Masimo O3®リージョナルオキシメトリー、NomoLine®カプノグラフィー、SedLine®脳機能モニタリング、rainbow® Pulse CO-Oximetryの同時使用は、高い呼気終末二酸化炭素ガス分圧(EtCO2)の維持が脳酸素化を改善し、転帰向上をもたらすことを臨床医が確認する上で役立つ
スイス・ヌーシャテル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- マシモ(NASDAQ: MASI)は本日、Journal of Anesthesia &Intensive Care Medicineに掲載された前向き単盲検ランダム化対照試験の結果を発表しました。試験では、エジプトのタンタにあるタンタ大学のMona Mohamed Mogahed博士と同僚ら、およびサウジアラビアのジッダにあるキング・ファハド総合病院が、ビデオ補助胸腔鏡手術(VATS)を受ける患者の脳酸素化に対し、異なるの換気戦略が与える影響を評価しようとしました。研究者らは、この種の評価を実施するのに必要な種々の生理学的パラメーターをモニタリングするため、臨床医が単一の直感的なモニターにより、多数の測定手法による項目を同時に追跡できるように設計されたマルチモーダルMasimo Root®患者モニタリング&コネクティビティ・プラットフォームの力を借りることにしました。使用した技術には、O3®リージョナルオキシメトリー、NomoLine®サンプリングライン付きカプノグラフィー、SedLine®脳機能モニタリング、rainbow® Pulse CO-Oximetryによる複数の測定項目が含まれます。研究者らは、RootおよびMasimoモニタリング技術を使用し、より高い呼気終末二酸化炭素ガス分圧(EtCO2)を維持することで、ベースラインの局所脳酸素飽和度(rSO2)を改善し、Aldreteスコアおよびミニメンタルステート検査(MMSE)スコアの改善を含む早期術後認知機能に影響を与えることを明らかにすることができました1。
著者らは、VATSの一環としての片肺換気(OLV)中に低酸素血症のリスクが高まり、術後認知機能障害につながる可能性がある点に着目し、EtCO2を高めることが、手術中の脳酸素飽和度低下を管理するための「便利で強力な」方法になり得るという仮説を立てました。本試験では、2021年9月から2022年9月にかけ、ジッダのキング・ファハド総合病院にて、OLVを必要とする待機的VATSを受ける18~65歳の患者70人を組み入れました。患者は全員、同じ手術チームが手術を施しました。患者を2群にランダム割り付けし、片方はEtCO2を32~38 mmHg(I群)、もう一方は39~45 mmHg(II群)に維持しました。手術中にモニタリングするパラメーターには、酸素飽和度(Masimo SET® SpO2)/心拍数(HR)/非侵襲的ヘモグロビン(Masimo SpHb®)(RD rainbow SET®指先センサーによる)、EtCO2(カプノメーターとNomoLineサンプリングラインによる)、非侵襲的血圧(NIBP)/体温/rSO2(両脳半球をモニタリングするO3近赤外線分光法(NIRS)センサーによる)、SedLineによるMasimo患者状態指標(PSi™、臨床医が適切な鎮静状態を維持するために使用するEEG信号処理パラメーター)を含めました。転帰には、術後3時間および24時間の時点で評価したAldreteスコアおよびMMSEスコアを含めました。
研究者らはrSO2の変化の割合が、脳の両側において、群間で有意に異なり(p <0.05)、時間経過と共にII群の方が高い値を示し、同群で維持されていた高いEtCO2と直接関係していることを発見しました。右半球では、rSO2が記録された4番目の時間帯[T4]で差が有意となり(p = 0.0012)、手術の残り時間[T4~T13]で有意性を維持しました(p <0.001)。左半球では、T2で差が有意となり(p = 0.09)、[T3~13]で有意性を維持しました(p <0.001)。Aldreteスコアは、麻酔後ケアユニット(PACU)到着時(p = 0.013)および到着15分後(p = 0.03)にII群の方が有意に高く、その後同程度になりました。MMSEスコアは、手術から3時間後はII群の方が有意に高くなっていましたが(p = 0.0009)、24時間後は有意的な高さがなくなりました。
研究者らは、「EtCO2が39~45 mmHgになるように人工呼吸器のパラメーターを調整した場合、EtCO2が32~38 mmHgの場合よりも脳酸素化が改善され、その改善が脳を保護する役割を果たし、結果的にVATSを受けるOLVの患者で術後認知機能に大きな影響を与えた」と結論付けています。Masimo Rootおよび関連するモニタリング技術の使用に関しては、「HR、BP、体温、SpO2、EtCO2、PSi、rSO2など、複数の臨床測定値を同時に表示できるため、選好的に使用した」と指摘しています。
