまう食材は取り除きます。
上手に作るポイントは、煮物の汁をしっかりと切り、具材だけを酢飯に混ぜることです。
具材とご飯の量はお好みでかまいません。
アイデアを出して楽しみながら料理してみよう
ひとり暮らしで節約を意識すると「作るよりも買ってきた方が安い」という気もします。
しかし「料理をして食べる」ということは、節約だけでなく生活のリズムを整えるメリットもあります。
限られた仕送りで生活をする学生は、限られた年金で生活をする母と似ています。
年金生活をしている人たちは、長年台所に立ってきた先輩であり、たくさんのアイデアと「もったいない精神」を持っています。
「これくらいは捨てちゃおう」と思ったときこそ、アイデアを出して楽しみながら節約料理をしてみてはいかがでしょうか。(執筆者:クリエイティブな節約家 式部 順子)
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