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堀場雅夫賞応募論文件数
本賞は2003年に研究者奨励を目的に創設され、今年で第20回を迎えます。毎年異なる対象分野から、新しい技術の開拓に寄与する分析・計測技術を募集し、国内外の若手研究者・技術者を表彰しています。科学の発展に不可欠ながら、技術の主役としての脚光を浴びにくい分析・計測技術の研究に焦点を当て、画期的でユニークな研究をされている研究者・技術者の功績を世に知らしめたいとの創業者のおもいを受け継いでいます。本賞を通じてこうした研究者・技術者の挑戦を支え、将来のイノベーション創出の一助になればと願っています。当社の社是である「おもしろおかしく」を研究の場で実践されている研究者・技術者の積極的な応募を期待しています。
<今回の募集対象>
水環境を健全に保ち循環型社会の形成に貢献する分析・計測技術
1. 持続可能な水環境に貢献する新規測定技術に関する研究
2. 持続可能な水循環のための処理技術に貢献する新規水質センシング技術・システムに関する研究
*水を主成分とする液体であれば生体試料も分析・計測対象として含み、従来センシング技術の発展(長寿命化、小型化、省エネ化、省資源化、ゼロエミッション化、簡便化、データ解析など)によって環境負荷を低減する研究を含みます。
但し、専ら病理学や医学の発展に寄与する研究は対象外です。
<応募要綱>
【応募資格】 国内外の大学または公的試験研究機関に所属する方
【募集分野】 「水環境を健全に保ち循環型社会の形成に貢献する分析・計測技術」
【応募期間】 2024年2月14日~5月10日
【審査方法】 審査委員会が応募書類に基づき実績と将来性を審議し決定します。
【発表】 7月末予定
【賞の内容】 受賞者には、賞状及び副賞を授与
副賞は1件あたり金200万円(100万円/年×2年)を授与します。
※応募資格の継続が条件となります。
【授賞式および受賞記念セミナー】
2024年10月17日(木)に京都市内(詳細未定)にて実施します。
※受賞者による講演やポスターセッションを通して、研究内容を広く社会にアピールします。
会場の詳細及びその他変更等は、随時本賞ホームページにてご案内します。
【応募方法】
応募書類など詳細は、本賞ホームページに掲載: https://www.mh-award.org/
【お問い合わせ先】
〒601-8510 京都市南区吉祥院宮の東町2 株式会社堀場製作所内 堀場雅夫賞事務局
TEL:075-325-5110/E-mail: info@mh-award.org
【審査委員会】(50音順・敬称略)
審査委員長:桑畑 進
大阪大学工学研究科応用化学専攻 教授 工学研究科長
審査委員:今井 章雄
国立研究開発法人 国立環境研究所
地域環境保全領域 研究連携コーディネーター
高井 まどか
東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻
マテリアル工学科 教授
海外審査委員:Paul K. Westerhoff(ポール・K・ウェスターホフ)
Arizona State University Professor
黄 清輝(フアン・チンフェイ)
同済大学(Tongji University) Associate Professor
社内審査委員:市成 祐一
株式会社堀場アドバンスドテクノ 開発本部 先端技術開発部 副部長
西尾 友志
株式会社堀場アドバンスドテクノ 開発本部 先端技術開発部
シニアマイスター
アワードディレクター:堀場 厚
株式会社堀場製作所 代表取締役会長兼グループCEO
実行委員長:足立 正之
株式会社堀場製作所 代表取締役社長
実行副委員長:中村 博司
株式会社堀場製作所 執行役員 Chief Technology Officer
【募集分野「水環境を健全に保ち循環型社会の形成に貢献する分析・計測技術」について】
近年、地球環境の変化に伴い、各産業における持続可能な発展への関心は高まっており、その中でも水質分析・計測技術はさらに重要性を増しています。水は私たちの生命基盤であり、飲料水や農業、産業活動などさまざまな領域で不可欠な資源です。地球上に存在する水は、川から海へ流れ、海で水蒸気となり雨や雪として地表へ降り、そして再び川を通じて海へ戻ります。私たちは暮らしの中で、このように絶えることなく循環する水のほんの一部を利用しているに過ぎません。しかし、人間の産業活動による影響の蓄積が大きな水質課題となった出来事は幾度もありました。
急速に発展し続ける社会において、産業活動に伴う排水に含まれる物質が地球環境や生態系に与える懸念が高まるにつれ、その規制強化は避けられないものとなっています。これまで測定自体が困難であった物質を検出する新規測定技術に加え、検出方法として技術的には既に存在しても、現場で簡便に検出できる手段としては未だ確立されていない物質(例えば、マイクロプラスチックや有機フッ素化合物など)を迅速・簡便に検出する新規測定技術は、清澄な水環境を将来にわたって保全していくために必要とされています。
