ポリエステルの繊維製品は、約1億トンのグローバルPET市場のうち3分の2を占める。繊維廃棄物は13%しかリサイクルされておらず、「繊維から繊維」リサイクルはわずか1%1,2
カルビオスは全段階(破砕とハードポイント抽出)を統合して繊維製品に自動で前処理を施すラインを開発、繊維廃棄物を酵素リサイクルの原料に
カルビオスの繊維前処理ラインは、繊維製品の産業化と循環に向けた重要な課題に対応
フランス、クレルモン=フェラン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --プラスチックと繊維製品のライフサイクルを改革する生物学的技術の開発・産業化分野を開拓するカルビオス(ユーロネクスト・グロース・パリ:ALCRB)は、クレルモン=フェランの実証用工場にて、フランスのレスキュール産業大臣の立ち会いのもと、繊維前処理ラインを稼働開始しました。現在は手作業か複数ラインで行われている繊維製品の前処理段階を合理化するために、当社は完全統合型の自動化ラインを開発しました。酵素バイオリサイクル・プロセスにより、使用済み衣類や裁断くずから出る繊維廃棄物を解重合に適した材料に作り変えます。この特許取得済みのラインはすべての前処理段階(破砕、ハードポイントと呼ばれるボタンやファスナーなどの抽出)を統合し、当社にとって高性能でスケーラブルな開発ツールとなります。プラットフォームは今後、繊維製品用バイオリサイクル技術を実証用工場の規模で検証する(2024年まで)のに役立ちます。また当社は、収集・選別業者と協業する上での専門知識を得て、繊維製品を酵素リサイクルに適した状態にするために求められる品質と前処理の段階を特定します。この専門知識は、ブランドの製品エコデザインにおいても貴重なものとなるでしょう。
フランスのロラン・レスキュール産業大臣は次のように述べています。「繊維製品のリサイクルは、そのライフサイクルを管理するソリューションの必要性が差し迫っているため、非常に大きな課題です。世界では現在、繊維廃棄物は13%しかリサイクルされておらず、残りの87%は最終的に埋め立てまたは焼却処分されています。カルビオスはフランスのリサイクル産業の創出に貢献しています。同社はそのノウハウと革新的かつ協力的な精神により、これまで繊維製品リサイクルを妨げていた真の障壁に対し、最先端のフランス製ソリューションを提供しています。」
カルビオスのCEOであるエマニュエル・ラダンは次のように述べています。「繊維製品の前処理はリサイクルに欠かせない段階です。繊維前処理ソリューションなくして、リサイクル産業も繊維製品の循環もかないません。当社の新しい前処理ラインを通した繊維は当社のバイオリサイクル・プロセスに直接入れられるので、提携ブランドが強く求めているクローズドループの「繊維から繊維」リサイクルを実現できます。当社の技術を産業化、国際化する過程を通して支援してくださったフランス政府に感謝いたします。」
「繊維から繊維へ」コンソーシアムのパートナーブランドであるオン、プーマ、サロモンが稼働開始イベントに参加しました。「この前処理ラインにより『繊維から繊維へ』コンソーシアムで進行中のバイオリサイクルに関する取り組みが完了し、カルビオス技術の産業振興が進むでしょう。」
現在の収集・選別・前処理インフラでは、「繊維から繊維」リサイクルに利用できる繊維廃棄物量は限られており、回収率は世界平均で約15~25%です3。また、廃棄物の多くは選別のためにアフリカ、アジア、ラテンアメリカなどに輸出されています。
さらに、繊維製品はさまざまな混合物(または性質)を持つ糸でできた非常に複雑な素材であり、物理的に分離することは不可能ではないにしても困難です。ただし、当社が開発した選択性の高い酵素は、繊維製品に含まれるPET(ポリエステル)を特に解重合することができます。
現状、繊維製品の選別・前処理は主に手作業で行われており、特にファスナー、ボタンといった「ハードポイント」のようなリサイクル工程を妨げる部品が原因で処理量は少なくなっています。当社はこの重要な段階を最適化するために、繊維前処理ソリューションを提供して繊維製品業界におけるバイオリサイクルの発展を加速します。そのため、酵素リサイクル(バイオリサイクル)は繊維製品のリサイクル・チェーンを構築し、その循環性を促し、ブランドが使用済みボトルを処分することも可能にします。
繊維前処理ラインに関する主な情報
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繊維製品バイオリサイクル開発に関する主な時系列
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2025年1月1日以降の欧州における繊維製品の回収について
欧州では2025年1月1日以降、繊維廃棄物の分別収集が義務化されます。欧州委員会ウェブサイトによると、欧州連合は2030年までに繊維製品の構成に占める再生繊維の最低含有率を設定する意向です。4
