年収1,000万円の方にとって不動産投資はおすすめできる投資方法の1つです。しかし、なぜ不動産投資がおすすめなのか、実際に始めるとしたらどんな物件が買えるのか、理解していない方も多いと思います。
そこで本コラムでは、年収1,000万円の方に不動産投資がおすすめの理由や購入できる物件の種類、不動産投資を始める手順などについて解説します。年収1,000万円の方が不動産投資を始める際に注意すべき点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
年収1,000万円の方には不動産投資がおすすめ!その理由も
年収1,000万円の方には不動産投資がおすすめですが、その理由は以下のとおりです。
- 購入できる物件の選択肢が広い
- 節税効果が高い
- 突発的な出費にも対応しやすい
購入できる物件の選択肢が広い
年収が1,000万円あると、大規模な一棟物件から小規模な区分マンションまで、幅広い種類の物件を購入できる可能性があります。
一棟物件を購入すれば、収益性の高さや管理効率の向上が見込める一方で、区分マンションを選ぶとリスク分散しやすく、初心者向けの手軽な投資としても適しています。さらに、複数の物件を組み合わせてポートフォリオを構築することも可能です。
このように、年収1,000万円の方は購入できる物件の幅広さを活かし、自身に合った投資戦略を柔軟に立てることができます。
節税効果が高い
年収が1,000万円あると、累進課税によって所得税の負担が多くなるため、不動産投資をすることによって節税効果が高くなります。不動産投資では、建物や設備の減価償却費を経費として計上したり、不動産投資の収支を給与所得と合算して損益通算したりすることができます。
突発的な出費にも対応しやすい
不動産投資では、設備の故障や内装の修理などの修繕費がかかります。また、空室による入居者募集コストがかかったり新しい賃借人が見つかるまでの間は家賃収入が途絶えたりと、突発的な出費が発生することがあります。
しかし、年収1,000万円以上であれば、不測の事態にも臨機応変に対処しやすくなります。緊急の修繕や入居者募集にかかる費用を賄うことができれば、投資物件の維持管理や運営を安定させることが可能です。
自己資金はいくら必要なのか?
一般的には物件価格の1〜2割程度を自己資金として準備することが推奨されます。しかし、自己資金の額が多ければ多いほど、投資家の計画性が評価され、融資の審査通過にも有利に働きます。金融機関にとっても、自己資金が多いほど貸出リスクが低くなりますので、借り手・貸し手の双方にとってプラスとなります。
ただし、自己資金が多すぎると他の投資機会を逃す可能性もあるので、バランスを考えながら計画することが大切です。不動産投資を始める際には、自己資金の確保だけでなく、将来の収支予測やリスク管理にも注意を払い、慎重に進めることが重要です。
年収1,000万円の方の融資限度額と購入できる物件を紹介
融資限度額は、一般的には年収の7〜10倍と言われており、年収1,000万円であれば7,000万円から1億円が目安です。この範囲内で購入可能な物件の種類は、中古一棟マンションや新築・中古の区分マンション、さらには新築・中古のアパートなどがあります。
しかし、融資額は物件の担保評価額や収益性、金融機関の貸出態度、自己資金の有無などによって異なります。さらに、年収1,000万円以上であっても収入の構成や勤め先企業の評価によって、実際の融資額は変動する可能性があります。
どれくらい借入するかについては、投資戦略やリスク管理の観点からも重要な要素であるため、不動産会社や金融機関と相談し、具体的な物件や資金計画について確認することが必要です。
年収1,000万円の方には一棟アパートがおすすめ
年収が1,000万円以上の方におすすめの不動産投資物件は、一棟アパートです。一棟アパートには新築と中古のものがあり、投資目的によって選択するべき物件が異なります。
まず、家賃収入を目的とする場合には新築一棟アパートが適しています。新築物件は入居者からの需要が高いため、空室率を抑えて安定した家賃収入が期待できるからです。また、購入してから10〜15年は大規模な修繕が発生しにくく、突発的な費用がかかる可能性が低いです。
一方で、節税を重視する方には中古一棟アパートの投資が適しています。中古物件は比較的低価格で取得でき、減価償却の計上により税金負担を軽減できるため、節税効果が高いです。特に年収1,000万円の方は、累進課税制度により高い税負担がかかっているため、節税を目的とする場合は中古一棟アパートへの投資を検討しましょう。
ただし、どちらの場合も注意点があります。新築一棟アパートは初期投資額が大きく、リスクもそれに比例して高くなります。一方で、中古一棟アパートは修繕や空室リスクなどが懸念されます。このようなリスクを最小限に抑えるためには、慎重な物件選定と適切な資金計画が必要です。
年収1,000万円の方が不動産投資を始める手順を紹介
ここでは、具体的にどのようなステップで不動産投資を始めたら良いのか、疑問に思っている方に向けて、不動産投資を始める以下の手順を紹介します。
- 条件を整理した上で物件を探す
- 不動産会社に相談する
- ローンを契約する
- 火災保険や管理会社との契約をする
- 不動産投資開始
条件を整理した上で物件を探す
最初に自分の投資条件を整理しましょう。自己資金額や返済期間、既存ローンの状況、購入を検討している不動産のエリアやタイプなどを具体的に決めます。これにより、実際に購入可能な物件の価格帯や条件を把握できます。
また、年収1,000万円の方は一棟アパートがおすすめであると解説しましたが、あくまで一例です。それぞれの特性を把握した上で、自身の投資目的やリスク許容度に合った適切な物件を選択しましょう。不動産投資には、新築と中古、区分所有と一棟所有の4つの大きなカテゴリがあります。実際に物件を探すときには、不動産ポータルサイトや広告などを活用しましょう。
