PMIの2020年パルス・オブ・ザ・プロフェッション調査で、プロジェクト・エコノミーにおいて組織や個人がいかにして優位性を獲得するかについての洞察を紹介
フィラデルフィア--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- プロジェクトマネジメント協会(PMI)が新たに発表したパルス・オブ・ザ・プロフェッション報告書「Ahead of the Curve: Forging a Future-Focused Culture(時代に先駆ける:未来志向文化の醸成)」によると、プロジェクト管理とパフォーマンスを軽視する組織は、経営上のリスクを負うことになります。この報告書は、平均11.4%の投資がプロジェクトのパフォーマンスが低いために無駄になっていることを明らかにし、変化を推進する戦略的能力としてのプロジェクト管理を軽視している組織は平均67%以上のプロジェクトが完全に失敗したと答えていることを強調しています。
グローバル・エクスペリエンス&ソリューション担当バイスプレジデントのMike DePriscoは、次のように述べています。「新しい時代に入り、組織のリーダーが仕事の性質だけでなく仕事を成し遂げる方法までも考え直すことが迫られるような複雑な問題に満ちた世界が訪れています。この新時代において、個々のプロジェクトはもはや業務とは別物だが関連するものとして扱われるのではなく、仕事を遂行して問題を解決する手段と見なされます。」
今年のパルス・オブ・ザ・プロフェッション報告書は、組織の成功を実現する(あるいは頓挫させる)可能性のある基盤的な事項について詳しく考察しています。喜ばしいニュースとして、パルスの調査対象組織の半数以上(53%)が変化を歓迎する文化の醸成を優先事項としていると述べています。変化に関しては、将来の成功を実現させるために特に重要なものとして幹部リーダーが選んだ3つの項目は、組織の俊敏性(35%)、投資対象とする適切な技術の選択(32%)、関連スキルの確保(31%)でした。
PMIは、専門職の人々に以下の3つの重要ポイントに注力することで仕事を成し遂げる方法を最適化するよう推奨しています。
素早い対応:組織の俊敏性とは、不確定性に適切に対処して成果を出すことができるよう、変化をすばやく受け入れることです。また、将来最適な位置に立てるよう、迅速に学習して次に来るものに方向転換できる態勢を整えておく必要があるということでもあります。
技術、そして人材への投資:AIや機械学習といった破壊的技術の賢さは、その背後にいる人間の賢さを超えることはありません。幹部やプロジェクト・リーダーには、仕事を適切に成し遂げるためのトレーニング、プロセス、才能が必要です。パルスのデータでは、回答者のおよそ10人のうち6人(61%)が、自組織がプロジェクト管理のトレーニングを実施していると答え、約半数(47%)が、プロジェクト専門職のキャリアパスが定義されていると答えています。また、半数以上(51%)が、プロジェクト専門職に一定の職務資格を持つことまで求めています。
肩書きや職務分掌の枠にとらわれない:変化の多さを背景に、幹部はアイデアを現実にするためにますますプロジェクト・リーダーの力に期待するようになっています。今日のプロジェクト管理者は、進捗を評価し、成果物を精査し、顧客の声を代弁するために技術、リーダーシップ、ビジネス、デジタルのスキルを併せ持っています。プロジェクト・エコノミーにおいて、プロジェクト管理者は組織内の縦割りの職務分掌の壁を打ち破って多部署横断チームを率いていくことが必要になります。
DePriscoは次のように述べています。「さまざまな面で、組織はプロジェクトそのものです。プロジェクトは、さまざまな肩書きのリーダーに率いられ、さまざまなアプローチで実行され、財務的・社会的価値の実現を目指します。プロジェクト・エコノミーにおいては、多くの組織が、世界的技術の導入や適切なメンバーの動員を通じて企業の迅速な動きと成果の達成を支援できるスペシャリストとして、プロジェクト管理者に期待するようになるでしょう。」
詳細については、www.PMI.org/Pulseで最新のパルス・オブ・ザ・プロフェッション調査「Ahead of the Curve: Forging a Future-Focused Culture」をご覧ください。
PMIパルス・オブ・ザ・プロフェッション調査について
2006年から実施されているPMIのパルス・オブ・ザ・プロフェッションは、プロジェクト管理の実務担当者を対象に行われている第一級の世界的調査です。パルスは、プロジェクト管理の最新情勢と今後の動向を描き出します。プロジェクト、プログラム、ポートフォリオの管理者の意見や洞察をまとめた独自の市場調査に加えて、第三者データの分析も行っています。
パルスの2020年版は、情報技術(IT)、金融サービス、政府、製造、エネルギー、建設、ヘルスケア、通信など、さまざまな業種の3060人のプロジェクト専門職、358人の上級幹部、554人のプロジェクト管理担当取締役の意見と識見を明らかにしています。回答者は北米、欧州、中東、アフリカ、ASEAN(東南アジア諸国連合)、中国、インド、ラテンアメリカ、カリブ海地域を含む世界各地にわたっています。
プロジェクトマネジメント協会(PMI)について
プロジェクトマネジメント協会(PMI)は、プロジェクト/プログラム/ポートフォリオ管理を専門職とする人々のための世界有数の協会です。世界的な提唱、協力、教育、調査を通して、世界の300万人以上の専門職がプロジェクト・エコノミーに対応できるよう協力しています。これは、仕事、そして個人が、プロジェクト、製品、プログラム、バリューストリームを中心に編成される新しいエコノミーです。創立50周年を迎えて発展中のPMIは、世界のほぼすべての国で活動し、世界的に認められた基準、資格認定、コミュニティー、リソース、ツール、学術研究、刊行物、専門職開発コース、ネットワーキングの機会を通して、キャリアを強化し、組織的成功を向上させ、プロジェクト管理の専門職をさらに成熟させています。PMIファミリー傘下のProjectManagement.comは、より多くのリソース、優れたツール、大きなネットワーク、幅広い視点を提供するオンラインの世界的コミュニティーを形成しています。www.PMI.org、www.projectmanagement.com、www.facebook.com/PMInstitute、ツイッター(@PMInstitute)をご覧ください。
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