- 主要評価項目達成:安全かつ高い忍容性。16週間の投与で、MH002に関連する副作用は確認されず
- 臨床に関連するパラメーターで初期有効性を確認。中央評価によるメイヨー内視鏡的重症度スコアでは、投与8週目にプラセボと比較して17%の有意な改善(p=0.05)、投与2週目以降、便の硬さに有意な改善(p=0.006)
- メカニズムレベルでは、プラセボ(18%)に比べて便中カルプロテクチン(腸の炎症マーカー)の中央値が42%減少し、抗炎症作用を実証
- 2023年末までにデータの分析を完了させ、発表する予定。開発フェーズ2/3への進捗開始
- MH002は、現在UC分野でも最も合理的に設計されたマイクロバイオームコンソーシアム治療
ベルギー・ヘント--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --次世代の生きたマイクロバイオームコンソーシアム治療薬の開発に重点を置く臨床段階のバイオ医薬品企業であるMRMヘルスNVは、軽度から中程度の潰瘍性大腸炎(UC)を対象としたMH002の第2a相臨床試験における、良好なトップライン結果を発表しました。
MRMヘルスのMH002-UC-201試験は、ベルギー、ポーランド、チェコ共和国の複数の臨床施設で、45名のUC患者を対象として多施設、二重盲検、無作為化、プラセボ対照にて実施されました。当試験は、8週間にわたりMH002の安全性(主要評価項目)、初期有効性、メカニズム的作用を評価することを目的としており、さらに8週間の延長期間が設けられました。試験に関する詳細はclinicaltrialsregister.euで閲覧できます。
主要評価項目は、16週間、1日400mgの固定量投与期間にわたり、非常に良好な安全性プロファイルおよび忍容性を満たし、達成されました。治療有害事象(TEAE)は、プラセボ投与時の57%と比較して、MH002投与群では35%となり、MH002に関連する有害事象は確認されませんでした。
疾患活動性に関する初期有効性は、メイヨー内視鏡的重症度(MES)スコア(p=0.05、片側Wilcoxon順位和検定)において12%の改善など、臨床に関連するパラメーターで実証されました。一方、プラセボでは5%の悪化が見られました。便の硬さはMH002投与群において、2週間目以降有意な改善を示しました(p=0.006、片側Student t検定)。8週間の期間終了時、18%の被験者が臨床的寛解を達成したのに対し、プラセボ群では0%でした(プロトコル解析による)。UCにおいて、以前実施した他の生きた腸内細菌を使用した試験とは異なり、この試験ではバンコマイシンのプレコンディショニングが発生せず、実施に成功しました。
メカニズムレベルでは、8週目の便中カルプロテクチン(臨床的に重要な腸の炎症マーカー)の中央値が、プラセボの18%減に対して42%減少し、抗炎症作用が示されました。
「これらの初期結果は、MH002が患者にとって安全で忍容性が高く、一次治療で十分な効果が得られなかった軽度から中程度のUC患者に有効である可能性を示唆しています」と、MH002-UC-201試験の治験責任者であり、ベルギー、ルーベン・カトリック大学医学部教授のSéverine Vermeireは述べました。「UC患者に対する治療法はかなり不足しており、特にこの患者集団に関しては顕著です。そのため、データを完全に分析し、臨床でさらなるMH002の進捗をフォローすることに期待を持っています。」
ニューヨーク州マウントサイナイ・アイカーン医科大学教授であり、MRMヘルス有料コンサルタントのBruce Sandsはさらに、次のように述べました。「UCにおいて、MH002と作用メカニズムと抗炎症作用は、恩恵とリスクのバランスが非常に好ましいため、とても有望なものであり、より大規模な確認試験が待たれます。また、これらのトップライン結果は、この製剤が、現在MH002を試験中の袋炎を含めて、他の炎症性腸疾患にも広範に応用できる可能性を示唆しています。」
データの完全な分析と発表は2023年末までに行う予定です。当社は、本プログラムを開発フェーズ2/3へと進める手続きを開始しました。
