3Dまたは4Dの没入型エクスペリエンスによりインフラデジタルツインの視覚化とシミュレーションを強化し、コミュニケーションとコラボレーションを改善
米国ペンシルベニア州エクストン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ)--インフラストラクチャエンジニアリングソフトウェア企業のBentley Systems, Incorporated(Nasdaq: BSY)(「Bentley Systems」または「当社」)は本日、さまざまな業界で世界中のインフラ組織がLumenRT for NVIDIA Omniverse, powered by iTwinの活用成果を示す事例を発表しました。LumenRTは、これまでにない速度と品質で魅力的な視覚化とプロジェクト成果物を作成して、より優れた情報に基づく意思決定やより多くのプロジェクトの獲得を後押しするソリューションです。
LumenRT for NVIDIA Omniverseは、産業用メタバースアプリケーションを作成・運用するためのプラットフォームであるOmniverseを基盤にした、市場初のエンジニアリングソフトウェアアプリケーションです。NVIDIA OmniverseとBentley iTwinの統合により、リアルタイムの没入型3D/4Dエクスペリエンスを提供し、インフラデジタルツインの視覚化とシミュレーションを強化します。OmniverseとiTwinの機能を組み合わせて、世界最大かつ最も複雑なレベルのインフラプロジェクトに新たな可能性と驚くべき成果をもたらしています。
LumenRT for NVIDIA Omniverseの早期導入ユーザーであるBrigantium Engineeringは、南フランスのITERプロジェクトでエンジニアリングおよびコンサルティングサービスを提供している請負業者です。このプロジェクトでは、35カ国が協力して世界最大のトカマクと、プラズマ全体でネットポジティブなエネルギー出力を生成する初の核融合装置を建設しています。ITERプロジェクトの公用語は英語ですが、本社では45言語以上の母国語が話されています。さらに、2次元図面やガントチャートの解釈に不慣れな参加者もいることが、調整を複雑にしていました。
この言語とコミュニケーションの問題を乗り越えるため、Brigantiumは、LumenRT for NVIDIA Omniverseを活用して、誰もが直感的に理解できるインタラクティブな4Dモデルを提供することで、コミュニケーションを大幅に改善および効率化しています。Brigantiumは、これでユーザーエンゲージメントが向上し、フィードバックが改善されたことが、部門間のコミュニケーションの大幅な改善、実行時間の短縮、エラーの削減、時間のロスの削減につながり、チーム全体で最大80%の効率化を期待できると考えています。
Brigantium EngineeringのマネージングディレクタであるLynton Sutton氏は次のように述べています。「LumenRT for NVIDIA OmniverseとiTwinプラットフォームの力で、プロジェクトチームは複数の設計ツールのモデルを容易に組み合わせ、プロジェクトの設計意図を伝える忠実度かつエンジニアリング精度の高い視覚化をすぐに作成することが可能です。このような視覚化は、プロジェクトのコミュニケーションに不可欠です。以前は、専門家が貴重な時間と労力を割いて、このような基本的な成果物を作成していました。これは効率が悪くても、やらざるを得なかったのです。それが、LumenRT for NVIDIA Omniverseを使えば、プロジェクトの全員が、以前では不可能なレベルで迅速かつ高品質で、魅力的な視覚化を生成できるようになりました」
LumenRT for NVIDIA Omniverseは、シンガポールの国営水道局であるPUBが建設中のトゥアス水再生プラント(TWRP)にもイノベーションをもたらしています。シンガポールの水ループを閉じるための大きな一歩であるTWRPは、産業排水と家庭排水の処理施設を建設する、他に類を見ない分野横断型メガプロジェクトです。これほどの規模と複雑さを持つプロジェクトであるため、3,500個のBIMモデルで表される設計を16社の設計会社と建設請負業者間で調整し、コミュニケーションを図ることが大きな課題になっています。JacobsのTWRP担当BIMマネージャOhSung Kwan氏は、次のように述べています。「クライアントとの毎月の関係者レビューセッションの準備には、すべてのモデルデータを組み立てて整合し、クライアントと共有するレンダリングやビデオを作成するなど、非常に時間がかかっていました。ProjectWise, powered by iTwinのBIMモデル管理のおかげで、手間なくデータを組み立てることができるようになりました。LumenRT for NVIDIA Omniverseを使えば、はるかに短い時間でレンダリングやビデオを準備でき、没入型VRを利用してより多くの選択肢を検討することができます。これらのソリューションを併用することで、モデルレビューセッションの準備にかける時間を短縮できました。その結果、プロジェクトコストが削減され、クライアントとのコラボレーションに集中する時間を増やすことができました」