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マシモについて
マシモ(NASDAQ: MASI)は世界的な医療技術企業として、革新的な測定法、センサー、患者モニター、自動化ソリューション、接続ソリューションを含め、業界をリードする多様なモニタリング技術の開発・製造に当たっています。さらに、マシモのコンシューマー・オーディオ事業部門は、Bowers &Wilkins、Denon、Marantz、Polk Audioを含む伝説的な8つのブランドを擁しています。当社の使命は、生活を改善し、患者の転帰を向上させ、ケアのコストを削減することです。1995年投入のMasimo SET® Measure-through Motion and Low Perfusion™(体動時・低灌流時モニタリング可能)パルスオキシメトリーは、他のパルスオキシメトリー技術より性能面で優れていることが100件を超える独立した客観的研究で示されています2。またMasimo SET®は医師が新生児における重度の未熟児網膜症を減らし3、新生児におけるCCHDスクリーニング値を改善し4、術後の病棟におけるマシモ・ペイシェント・セーフティーネット(Masimo Patient SafetyNet™)での連続的モニタリングで使用した場合、救急対応チームの実動、ICUへの移動、コストを削減する5-8ことが示されています。Masimo SET®は世界各国の主要な病院やその他の医療現場で推定2億人以上の患者に使用されており9、USニューズ&ワールド・レポート誌の2022-23年全米優良病院ランキング10において上位10病院中の9病院で最重要のパルスオキシメトリーとなっています。2005年、マシモはrainbow® Pulse CO-Oximetry技術を発表し、それまで侵襲的な手段でのみ可能であった血液成分モニタリングを非侵襲的、連続的なものとすることを可能にしました。測定できるのは、トータルヘモグロビン濃度(SpHb®)、酸素含量(SpOC™)、カルボキシヘモグロビン濃度(SpCO®)、メトヘモグロビン濃度(SpMet®)、脈波変動指標(PVi®)、RPVi™(rainbow® PVi)、予備酸素摂量指数(ORi™)です。2013年、マシモは患者モニタリング&コネクティビティ・プラットフォームRoot®を導入しました。本プラットフォームは可能な限り柔軟で拡張可能なものとなるようゼロから構築し、その他のマシモ製モニタリング技術やサードパーティー製モニタリング技術の追加を容易化しました。マシモの重要な追加技術には、次世代SedLine®脳機能モニタリング、O3®リージョナルオキシメトリー、NomoLine®サンプリングライン付きISA™カプノグラフィーが含まれます。マシモの連続モニタリング/スポットチェック製品ファミリーPulse CO-Oximeters®には、Radius-7®、Radius PPG®、Radius VSM™などのテザーレスなウエアラブル技術、Rad-67™などのポータブルデバイス、MightySat® Rxなどのフィンガーチップパルスオキシメーター、Rad-97®などの病院と自宅の両方で使用できる装置を含め、様々な臨床/非臨床シナリオで使用できるようデザインした装置があります。マシモの病院・自宅用自動化/接続ソリューションはMasimo Hospital Automation™プラットフォームを中心に構成されており、Iris®Gateway、iSirona™、Patient SafetyNet、Replica®、Halo ION®、UniView®、UniView: 60™、Masimo SafetyNet®を含みます。ヘルス・ウェルネスソリューションのポートフォリオは拡大中で、Radius Tº®およびMasimo W1™ウォッチを含みます。マシモと当社製品の追加情報については、www.masimo.comをご覧ください。マシモの製品に関して発表済みの臨床研究の結果はwww.masimo.com/evidence/featured-studies/feature/でご覧いただけます。
ORi、RPVi、Radius VSMはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。Patient SafetyNetの商標の使用は、ユニバーシティ・ヘルスシステム・コンソーシアムからのライセンスに基づいています。
References
- Mogahed MM, Alnoamani TS, Elkahwagy MS. The Ventilatory Influence on Cerebral Oxygenation in Patients Undergoing Video Assisted Thoracoscopic Surgery. J Anest &Inten Care Med. 12(3). December 2022. DOI: 10.19080/JAICM.202212.555837.