MRMヘルスの最高医療責任者であるLudo Haazenは、次のように付け加えました。「この最初の臨床試験により、当社のUCの臨床プログラムをさらに進めることができます。この初期試験において、MH002がプラセボと比較して差別化できることを、中心的に評価したMESを含めた臨床関連パラメーターを根拠として、有意かつ一貫して確認できたことは非常に刺激的です。」
MH002は現在、UC分野で最も高度な、合理的に設計されたコンソーシアム治療薬です。MRMヘルス独自のCORAL®技術によって開発されたこの治療薬は、6つの十分に特性化された常在菌株で構成されており、強化された効力、回復力、生着力により主要な疾患促進メカニズムに対処するための選択・最適化が実施されています。MRMヘルスの画期的でスケーラブルな、標準化されたcGMP製造プラットフォームを使用して製造され、完全なコンソーシアムを単一の製剤原料として製造することが可能です。CORAL®のスケーラブルで、コスト効率に優れた、完全な最適化されたコンソーシアムを単一プロセスで製造する機能により、規制および患者に関するコンプライアンス上重要な恩恵が期待できます。
最近完了したUC試験に加え、現在進行中の、アンメットメディカルニーズの高い希少疾患である急性袋炎の患者を対象とした複数施設での非盲検第2相試験においてMH002が試験されます。
MRMの最高経営責任者であるSam Possemiersは次のように述べています。「これらの初期臨床データは、当社の生バイオ医薬品ポートフォリオを支える独自のCORAL®技術をさらに実証する、当社にとって非常に重要なものです。このデータにより、すべての地域の規制当局や潜在的な新規パートナーとやり取りし、残りの開発ポートフォリオを進行させるという、事業戦略の次の段階に進むことができます。」
-以上-
MRMヘルスについて
MRMヘルスは、炎症性疾患、中枢神経系疾患、代謝性疾患の革新的な治療法を開発する臨床段階のバイオテクノロジー企業です。当社の最も先進的なプログラムであるMH002は、第2a相臨床試験における良好な臨床結果を受けて、潰瘍性大腸炎の重要な臨床開発の準備中であり、希少疾病の適応症である袋炎における評価の実施中です。MRMヘルスは、独自の破壊的なCORAL®技術プラットフォームを使用して、疾患に焦点を当てた5~10の生腸内細菌の独自の組み合わせに基づき、マイクロバイオームベースのバイオ医薬品を製造し、最適化することにより、効果発現の迅速化、効力と堅牢性の向上を実現しています。このようなコンソーシアムを単一の製剤原料として、単一の標準化されたスケーラブルでコスト効率に優れたプロセスで製造する能力は、大きな差別化要素となっています。炎症性腸疾患のプログラムに加え、MRMヘルスはパーキンソン病と脊椎関節炎の前臨床プログラムを進行中であり、2型糖尿病とNAFLDのプログラムをIFFと提携しています。
詳細情報については、ウェブサイトwww.mrmhealth.comをご覧ください。
IBDおよびUCについて
潰瘍性大腸炎(UC)は、大腸粘膜の炎症によって引き起こされる慢性的な自己免疫性炎症性腸疾患(IBD)であり、衰弱性の下痢、腹痛、直腸出血の要因となり、患者の生活の質に大きな影響を与え、結腸直腸癌の発症リスクを高めます。中程度から重度のUCには多くの治療法が存在し、開発が行われていますが、軽度から中程度の疾患に有効な選択肢は非常に限られています。現在の治療法は単に対症療法的な抗炎症や免疫抑制作用にとどまっており、多くの場合は永続的な寛解には至らなかったり、重大な有害事象が発生する危険性をはらんでいたりします。また、これらの治療法は、UCの中核的な課題の1つとみなされている、UC患者の腸内に存在する微生物の全体的な不足(腸内細菌異常症とも呼ばれる)に対処できません。MH002は、UC患者の腸内マイクロバイオームを増やすことにより、疾患の根本原因と見なされているものに対処することを目的としています。
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