LumenRT for NVIDIA Omniverseでは、iTwin連携モデルを利用して視覚化を行うことで、変更の迅速な伝播が可能になり、視覚化ワークフローがシンプルになります。単一の連携インフラデジタルツインに直接リンクすることで、発生した変更が自動的に同期され、プロジェクト関係者が安全性、品質、設計変更をレビューできます。また、プロジェクトチームは、関係者に没入感のある仮想現実や拡張現実の設計体験を提供することもできます。これは、産業規模のプロジェクトの視覚化で、ますます求められるようになっている機能です。プロジェクトが大規模かつ複雑になるにつれ、このような仮想現実や拡張現実のデザイン体験は、顧客を魅了して新規の仕事を獲得する手段として、また、案件獲得後は、情報を常に提供して関係者のエンゲージメントを維持して、成功を継続させる手段として効果的です。
BrigantiumとPUBではコミュニケーションとコラボレーションの改善によりメリットを得ていますが、エンジニアリングプロフェッショナルサービス会社のWSPでは、新規プロジェクトの獲得と関係者のエンゲージメントの維持にLumenRT for NVIDIA OmniverseとiTwinプラットフォームが貢献しています。WSPは、LumenRT for NVIDIA Omniverseを利用して、米国オレゴン州とワシントン州を結ぶ数十億ドル規模のI-5州間高速道路橋架け替え(IBR)プロジェクトにおいて、魅力的な視覚化を生成しています。既存の州間橋は、地域経済、米国経済、国際経済を支える交易路になっていますが、この老朽化したインフラは現代の交通には不十分であり、大地震が発生した場合に崩壊する危険性もあります。
ワシントン州運輸省(WSDOT)とオレゴン州運輸省(ODOT)は、一般市民への情報提供を行う概念設計段階から、詳細設計、建設、そして最終的には継続的な運用と資産管理まで、プログラムサイクル全体を通して、iTwinプラットフォームで開発されたデジタルツインの使用をサポートしています。このアプローチのさまざまなメリットの1つには、WSPが変更セットを同期して、時間のかかるインポートやエクスポートを行うことなく、シームレスかつ迅速に視覚化を更新できることがあります。
WSP USAの副社長Tom Coleman氏は、次のように述べています。「WSPは、インフラデジタルツインを活用して、そのメリットをあますところなく生かせるようにしています。魅力的な視覚化を迅速かつ容易に作成できることの何が特に重要かというと、まず、仕事の獲得につながること、そして、その後はプロジェクト全体を通して常に情報を提供し、関係者のエンゲージメントを維持して成功を継続できることです。Bentleyの概念設計段階のワークフローのおかげで、より早い時点で、より効果的に関係者を巻き込むことができました。従来の手法と比べて、何倍もの概念設計を作成することができました。チームは、クライアントに評価してもらうために、ゆうに30を超える概念設計を作成しました」
これらは、現在、一般提供されているLumenRT for NVIDIA Omniverseから生まれるであろう多くの成功事例の走りに過ぎません。
Bentleyのエンジニアリングコラボレーション担当バイスプレジデントであるLori Huffordは、次のように述べています。「LumenRT for NVIDIA Omniverseの早期導入ユーザーが達成した成果は、このソリューションが、あらゆる規模のプロジェクトに適用可能な、視覚化を競争力にする新しい強力なデジタルツインネイティブワークフローを提供することで、インフラデジタルツインを扱うプロジェクトチームに他では得られないメリットを提供することを示しています」
iTwinとNVIDIA Omniverseの組み合わせにより、これまで不可能と考えられていたスケールで、比類のない高性能なユーザーエクスペリエンスをインフラ組織に提供できます。ProjectWise, powered by iTwinは、Bentleyのインフラスキーマを利用して、複数の分野にわたる設計ファイルデータを意味的に整合させ、オープンで拡張可能な共通スキーマに情報をマッピングします。そのため、データはすべて保持され、資産が次のフェーズに移行しても失われることはありません。
