-低消費電力で多彩なグラフィック表示を実現―
東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 東芝は、IoTやウェアラブル端末向けアプリケーションプロセッサApP
Lite™ファミリーの新製品として「TZ1201XBG」をラインアップに追加します。本製品のサンプル出荷を2016年4月から、量産出荷を2016年夏から開始する予定です。
なお、本製品を2016年1月6日からラスベガスで開催される「2016
International CES」で参考展示します。
本製品は、演算処理能力の高いARM® Cortex®-M4F
RISCプロセッサを搭載し、78uA/MHzの低アクティブ電流で動作するように設計されています。端末の電力使用を管理するソフトウェアと組み合わせることにより、200mAhのバッテリーを搭載した端末の場合は、脈拍計測では約1週間、時計機能のみで使用した場合は約1ヶ月の連続動作が可能です。


また、本製品専用の2Dグラフィックスエンジンを搭載しているため、Cortex-M4Fプロセッサに余計な負荷を掛けることなく、低消費電力でスムーズな描画、表示が可能です。音声コマンド注1を検出するボイストリガ注2や音楽再生の機能を組み合わせることで、新たなユーザーエクスペリエンス注3を提供するアプリケーションを実現できます。
さらに、従来のTZ1000シリーズに搭載されていた高精度アナログフロントエンド回路(AFE:Analog Front
End)を改良することにより、性能と機能を向上させ、脳波や筋電位などの非常に微弱な10uV程度の信号を計測できるだけでなく、新たにインピーダンス注4計測が可能となりました。これにより、ユーザーのストレスレベルを計測する上で指標となる皮膚抵抗なども算出できます。
加えて、外付け部品をほとんど追加することなく、センシングの3大要素である電圧/電流/インピーダンスを最大4チャネルで任意に組み合わせてマルチセンシングでき、測定データを有効に活用するため様々なサービスと連携することで、新しいアプリケーションや、ビジネスを創出することもできます。
その他、2.2MB の大容量SRAMを内蔵し、シリアルNOR、シリアルNAND や e・MMCTM注5などの様々なメモリインタフェースに対応しているため、1ギガバイト以上のローカルストレージと接続することが可能で、大容量の記憶容量を持つ端末を実現できます。更に、本製品に内蔵されたデータ圧縮エンジンと組み合わせることで、大容量のデータを保存でき、通信環境の無い場合に端末単体でデータを長期間保持することが可能です。
2016 International CES
https://www.cesweb.org
| ||||
・ | 低消費電力 | |||
-- | 78uA/MHzの低アクティブ電流で動作 | |||
・ | ウェラブル端末に必要なインタフェースや機能を1パッケージ化 | |||
-- | 活動量や動作を計測するための外部センサや周辺端末との接続用にI2C注6、UART注7、SPI注8等の多彩な入出力インタフェースをサポート | |||
-- | スムーズな描画を実現するための2Dグラフィックスエンジンを搭載 | |||
-- | データやプログラムのセキュリティを確保するための暗号化機能をサポート | |||
-- | データを圧縮・解凍する為のハードウェアを内蔵 | |||
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・ | 高精度のAFEを搭載 | |||
-- | 電圧/電流/インピーダンスを最大4チャネルで任意に組み合わせてマルチセンシングが可能 | |||
-- | 計装アンプ、トランスインピーダンスアンプ、PGA(Programmable Gain Amplifier)、オペアンプ、DACを搭載し、外付け部品をほとんど追加することなく、様々なセンサ出力の信号調整が可能 | |||
-- | 有効ビット数(Effective Number Of Bits , ENOB )は最高で22ビットを実現し、脈波や筋電位などの10uV程度の微弱な生体信号を計測可能 | |||
本製品を搭載する機器
スマートウォッチ、高機能ヘルスケアリストバンド、活動量計などの各種IoTやウェアラブル端末
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品番 | TZ1201XBG | |
CPU | ARM Cortex-M4F | |
最大動作周波数 | 120MHz | |
Embedded SRAM | 2.2MB | |
e・MMC | 2ch | |
外部バス | 1 | |
グラフィックアクセラレータ | 2D | |
LCD コントローラ | MIPI® DBI Type B, Type C, DSI | |
GPIO | 120 bits | |
I2C (Master/Slave) | 2ch | |
UART | 4ch | |
DMA | 16ch | |
AES | 128/192/256-bits key length | |
真性乱数生成器 | 1 unit | |
圧縮・非圧縮回路 | 1 unit | |
SPI | 4ch | |
クワッドSPIフラッシュメモリコントローラ | Supported | |
PWM | 8ch | |
32-bit タイマー | 2ch | |
ウォッチドッグタイマー | 1ch | |
計装アンプ・ゲイン |
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PGA・ゲイン |
| |
12-ビット ADC | 16ch | |
24-ビット ADC | 4ch | |
12-ビットDAC | 1 | |
LED ドライバ | 4ch | |
USB | USB 2.0 Device 12 Mbps, 1 port 4
| |
寸法
| 8. 0 ×8.0 ×0.6 | |
サンプル日程 | 2016年4月 | |
量産日程 | 2016年夏 |
注1: ユーザーが音声で実行するアプリケーション、またはシステムを操作するための命令
注2: 音声コマンドを検知し、システムを操作する機能
注3:
製品やサービスからユーザーが受ける価値のある体験を指す概念
http://www.toshiba.co.jp/design/ux/
注4:
オームの法則の電気抵抗の概念を複素数表現したもの
注5: embedded Multi Media
Card。コントローラ内蔵型のNAND型フラッシュメモリのことで、内部でエラー訂正、ウエアレベリング、バッドブロック管理などの制御を行います。
http://toshiba.semicon-storage.com/jp/product/memory/nand-flash/mlc-nand/emmc.html
注6:
Inter-Integrated Circuit。フィリップス社が提唱した周辺デバイス とのシリアル通信の方式
注7: Universal
Asynchronous Receiver
Transmitter。シリアル転送方式のデータとパラレル転送方式のデータを相互に変換するためのデバイス
注8: Serial
Peripheral Interface。モトローラ(現在はオン・セミコンダクター)が提唱した周辺デバイス とのシリアル通信の方式
* ARMおよびCortexは、ARM Limited(またはその子会社)のEUまたはその他の国における登録商標です。
*
e•MMCは、JEDEC Solid State Technology Associationの商標です。
*
MIPIは、米国およびその他の管轄区域におけるMIPI Alliance, Inc.のライセンス商標です。
* ApP
Liteは、株式会社東芝の商標です。
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その他、本文中に記載されている会社名および製品名は、それぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。
新製品のさらに詳しい仕様については下記ページをご覧ください。:
http://toshiba.semicon-storage.com/jp/product/assp/applite/tz1200.html
お客様からの製品に関するお問い合わせ先:
ロジックLSI営業推進担当 Tel:044-548-2110
http://toshiba.semicon-storage.com/jp/contact.html
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