心を持った AI：Pegasystems、初の企業向けカスタマー エンパシー コントロールを発表

Customer Empathy Advisor により、企業が AI を活用して顧客との有益な相互関係を構築

Pegasystems Inc. （NASDAQ: PEGA、日本法人：ぺガジャパン株式会社、代表取締役社長：渡辺 宣彦、以下「ペガ」）は本日（日本時間6月5日）、ペガの年次イベントであるPegaWorld において、企業が AI を使って、顧客とより持続可能な関係構築することを支援する、Pega（R） Customer Decision Hub の新たな機能、Customer Empathy Advisor を発表しました。この機能により、企業・組織は、AI 支援の会話によってエンパシー（共感）のレベルを向上させ、それぞれの顧客との間に、より優れた信頼感、忠誠心および価値観を構築できるようになります。

マーケティングから販売およびサービスに至る、顧客とのあらゆるタイプのやりとりの背後で、AI が静かに仕事を行います。顧客をより幸せにすることを目指してAI を活用している企業では、たびたびAI が余計な情報を差しはさんで人間の邪魔をし、短期の売上のために長期にわたる忠誠心を台無しにしてしまうことがよくあります。AI のデプロイがより簡単になっている現在、その倫理観についての議論は、激化の一途を辿っています。たとえば、AI が高金利のローンを低所得の家庭に販売できる可能性があると判断しても、それをすべきだということにはなりません。企業が AI を活用し、企業と顧客の両方の利益のバランスをとるには、どうすればいいのでしょう？

企業・組織は今や、関係するすべての人の相互利益のために、エンパシーを大規模に操作できるようになっています。企業は、Customer Empathy Advisor の活用を通じて、倫理フレームワークと、あらゆる顧客エンゲージメントでエンパシーを導入し、その効果を測定することができるようになります。その中心には、AI を実装した Pega Customer Decision Hub が顧客データを分析し、顧客担当オペレーターや仮想アシスタントに、次にとるべき最良の行動を顧客ごとにとらせることがあります。その中の Customer Empathy Advisor 機能は、そのような推奨案でどれくらいエンパシーを呼ぶのかを調べて、この分析をより深く洞察し、相手のことを考えたより優れたアプローチを提示します。このアプローチは、一般的な考えとは逆に、もっとも多くの利益の得られる戦略となることもよくあります。

Pega Customer Empathy Advisor は、以下 の 3 ステップのアプローチを通じて、企業の意思決定にエンパシーを組み入れます。

1. あらゆるエンゲージメントでのエンパシーを分析
まず、ペガの機械学習機能が、組織のマーケティング、販売およびサービス戦略を分析し、現状のエンパシーのレベルを評価します。Customer Empathy Advisor ダッシュボードが、以下のような、それぞれの戦略に適用される、エンパシーの諸要素を示します。
● 関連性：そのアクションは、顧客への利益の提示または示唆となっているか？
● 適性：そのアクションは、顧客に害を及ぼさないか？
● 価値：顧客は、そのアクションから利益を得られそうか？
● 文脈：そのアクションは、顧客の最近の活動と整合しているか？
● 意図：そのアクションには、顧客の目標と思えるものが考慮されているか？
● ムード：そのアクションは、顧客の現在の思考と一致しているか？

エンゲージメント分析は、どのようなアクションが顧客から最大の信頼を引き出し、どのようなアクションがブランドから顧客を遠ざけるのかをピンポイントで示します。担当者は、シンプルかつ直感的なスライダーにより、エンパシーのレベルを簡単に調整し、関連のKPIに与える効果を認識することができます。

2. リターン オン エンパシー （ROE） の予測
利益を出さなければどのような企業も生き残れません。エンパシーを実際に利用する前に、ペガを通じて、エンパシーを利用した戦略が売上に与える効果を定量的に予想することができます。さらに、企業は、さまざまなレベルのエンパシーのシナリオをシュミレーションし、この数字がどのように変わるのかが示されます。このシステムは、「利益」という観点で、以下のような要因が分析されます。
● 会社への価値：そのアクション、提示または示唆は、顧客の生涯価値を増やす可能性があるか？
● 会社へのリスク：そのアクションは、顧客の心を乱すか、あるいは顧客をリスクにさらす可能性がないか？
● コンプライアンス：そのアクションは、意図的に誤った販売方法になっていないか、あるいはそうであることを説明できないようなものになっていないか？