欧州連合の共同出資です。ただし表明された内容は著者の見解と意見に留まり、欧州連合またはCINEAの見解と意見を必ずしも反映していません。欧州連合および助成機関は、これらに対する責任を負いません。
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カルビオスについて:
カルビオスは、プラスチックおよび繊維製品のライフサイクルを改革するために生物学的ソリューションを開発・産業化するバイオテクノロジー企業です。自然から着想を得て、プラスチックや繊維製品による汚染を防ぎ、循環型経済への移行を加速する使命のもと、酵素ベースのプラスチック分解プロセスを開発しています。PETのバイオリサイクル、PLAのバイオ分解という当社の2つの破壊的技術は、工業・商業規模に到達する段階にあります。実証用工場は2021年から稼働しており、インドラマ・ベンチャーズとの提携による初の産業用工場は2025年に稼働を開始する予定です。当社は特にネイチャー誌の表紙を飾るなど科学的な評価を得ており、化粧品、食品・飲料、アパレル業界の一流ブランドが製品のリサイクル可能性と循環性を強化するために当社をサポートしています。ネスレ ウォーターズ、ペプシコ、サントリー・ビバレッジ&フード・ヨーロッパは、当社とロレアルが設立したパッケージング・コンソーシアムのメンバーです。繊維製品コンソーシアムでは、オン、パタゴニア、プーマ、PVHコーポレーション、サロモンと提携しています。
プラスチックと繊維製品の循環を支えるバイオテクノロジーに関する詳細については、www.carbios.com/enをご覧ください。
Twitter: Carbios / LinkedIn: Carbios / Instagram: insidecarbios
カルビオスの株式情報:
ISINコード FR0011648716
ティッカーコード Euronext Growth: ALCRB
LEI: 969500M2RCIWO4NO5F08
トリュフ・キャピタルが2011年に設立したカルビオスは、PEA-PME(フランス居住者が中小企業に投資する際に所得税還付の恩恵を受けられる政府プログラム)の対象企業です。
将来の見通しに関する記述およびリスク要因に関する免責事項:
本プレスリリースには、過去のデータではなく、将来の見通しに関する記述が含まれており、記載された事象やデータの発生が保証されていると解釈すべきものではありません。これらの将来見通しに関する記述は、カルビオスが合理的と判断したデータ、仮定および推定に基づいています。カルビオスは競争的で急速に進化する環境の中で事業を運営しています。そのため、当社は事業に影響を及ぼす恐れのある全てのリスク、不確実性、その他の要因、それらが事業に与えうる影響、1つのリスクまたは複数リスクの組み合わせにより将来の見通しに関する記述に記載された結果と実際の結果がどの程度異なるものとなるかについて、予測する立場にありません。将来見通しに関する記述は、決して将来の業績を保証するものではなく、実際の財務状況、業績、キャッシュフロー、およびカルビオスが事業を展開する分野の動向は、本文書に含まれる将来見通しに関する記述で提案または示唆されるものとは大きく異なる可能性があることにご留意ください。また、カルビオスの財務状態、業績、キャッシュフロー、操業分野の動向が本書に記載された将来の見通しに関する情報と一致する場合も、その結果または動向は必ずしもカルビオスの将来の結果や動向についての信頼できる指標ではない恐れがあります。フランス金融市場庁(「AMF」)に提出されたユニバーサル登録書類、および当社ウェブサイトで無料公開されている半期財務報告書に記載されているリスク要因を慎重に考慮するようお勧めします。これらのリスク要因のすべて、または一部が実現した場合、またはその他いかなる場合においても、カルビオスは本プレスリリースに記載された情報または記述、あるいはその両方を基に行われたいかなる決定または行動、あるいはそれに関連するいかなる損害に対しても、一切責任を負いません。記載された情報は、本プレスリリースの日付時点の内容に留まります。カルビオスは、適用される法律上または規制上の義務に従う場合を除き、この情報またはその根拠となる仮定の更新を公表する義務を負いません。
本プレスリリースおよびその中に含まれる情報は、いかなる国においても、カルビオスの株式の売却申し出または購入あるいは申込みの勧誘を構成するものではありません。
翻訳は情報提供のみを目的としています。
本プレスリリースのフランス語版と英語版に相違がある場合は、フランス語版が優先されます。
1エレン・マッカーサー財団、2017年
2「繊維から繊維」リサイクルは、繊維製品の質を損ねずに、廃棄物を衣料品や布素材に使う新たな繊維に変える
3エレン・マッカーサー財団、2017年
4https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/fr/qanda_22_2015
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