マネージド・サービスは21%成長するも、XaaS支出の減少を相殺するには不十分
2023年に世界全体でXaaSは17%、マネージド・サービスは5%成長するとISGが予測
シドニー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 世界有数のテクノロジー調査・助言会社インフォメーション・サービシズ・グループ(ISG)(Nasdaq:III)の最新の業界状況報告書によると、第4四半期にアジア太平洋のクラウド・サービスへの支出は、混迷する中国のテクノロジー分野の影響を受け、急激に減少しました。
年間契約額(ACV)が500万米ドル以上の商業アウトソーシング契約を測定するアジア太平洋ISGインデックスは、複合市場(マネージド・サービスとクラウドベースのXaaS)の第4四半期のACVが33%減の34億米ドルになったことを示しています。中国でのロックダウンとテクノロジー規制が中国の大規模なハイパースケール・プロバイダーに影響を与え、特にサービス型インフラストラクチャー(IaaS)への支出が軟調になりました。第3四半期と比較すると、複合市場の支出は14%増加し、ISGインデックスが測定する3つの地域の中で、最高の四半期成長率を記録しました。
ISGアジア太平洋のパートナーで地域リーダーのスコット・バーチュは、次のように述べています。「中国のテクノロジー分野は、引き続きアジア太平洋地域全体に並外れた影響を及ぼしています。中国を除くと、当四半期のアジア太平洋のACV市場全体は、前年同期比10%増でした。」
マネージド・サービス分野は第4四半期に市場全体を上回り、ACVが21%増の13億米ドルとなり、契約数は前年同期比52%増の96件でした。マネージド・サービスのうち、ITアウトソーシング(ITO)が19%増の8億7700万米ドル、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)が26%増の4億3700万米ドルでした。第3四半期と比べると、マネージド・サービス全体の支出は76%増となりました。
「マネージド・サービスは、2012年第2四半期に次ぐ過去2番目に好調な四半期となりました。この地域では、インフラストラクチャーおよびマネージド・ネットワーク・サービスのほか、業界向けBPOサービスと施設管理に対する需要が堅調でした。またこの四半期に100件近くのマネージド・サービス契約が締結され、過去最高を記録しました」と、バーチュは述べています。
一方、第4四半期のXaaS支出は、前年同期比48%減の21億米ドルでした。IaaS支出は53%減の17億米ドルで、サービス型ソフトウエア支出は9%減の4億1200万米ドルとなりました。
通年の結果
通年では、アジア太平洋の複合市場で生み出されたACVは138億米ドルで、2021年比21%減となりました。これは、複合市場に関してISGが2015年に調査を始めて以来最大の減少です。XaaSのACVは27.5%減の104億米ドルとなり、マネージド・サービスは9%増の34億米ドルとなりました。企業は273件のマネージド・サービス契約を締結し、これは前年比で24%の増加です。
XaaS分野では、通年でIaaSが31%減の88億米ドルとなったほか、SaaSが0.1%増の16億米ドルと、わずかながら増加しました。マネージド・サービスでは、ITOが4%増の24億米ドル、BPOが27%増の9億8900万米ドルとなりました。
地域別の業績
通年で見ると、地域最大の市場であるオーストラリア/ニュージーランド(ANZ)は、マネージド・サービスのACVが11億米ドルでした。第4四半期に年間で最も堅調な4億6900万米ドルのACVを計上したにも関わらず、前年比で14%減少しました。
同地域で第2位の市場である東南アジアは、通年のマネージド・サービスのACVが7億9500万米ドルとなり、74%増加しました。第4四半期のACVは前年同期比46%増の3億4400万米ドルで、過去最高の四半期で2022年を締めくくりました。また、インドが同地域で大きな伸びを見せ、マネージド・サービスのACVが52%増の6億1200万米ドルとなったほか、第4四半期が2022年で最高の四半期となり、ACVが前年同期から倍増して、2億500万米ドルに達しました。
2023年の世界的予測
ISGは2023年に向けて、金利引き上げの終了、インフレの低下、中国の再開、サプライチェーンの正常化の開始、最近の米ドル高の終息など、幾つかのプラスの進展が市場にもたらされる可能性があると見ています。
ISGのアナリストによると、XaaSプロバイダーは依然として「テクノロジー過剰」に直面しており、過去数年間の大規模な雇用を経て、現在は需要の軟化を相殺するために従業員の規模を縮小しています。こうした状況を踏まえ、ISGは、2023年のXaaS市場はACVの年間成長率が例年より低い17%になると予測しています。
マネージド・サービスについては、コスト最適化への移行が、「市場にとって有利な追い風になる」と、ISGのアナリストは述べています。ISGは、2023年にマネージド・サービスのACVが5%成長すると予測しています。
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ISGについて
ISG(インフォメーション・サービシズ・グループ)(Nasdaq: III)は、世界有数の技術調査・顧問企業です。世界の上位100社のうち75社以上を含む800社以上のクライアントに信頼されているビジネスパートナーであるISGは、企業、公共部門の組織、サービスプロバイダーと技術プロバイダーが業務の卓越性とより迅速な成長を達成できるよう支援することに傾倒しています。当社はデジタル変革サービスを専門としており、これらのサービスには自動化/クラウド/データ分析、調達の助言、ガバナンスとリスクのマネージド・サービス、ネットワーク通信事業者向けサービス、戦略と運用のデザイン、変更管理、市場インテリジェンスと技術の調査・分析が含まれます。2006年に設立され、コネティカット州スタンフォードを拠点とするISGは、1300人超のデジタル対応専門職を雇用しています。これらは20カ国以上で業務を行っており、革新的な考え方、市場への影響力、業界と技術に関する深い専門知識、業界で最も包括的な市場データに基づく世界クラスの調査・分析能力で知られる世界的チームです。詳細については、www.isg-one.comをご覧ください。
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