3. エンパシーの活用
エンパシーが正しいバランスとなったら、Pega InfinityTM を通じて上記の戦略とともに、Pega Customer Decision Hub と同一の AI が一元管理されてすべてに活用されている、顧客エンゲージメント ソフトウェアのスイートを自動的にデプロイすることができます。つまり、オンラインであるかオフラインであるかを問わず、すべてのマーケティング、販売および顧客サービスにおけるやりとりにエンパシーを適用できるのです。特定の戦略を特定のセグメントのオーディエンスに強制的に適用する代わりに、それぞれの顧客のニーズにもっとも適した戦略でエンパシーのレベルを最適化することができます。その場合、アクションを一切起こさないという選択肢もありえるでしょう。

Customer Empathy Advisor は、2019 年末頃に、Pega Customer Decision Hub を利用するすべてのお客様が入手可能となります。また、ラスベガスの MGM Grand に 5,000 人以上のデジタル トランスフォーメーションの専門家が集う年次カンファレンス PegaWorld 2019 では、デモと展示が行われます。

企業・組織は、Pega Customer Decision Hub により、独自の知見を取得することで、カスタマー ジャーニーのあらゆるステップにおいて、次にとるべき最善のアクションをリアルタイムで推奨できるようになります。Pega Customer Decision Hub は、一元化された Pega InfinityTM デジタル トランスフォーメーション ソフトウェア スイート全体に集権化された AI パワーをもたらし、顧客エンゲージメントと運営の効率性をエンドツーエンドかつグローバル規模で最適化します。

ペガのディシジョン＆アナリティクス担当バイスプレジデントのロブ・ウォーカー （Rob Walker） は、次のように話しています。「ほとんどの企業は、個々の顧客から最後の一滴まで利益を搾り取ろうとする習慣がついています。しかし、この略奪しようとする精神は、少しのエンパシーが顧客だけでなく、企業のためにもなるという事実を歪めています。ペガでは、顧客の心を掴む唯一の方法は、最初に顧客の立場になってみることだと、ずっと信じてきました。現在、当社は、顧客とのやりとりで共感を喚起することによって、この状態に近づこうとしています。そうすることが、誰にとっても正しいビジネスのやり方なのです」

■関連リンク
ペガジャパン株式会社　Webサイト https://www.pega.com/ja
Pegasystems Webサイト https://www.pega.com/

■Pegasystemsについて
Pegasystemsはカスタマー エンゲージメントおよびオペレーショナル エクセレンスを実現するソフトウェアのリーダーです。Pegaの適応型クラウド設計ソフトウェアでは、戦略的なビジネスニーズに合わせてアプリケーションを迅速に展開し、シンプルに変更することが可能です。過去35年にわたり、PegaはCRMとデジタルプロセスオートメーション （DPA） の分野で、人工知能とロボットオートメーションを搭載した受賞歴のある機能を提供しており、世界有数のブランドが画期的な業績を達成するのに貢献してきました。また、企業のデジタルトランスフォーメーションを強力に推進するプラットフォームを提供することで、グローバルトップ金融機関10行のうち8行に選ばれ、日本含む世界の金融機関100行以上に採用される実績を有しています。全ソリューションの基盤となるPega Platformを柱に、金融業界向けにMarketing、Sales Automation、KYC &Customer Lifecycle Management（CLM）、Customer Service、Collections、Smart Dispute/Investigateと、バリューチェーンの各領域における戦略的アプリケーションを提供します。尚、米国を中心に多数の大手金融機関とのリレーションおよび導入実績で培った豊富な知識と経験がアプリケーションに反映されているのは勿論のこと、他の多くのインダストリーでもグローバルトップ企業に選ばれている実績がございます。



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