- パルスオキシメトリーおよびMasimo SET®の利点に関して発表済みの臨床研究は当社ウェブサイト(http://www.masimo.com)で確認可能。比較研究には、学会で発表されたアブストラクトや査読誌の論文から成る独立した客観的研究が含まれる。
- Castillo A et al. Prevention of Retinopathy of Prematurity in Preterm Infants through Changes in Clinical Practice and SpO2 Technology. Acta Paediatr. 2011 Feb;100(2):188-92.
- de-Wahl Granelli A et al. Impact of pulse oximetry screening on the detection of duct dependent congenital heart disease: a Swedish prospective screening study in 39,821 newborns. BMJ. 2009;Jan 8;338.
- Taenzer A et al. Impact of pulse oximetry surveillance on rescue events and intensive care unit transfers: a before-and-after concurrence study. Anesthesiology. 2010:112(2):282-287.
- Taenzer A et al. Postoperative Monitoring – The Dartmouth Experience. Anesthesia Patient Safety Foundation Newsletter. Spring-Summer 2012.
- McGrath S et al. Surveillance Monitoring Management for General Care Units: Strategy, Design, and Implementation. The Joint Commission Journal on Quality and Patient Safety. 2016 Jul;42(7):293-302.
- McGrath S et al. Inpatient Respiratory Arrest Associated With Sedative and Analgesic Medications: Impact of Continuous Monitoring on Patient Mortality and Severe Morbidity. J Patient Saf. 2020 14 Mar. DOI: 10.1097/PTS.0000000000000696.
- 推定値:マシモの社内資料
- http://health.usnews.com/health-care/best-hospitals/articles/best-hospitals-honor-roll-and-overview.
将来見通しに関する記述
本プレスリリースは、1995年民事証券訴訟改革法との関連で、1933年証券法第27A条および1934年証券取引所法第21E条で規定された将来見通しに関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述には、Masimo Root®、O3®、NomoLine®、SedLine®、rainbow®、RD rainbow SET®、SpHb®、SET®、PSi™の潜在的な有効性に関する記述などが含まれます。これらの将来見通しに関する記述は、当社に影響を及ぼす将来の出来事についての現時点での予測に基づいており、リスクおよび不確実性に左右され、これらのすべてが予測困難で、これらのすべてが当社のコントロールを超えており、種々のリスク要因の結果として、将来見通しに関する記述で表明された内容とは不利な形で著しく異なる結果が生じる場合の原因となり得るものです。これらのリスク要因には、臨床結果の再現性に関する当社の仮定に関連するリスク、Masimo Root、O3、NomoLine、SedLine、rainbow®、RD rainbow SET、SpHb、SET®、PSiを含むマシモ独自の非侵襲的測定技術が良好な臨床結果と患者安全性に貢献するという当社見解に関連するリスク、研究者らの結論や試験結果が正確でないかもしれなというリスク、マシモの非侵襲的医療技術のブレイクスルーがコスト効率に優れたソリューションと独自のメリットを提供するとの当社見解に関連するリスク、COVID-19に関連するリスクに加え、米国証券取引委員会(SEC)に提出した当社の最新報告書のセクション「リスク要因(Risk Factors)」で指摘したその他の要因が含まれますが、これらの要因に限定されません。これらの報告書はSECのウェブサイト(www.sec.gov)から無料で入手できます。当社は将来見通しに関する記述に反映された予測が合理的であると考えるものの、当社はこれらの予測が正しいと判明するかどうか判断できません。本プレスリリースに含まれる将来見通しに関する記述はすべて、全体として前記の注意書きによる明示的条件の下に成立するものです。読者の皆さまは、本日の時点についてのみ言及しているこれら将来見通しに関する記述に過度の信頼を寄せないようお願いします。当社はこれらの記述または当社がSECに提出した直近の報告書に含まれる「リスク要因」について、新規の情報、将来の出来事、その他の結果に関係なく、適用される証券法で求められる場合を除き、更新・修正・説明する義務を何ら負いません。
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