新築物件
- 新築なので入居者が集まりやすい
- 家賃を高めに設定できる
- 設備や構造のトラブルが少ない
- 購入時の費用が高い傾向にある
中古物件
- 築年数によって価格や状態が異なる
- 新築より価格が安く、利回りが高い傾向にある
- 修繕やリフォーム費用がかかる場合があるため注意が必要
区分所有
- マンションの一部を所有する形態
- 空室リスクが少なく単価も低いため、初めての不動産投資に適している
- 同じ条件の部屋を他の人が貸し出しているため、家賃設定の自由度が低い
- 共用部分の問題が影響することもある
一棟所有
- アパートやマンション全体を所有する形態
- 収益性が高く、利回りが比較的高い
- 運営や管理の責任が大きい
不動産会社に相談する
興味のある物件を見つけることができたら、不動産会社に問い合わせし、アドバイスや提案を受けます。不動産会社は市場動向や物件の特性に詳しく、投資目的や収益性、リスクについて専門知識を持っています。
会社によって得意分野や提供するサービスが異なるため、複数の会社に相談することでより客観的な意見を得ることができます。また、物件に関する要件や希望条件、予算などを明確に伝えることで、自分のニーズに合った物件を見つけることができます。
ローンを契約する
購入する物件を決定したら、不動産会社からの紹介や自分自身での問い合わせで金融機関を探し、適切な条件のローンを契約しましょう。自分の予算や返済能力、希望する返済期間などを考慮し、複数の金融機関に相談して条件を比較します。
金利や返済スケジュール、手数料などの詳細を確認し、適切なローン商品を選択します。契約時には必要な書類を提出し、審査を受けて承認されれば契約完了となります。契約後はきちんと返済計画を立て、ローンの返済を着実に行っていきます。
火災保険や管理会社との契約をする
ローン審査が通過した後は、火災保険や管理会社との契約も行います。
まず火災保険では、物件のリスクに適した保障内容を確認し、適切な火災保険プランを選びましょう。特に保険料や保障範囲、免責事項などをしっかりと把握します。
また、管理会社との契約では、適切な管理サービスや費用透明性、信頼性を重視して選択します。管理会社の実績や評判を確認し、物件の運営や維持管理に安心感を持てるパートナーを見つけましょう。
不動産投資開始
物件の引き渡しを経て、不動産投資がスタートします。不動産投資を開始したら、専門家のサポートを活用することが重要です。税務や法務などの専門家のアドバイスを受けながら、投資の効率化やリスク管理を図ります。
また、定期的な収支確認や物件の状態把握も欠かせません。専門家のサポートや継続的な改善を活かし、安定した不動産収益を目指しましょう。
年収1,000万円の方が不動産投資を始める際の注意点
不動産投資を始める際の具体的なステップも解説し、不動産投資をスタートさせるイメージができたと思います。ここでは、年収1,000万円の方が不動産投資を始める際の以下の注意点を紹介します。
- 不動産投資の仕組みやリスクについて勉強する必要がある
- 必ずしも融資に有利であるわけではないことを理解しておく
- 良い不動産会社を見極める必要がある
- 自己資金をある程度用意しておく
不動産投資の仕組みやリスクについて勉強する必要がある
不動産投資は安定した収益をもたらす一方で、その仕組みやリスクも理解しなければ収益は期待できません。賃貸相場や需要動向、物件管理のポイントなどを学び、賢明な投資を行いましょう。
投資家にとっては、市場の変動や入居者の入れ替わり、修繕コストなどのリスク要因もあります。こうしたリスクを把握し、適切な対策を取ることが重要です。専門家や経験者からのアドバイスを積極的に取り入れ、投資を成功させるための知識を着実に身につけましょう。
必ずしも融資に有利であるわけではないことを理解しておく
年収は1つの審査項目に過ぎず、高所得者であっても融資が必ず有利になるわけではありません。融資の条件には安定性や資産状況などの属性も大きく影響します。そのため、年収1,000万円であっても属性全体を見直して改善することが重要です。
属性を見直す方法としては、以下のような対策が考えられます。
- 計画性をアピールするために、定期預金や投資信託などを活用して資産形成を行う
- 安定した職歴や収入源を築くために、キャリアアップを考える
- 信用情報を良好に保つためにクレジットカードの解約やローンの返済をきちんと行う
- 収入が不安定な副業は、与信にマイナスの影響を与えるので避ける
これらの対策を行うことで、年収以外の属性も向上させ、融資の審査に有利な状況を作り出すことができます。
良い不動産会社を見極める必要がある
不動産投資においては、信頼性のある不動産会社を選ぶことが大切です。過去の実績や取り扱っている物件の品質、サポート体制などを検討し、不動産会社を選びましょう。実際に取引を行った顧客の声や口コミ、業界での評判や営業担当者の対応や提案内容、契約条件などにも注目しましょう。
また、投資家自身が不動産市場や投資手法に詳しくなることで、良い不動産会社を見極める能力も高まります。信頼できるパートナーとの関係を築き、安心して投資活動を進めていきましょう。
自己資金をある程度用意しておく
融資を受ける場合は利息や手数料などの費用が発生しますが、自己資金をある程度用意することで、これらの費用を節約することができます。
また、自己資金を用意しておくことで、投資家としての信用力が高まります。そのため、融資審査の通過率が向上し、より良い条件で融資を受けることができます。
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