同じく早期導入ユーザーであるHatch Ltdの設計ツール&視覚化担当開発マネージャのJarred Myburg氏は、次のように述べています。「進行中のプロジェクトの視覚化には、かなり時間がかかっていました。特に、異なる分野やアセンブリ、モデルの特定の部分を組み合わせたり分離したりする必要があるため、ファイルの煩雑な操作や、モデルのその時々の手動分割、1回限りの視覚化が多数発生していました。iTwinによるモデルデータの整合機能が、LumenRT for NVIDIA Omniverseを採用する敷居を下げました。異なる段階でのモデルのさまざまな部分の視覚化が効率化され、より迅速に魅力的なストーリーを伝え、プロジェクト全体を通して視覚化をより効果的に活用することができました」
NVIDIAのOmniverse開発者エコシステム担当副社長のRichard Kerris氏は、次のように述べています。「ここで紹介されているインフラプロジェクトの規模と複雑さを考えると、これらのプロジェクトの実行とデリバリを成功させるには、AIを活用したリアルタイムの視覚化を提供して複数の関係者間のコミュニケーションを改善することが必要です。iTwinとNVIDIA Omniverseはこういった問題の解決に役立ちます」
NVIDIA Omniverseは、AIを活用したリアルタイムの視覚化とインフラデジタルツインのシミュレーションのグラフィックスパイプラインを提供し、世界中のどこからでもWebブラウザ、ワークステーション、タブレット、仮想現実および拡張現実ヘッドセットなどのデバイスを使い、フォトリアリスティックな照明および環境効果を適用して、エンジニアリング品質のミリメートル精度のデジタルコンテンツを視覚化することができます。
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国際熱核融合炉(画像提供:Brigantium Engineering)
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国際熱核融合炉(ビデオ提供:Brigantium Engineering)
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トゥアス水再生プラント(画像提供:シンガポールPUB国立水道局およびJacobs)
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LumenRT for NVIDIA Omniverseでレンダリングしたプロセスプラント(画像提供:Hatch)
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LumenRT for NVIDIA Omniverseでレンダリングしたプロセスプラント(ビデオ提供:Hatch)
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Bentley LumenRT for NVIDIA Omniverseの紹介(ビデオ提供:Bentley Systems)
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ベントレー・システムズについて
Bentley Systems(Nasdaq: BSY)は、インフラストラクチャエンジニアリングソフトウェア企業です。世界経済と環境の両方を維持しつつ、世界のインフラを前進させる革新的なソフトウェアを提供しています。業界をリードする当社のソフトウェアソリューションは、専門家やあらゆる規模の組織によって、道路・橋梁、鉄道・輸送、上下水道、公共事業や公益事業、建物やキャンパス、鉱業、産業施設の設計、建設、運用に活用されています。インフラストラクチャデジタルツインのためのiTwinプラットフォームを活用した当社の製品には、モデリングおよびシミュレーション用のMicroStationおよびBentleyオープンアプリケーション、Seequentのジオプロフェッショナル用ソフトウェアのほか、プロジェクトデリバリのためのProjectWise、建設管理のためのSYNCHRO、資産運用のためのAssetWiseを含むBentley Infrastructure Cloudなどがあります。Bentley Systemsは、194カ国に5,000人以上の従業員を擁し、年間売上高は10億ドルを上回ります。
© 2023 Bentley Systems, Incorporated. Bentley、Bentleyのロゴ、Bentley Infrastructure Cloud、Bentley Open、AssetWise、iTwin、LumenRT、MicroStation、ProjectWise、Seequent、SYNCHROは、Bentley Systems, Incorporated、またはその直接または間接の完全所有子会社のいずれかの登録商標、未登録商標、または商標です。その他すべてのブランドおよび製品名は、それぞれの所有者の商標です。その他すべてのブランドおよび製品名は、それぞれの所有者の商標です。
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