ベルギー アワン、--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- Miracor Medical SA(以降、Miracor Medical)は、FDAの治験医療機器適用免除(IDE)の承認を取得した旨を発表しました。取得を受け、圧制御間歇的冠静脈洞閉塞法(PiCSO)を用いたピボタル試験の開始が可能となりました。PiCSO-AMI-II多施設共同無作為化試験では、症状の発現から12時間以内のTIMI血流度分類でグレードが0、1及び2に分類される前壁ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者さん300名を登録します。本試験の有効性主要評価項目は、5日目に心臓磁気共鳴法(CMR)を用いて測定した梗塞サイズです。主要安全性評価項目は、30日目における治験機器及び手技に関連する有害事象のパフォーマンスゴールです。重大な心臓関連有害事象及び心不全の評価項目の収集は急性期に実施し、その後最長3年間行います。
PiCSO-AMI-II試験は、前壁STEMIの患者さんの冠微小血管機能の改善及び梗塞サイズの縮小におけるPiCSOの役割を評価する、2件目の大規模無作為化臨床試験となります。Miracor Medicalは現在、欧州で無作為化比較対照ランドマーク試験(PiCSO-AMI-I)への参加患者さんを募集しています。募集患者さん数は144名です。同試験は、米国で承認を取得した試験と同じ評価項目で実施されます。欧州で実施する試験の患者さん募集は今夏に終了する予定です。2試験の患者さんレベルの統合メタ解析が今後行われる予定で、心不全による入院における臨床的評価項目の著しい改善が提示されることが期待されます。
PiCSOは,一次的経皮的冠インターベンション(PCI)の手技を施行中に、心外膜血流の回復後、補助的手技として使用されます。冠静脈洞からの流血を間歇的に遮断する独自の作用機序により、梗塞周辺部に静脈血流を再分布させ、梗塞過程で生じたデブリ及びその他の有害物質を洗い流すことで、冠微小循環の生存能を高めます。初期段階に欧州で実施された非無作為化試験では、PiCSOが冠動脈微小血管閉塞(MVO)の発現率の低下[3,4]、及び梗塞サイズの縮小に貢献したことが示唆されており、いずれも心不全による入院率の改善及びプライマリーPCI施行後の死亡率の低下との高い相関性が認められます[5]。患者さんのクリニカルパスの改善、再灌流療法の使用の広がり、及びアジュバント薬理療法にも関わらず、STEMIを有する高リスク患者さんの1年死亡率は、過去10年間変化はなく、14%のままです[1]。また、退院後の心不全の発現頻度が極めて高く、退院後30日時点で約13%、1年時点で20~30%の患者さんで診断されています[2]。
「梗塞サイズの縮小とMVOの発現率の低下は、心臓発作患者さんの生存率を改善し、心不全リスクを低下させる重要な要素です。PiCSO療法は、梗塞サイズを縮小させ、前壁STEMIを有する患者さんの転帰を改善する有望なあたらしい治療法です。FDAからIDE承認を取得した無作為化試験は、PiCSOの安全性及び有効性を検証するようデザインされています。」 と、米国ニューヨーク州ニューヨークに所在するマウントサイナイ・ハートヘルス・システムの学術部長であるGregg W. Stone教授は述べています。同氏は、スイスのルガーノに所在するIstituto Cardiocentro TicinoのMarco Valgimigli教授とともに、治験責任医師として本試験に参加されます。
「2022年4月にメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)から取得したICD-10-PCSコードに加え、治験医療機器適用免除の取得は、弊社の製品ライフサイクルにおける重要なマイルストーンです。これは弊社の絶えまない進化を示していると言えます。PiCSOを米国の患者さんにお届けするため、臨床試験医師の方々と綿密な試験の実施を心待ちにしています。」 と弊社CEOのOlivier Delporteは述べています。Miracor Medicalは年内にこの重要な臨床試験を開始し、企業運営の支援、及びアジアにおけるパートナーシップ提携の探索を行うため、資金調達を計画しています。
PiCSO Impulse Systemは、2019年にFDAより画期的医療機器/デバイス指定を受け、2020年にはCEマークを取得しました。2017年8月以降、Miracor MedicalのPiCSOの開発は、ベルギーのワロン地域から立替金の払戻し給付支援を受けています。
Miracor Medicalについて
Miracor Medical(www.miracormedical.com)はベルギーのアワンを拠点に、短長期の臨床転帰の改善と関連コストの削減を目的として、重度の心疾患治療に革新的なソリューションを提供しています。
Miracor Medicalは、梗塞サイズの縮小、微小循環の障害除去による心機能の改善、急性心筋梗塞発現後の心不全発現率の低下を目的に、業界初の独自冠静脈洞インターベンションであるPiCSO Impulse Systemを開発しています。
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注:PiCSO® Impulse Systemは、米国では臨床試験での使用に限定されています。
- Szummer, K., et al., Improved outcomes in patients with ST-elevation myocardial infarction during the last 20 years are related to implementation of evidence-based treatments: experiences from the SWEDEHEART registry 1995–2014. European Heart Journal, 2017. 38(41): p. 3056-3065.
- Jenča, D., et al., Heart failure after myocardial infarction: incidence and predictors. ESC Heart Failure, 2021. 8(1): p. 222-237
- Egred, M., et al., Effect of Pressure-controlled intermittent Coronary Sinus Occlusion (PiCSO) on infarct size in anterior STEMI: PiCSO in ACS study. IJC Heart &Vasculature, 2020. 28: p. 100526.
- De Maria et al. Index of microcirculatory resistance-guided therapy with pressure-controlled intermittent coronary sinus occlusion improves coronary microvascular function and reduces infarct size in patients with ST-elevation myocardial infarction: the Oxford Acute Myocardial Infarction - Pressure-controlled Intermittent Coronary Sinus Occlusion study (OxAMI-PICSO study). EuroIntervention 2018;14(3):e352-e359.
- Stone et al. Relationship Between Infarct Size and Outcomes Following Primary PCI: Patient-Level Analysis From 10 Randomized Trials. J Am Coll Cardiol. 2016 Apr 12, 67(14), 1674-1683.
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Olivier Delporte
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Miracor Medical SA
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