混迷が続くロシア・ウクライナ情勢などさまざまな要因から今後の市場の動きが読めない状況となっております。
投資をされている多くの方が不安を抱えているのではないでしょうか。
比較的安全だといわれているつみたてNISAやiDeCoといった積立投資をされている方でもこれまでの利益が大きく毀損してしまっていることと思います。
「やっぱり投資はこわい」
「コツコツと銀行に貯金している方が安心だ」
「状況が良くなってから投資しよう」
といった考えをお持ちの方も多いかもしれません。
ですが「下げ相場ほど買い」だといわれていることも事実です。
特に積立投資を実践されている方にとっては「価格が下がっている時ほど多くの口数を買える」ことになります。
不安だとしても考え方によっては積立を継続するべきだともいえるでしょう。
投資先が信頼をおけるものであればなおさらです。
不安定な相場においても投資を継続するためには長期的視点でしっかりと値上がりが期待できる優良ファンドに投資する必要があるのはいうまでもありません。
今回は筆者が長期的視点で実際に投資している3つのファンドを紹介したいと思います。
VTI連動型投資信託の2枚看板「楽天VTI」と「SBI VTI」 投資するならどちらがおすすめか
SBI•V•S&P500インデックスファンド
まずは米国の大手500社に投資することができるS&P500指数連動型投資信託です。
同じS&P500指数連動型投資信託の中でも経費率が最安のファンドになります。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)と並んで大人気のファンドです。
こちらはつみたてNISA枠を活用して積立しています。
楽天VTI(楽天・全米株式インデックスファンド)
上記S&P500が米国上位500社に投資するのに対して、こちらのファンドは米国企業全体に投資することができるファンドです。
大企業はもちろんのこと、中小企業にも投資することができるので、米国全体の成長を享受することができるファンドとして期待しています。
大まかにはS&P500と似た動きをしますが中小企業にも投資している分、多少ボラティリティ(値幅)が大きくなる傾向にあります。
今から投資するならより経費率の安いSBI VTIの方が良いかもしれません。
こちらは特定口座でクレジットカード積立をしています。
楽天VT(楽天・全世界株式インデックスファンド)
上記2ファンドが米国のみに投資するのに対してこちらは全世界の企業に投資するファンドです。
現在では投資割合の約60%が米国ですが、日本や欧州、アジアなどの新興国にも投資しており、今後米国一強の世界ではなくなったとしてもしっかりと投資割合を調整してくれます。
どの国が世界の中心になったとしても安心して投資を継続できるファンドとなっています。
VTI同様、こちらもSBI VTというより経費率の安いファンドが最近誕生しています。
これから投資するならSBI VTの方がコスト削減につながり、より高いリターンが期待できるでしょう。
こちらはiDeCoを活用して老後資金用として積立しています。
長期的視点で投資できるのは王道の指数連動型インデックスファンド
紹介した3つのファンドは多くの方が保有している人気銘柄です。
やはり長期的視点で安心して投資できるのはこういった王道のファンドになるのではないでしょうか。
テーマ型やレバレッジ型など流行りに乗るようなファンドも多数ありますが、どれも長期保有には向かないと考えております。
注意点としてはこの3つのファンド、分散されているようで、実はほとんど米国集中投資という状況になっています。
そこは理解した上で投資する必要があります。
ですが筆者としては今はそれで問題ないと考えています。
過去のデータから今現在では今後も米国が一番強い時代が続くと考えているからです。
米国が著しく衰退するなど、根幹を揺るがすようなことが起きない限りはこのまま現ファンドに投資を続けることになるかと思います。
債券ファンドに投資していない理由
紹介した3つのファンドはどれも長期的視点、具体的には20年超の投資期間を想定して積立しています。
そのため債券を保有してリスクの低減を図るよりも、株式を活用してより高い成長性を獲得する方が理にかなっていると考えています。
10年、15年、20年といった長期で投資できるのであれば途中で〇〇ショックのような暴落に直面したとしても大きな問題とはなりません。
その後しっかりと高値を更新しているのが過去の米国株式だからです。
特につみたてNISAやiDeCoといった非課税制度を活用するならば利益が出ないとその効果を発揮できません。
債券で安定運用するよりも株式でより高いリターンを狙う方が効率の良い長期積立投資だと考えています。
また、「債券=安定した値動き=安心」と考えている方が多いかもしれませんが、外国債券に投資をする場合は実は注意が必要です。
債券は値動きが小さいため、その分為替リスクを大きく受けることになります。
投資した外国債券が3%値上がりしたとしても、それ以上に円高になると損失となってしまいます。
為替リスクを考えると外国債券は低リスクとは言い難い面もあります。
安全資産という観点からすると銀行預金の方が良いかもしれません。
投資に正解はない! 自身に合ったファンド選定を!
今回、筆者が実際に投資しているファンドを紹介しましたが、これが正解、推奨というわけではありません。
正直「これが正解」というものはありません。
年齢や家計バランス、家族構成などを加味して「どの程度のリスクが取れるのか」が各人によって違うからです。
ですが長期的に安心して投資ができるのは伝統のある指数だというのは間違いないでしょう。
長期で投資をするならこれらのファンドがコアになると考えますがいかがでしょうか。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)
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