加えて、持続可能な水循環の達成のためには水処理システムのさらなる高度化も必須です。生活排水・産業排水においては、環境負荷軽減を目的として行う処理、あるいは身近な河川水・地下水の衛生を保ち、安全に飲用するために行う処理は世界中どの国・地域においても水のサイクルを確立するために必要となります。水処理システムは処理前後の水質モニタリングによって適正な管理が果たされるという点で、分析・計測と密接に関連しており、互いに補完し合いながら運用されます。限られた水資源を効率的に活用し、循環型社会を築く基盤を強固にするためには、水処理技術の進歩に寄与する水質センシング技術や水質測定システムが求められています。
2024年の堀場雅夫賞では、水環境の保全と循環型社会の形成に貢献する上記のような水質分析・計測技術を募集対象とします。本募集には従来の水質分析・計測技術における環境負荷を低減する発展的な研究(例えば、小型化・省資源化・長寿命化やそれらを達成するためのデータの分析・解析手法)も含みます。世界中のあらゆる水質を守るために分析・計測技術の進展に意欲的に取り組む国内外の研究者・技術者からの応募を歓迎します。
【ご参考】
<賞の背景>
創業者の堀場 雅夫が学生ベンチャーの草分けとして興した当社の歴史は、国産初のガラス電極式pHメーターの開発から始まり、今日までその分析対象を液体・気体・固体分野へと拡大しながら、総合分析機器メーカーとしてグローバルに事業を拡大してきました。その発展を支えてきたものの一つに、創業当初からの大学や研究機関との連携があり、地道に基礎的な研究開発に取り組んできた研究者・技術者の努力が大きな原動力となっています。21世紀を迎え、分析・計測の重要性が社会的にも増してくるなか、分析・計測技術の分野で、新たな起業・事業化の源となりうるアカデミックな研究・開発を支援するため、創業者の名前を冠した「堀場雅夫賞」を2003年に創設しました。
<賞の趣旨>
本賞は、画期的な分析・計測技術の創生が期待される研究開発に従事する国内外の若手の研究者・技術者を支援し、科学技術における分析・計測技術の価値をより一層高めることを目的とします。毎年対象分野を定めることで、その成果や今後の発展性を世界的にアピールすべき研究・開発に焦点を当てていきます。基礎から応用まで、対象分野においてユニークな研究開発に「おもしろおかしく」従事され、将来の分析・計測技術発展の担い手となる方々の積極的な応募を期待しています。
<故・堀場 雅夫 (創業者)について>
1945年10月、京都帝国大学(現京都大学)理学部在学中に、当社前身の堀場無線研究所を京都に創業。今でいう学生ベンチャーの草分けとして出発しました。学生時代の専攻は原子核物理で、大学教授であった父・信吉氏と同じく、卒業後は大学に残って研究者になる道を志していました。しかし、終戦と同時に米軍がサイクロトロン破壊など原子核関係の研究・実験を禁止し、大学での研究が続けられなくなったため、自由に実験や研究ができる私設研究所をつくろうと決心したのが創業のきっかけです。
堀場無線研究所で電解コンデンサーを開発し事業化を試みましたが、朝鮮戦争のインフレのため計画は頓挫。代わりに、コンデンサー生産のために産学協同体制で開発したpHメーターを商品として売り出したところ評判となり事業化を決断しました。1953年1月、株式会社に改組し株式会社堀場製作所を設立。会社設立当時から大学との産学協同体制で次々と新しいpHメーターを開発し、その後、液体、気体、固体の分析・計測へと分野を拡大し、現在に至る事業の基盤を確立しました。1978年、53歳で会長に就任し、この時、人生哲学でもある「おもしろおかしく」を社是に制定しました。
会長に就任後は、日本の中小企業、ベンチャー企業の支援や京都の活性化、また将来の社会を担う人材を育成するため、根本的な教育改革のためにも力を尽くしました。
2006年3月、世界各国の研究や業績を支援する製品をもって地球規模の計測機器ビジネスを創始した活動が評価され、分析化学分野の発展に功績顕著な革新的で情熱的な起業家を顕彰する、米国「Chemical Heritage Award」の受賞と「Pittcon Hall of Fame」(分析化学界の殿堂入り)を、欧米人以外で初めて果たしました。2015年7月に永眠(満90歳)。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/383704/LL_img_383704_1.png
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