世界大会に挑む新型ソーラーカーとチームメンバー。前輪1輪、後輪2輪、計3輪の単胴型を採用。
産学連携により完成
車両を整備するチームメンバー
新型ソーラーカー「Koga(コーガ)」
世界大会に挑む新型ソーラーカーとチームメンバー。前輪1輪、後輪2輪、計3輪の単胴型を採用。
「工学院大学ソーラーチーム」は、30社を超える企業との産学連携で、研究開発からレースでの実践までを一貫して行うことで、クリーンエネルギー分野の技術革新・社会実装に取り組んでいます。チームにとって5度目の参戦となる「BWSC」は、約5日間かけてオーストラリア大陸を北から南へ約3,000kmを、ソーラーカーで縦断する過酷なレースです。チームは、2019年大会で世界各国の出場チームから1チームのみに与えられる技術賞「テクニカルイノベーションアワード」を受賞しました。前回大会を超える技術力で世界の頂点を目指します。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/361300/LL_img_361300_1.jpg
世界大会に挑む新型ソーラーカーとチームメンバー。前輪1輪、後輪2輪、計3輪の単胴型を採用。
新型ソーラーカー「Koga(コーガ)」には、以下の技術が搭載されています。
1. 世界初のサスペンションとフレーム技術「Grand Frame Suspension(GFS)」と「 Reverse Tire Wall (RTW)」
前輪に採用した新技術「Grand Frame Suspension(GFS)」は、内部フレームを必要とせず、シャシから支えて操舵も可能な新しいサスペンションです。後輪に採用した「 Reverse Tire Wall(RTW)」は、ボディ側面から直接タイヤが組み付き、タイヤでボディを支える革新的技術。
車体内部のタイヤを支えるフレームが不要となり、狭いボディにサスペンションを格納することができたことで、空力性能が向上しました。これらの技術を電気自動車に採用することで、搭乗者空間の拡充、低重心化による操縦安定性の向上が期待できます。
2. ハイドロニューマチック・サスペンション+非線形ばね
前回大会で技術賞「テクニカルイノベーションアワード」を受賞したサスペンションの技術を改良。電気エネルギーを使わずに、車体のピッチ方向の姿勢を自動調整して、空力性能が最も良い状態に保ちます。
7月5日に開催された記者発表会の映像は、7月6日午後以降に工学院大学ホームページよりご覧いただけます。
■7月5日開催「工学院大学ソーラーチーム 2023世界大会出場 新車両Koga発表会」映像
https://youtu.be/ok9KXM4E70M
■工学院大学ソーラーチーム関係者のコメント
<学生リーダー:中川立土(工学部 機械システム工学科3年)>
サポート企業の皆さまをはじめ、多くの方にご支援いただき、6号機「Koga」が完成しました。心より感謝申し上げます。濱根監督、アドバイザーの皆様のご指導のもと、学生メンバー自らのアイディアで設計・製作行い、他のチームがまねすることができない車体が誕生しました。同じ目標も持った仲間と世界の頂点を目指します。応援よろしくお願いします。
<チーム監督:濱根 洋人(工学部 機械システム工学科 教授)>
100年後の未来につながる人材育成のため、常識を覆す技術開発に学生が挑戦しました。皆さまの多大な応援に、感謝を申し上げます。“世界でオンリーワンの技術開発”と”過酷な環境でチームマネジメント”という2つの大きな目標を、学生が達成しようとしています。引き続き、応援をよろしくお願いします。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/361300/LL_img_361300_2.jpg
産学連携により完成
■サポート企業一覧(50音順・全33社)
(2023年7月5日現在)
■工学院大学ソーラーチーム <ソーラーチーム特設サイト> https://www.kogakuin.ac.jp/solar/
太陽光をエネルギーにして走るソーラーカーを開発する学生プロジェクト。新技術を取り入れ、ゼロから生み出した新しいソーラーカーで世界大会優勝を目指しています。産学連携で研究開発から、ソーラーカーレースでの実践までを一貫して行うことで、クリーンエネルギー分野の技術革新・社会実装に取り組んでいます。八王子キャンパスにある「総合研究所 ソーラービークル研究センター」を研究・開発の拠点に、約100名の部員が活動しています。車両をメインに扱う技術部、サポート企業との調整や広報を担う運営部、会計全般を管理する財務部に分類され、そのすべてを学生たちが主体となって活動しています。
2023年10月には、豪大陸で行われる世界最大級のソーラーカーレース「ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ」のチャレンジャークラスに出場し、優勝を目指します。
【主な戦歴】
・2015年10月 ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ(オーストラリア) クルーザークラス[準優勝]
・2016年8月 ワールド・グリーン・チャレンジ(国内)[優勝]
・2017年10月 ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ(オーストラリア) チャレンジャークラス[第7位]
・2018年8月 ワールド・グリーン・チャレンジ(国内)[優勝]
・2019年10月 ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ(オーストラリア) チャレンジャークラス[第5位]
・2021年8月 ワールド・グリーン・チャレンジ(国内)[準優勝]
・2022年8月 ワールド・グリーン・チャレンジ(国内)[準優勝]
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/361300/LL_img_361300_3.jpg
車両を整備するチームメンバー
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/361300/LL_img_361300_4.jpg
新型ソーラーカー「Koga(コーガ)」
■ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ <ブリヂストン特設サイト> https://www.bridgestone.co.jp/bwsc/
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/361300/LL_img_361300_5.jpg
レースは広大な砂漠地帯を走行
太陽光を動力源として、約5日間を掛けオーストラリア北部のダーウィンから南部のアデレードまでの約3,000kmの総走行技術を競う世界最高峰のソーラーカーレース。コロナ禍を経て4年ぶりの開催。
3つのクラスでそれぞれの基準に従ってレースを行う。夜間は各チームが広大な砂漠の中でそれぞれキャンプを張って過ごすなど、心身ともにハードなサバイバルレースで、今大会には23ヵ国から43チームが出場予定。
<2023ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ概要>
●開催期間 :2023年10月22日(日)~29日(日)
●開催場所 :オーストラリア
(スタート:ダーウィン、ゴール:アデレード)
●主催者 :南オーストラリア州政府
●大会タイトルスポンサー:株式会社ブリヂストン
●大会クラス区分:
・チャレンジャークラス/タイヤ3輪以上、ドライバー1名、速度を重視したデザインの車両で目的地までの順位を競う。
・クルーザークラス/タイヤ4輪、ドライバー1名+乗員1名以上が乗車、エネルギー効率や実用性を競う。
・アドベンチャークラス/過去の大会の規則に準じた車両など、上記2クラスの条件を満たさない車両も参加。
■工学院大学ソーラーチーム 2023ブリヂストンワールドソーラーチャレンジへの参戦スケジュール(予定)
7月中旬 :テストコース走行・模擬レース訓練
8月 :ソーラーカーや物資を船便輸送
9月下旬 :メンバーがオーストラリアへ出発
10月16日:静的車検(オーストラリア)
10月21日:動的車検、チーム説明会、メディア説明会(オーストラリア)
10月22日:開会式、レース開始
10月25日:ゴールラインオープン
10月29日:表彰式
10月末 :メンバー帰国