(左)アタックZEROつめかえ用 (右)トップ スーパーNANOX ニオイ専用 つめかえ用超特大
リサイクルつめかえパックができるまで
リサイクルつめかえパックの構造
(*1) イトーヨーカドー一部店舗、ウエルシア薬局一部店舗では花王とライオンの製品、イオンの一部店舗では花王の製品のみ
<2020年9月 ニュースリリース>
花王:プラスチック包装容器資源循環の推進に向けて花王とライオンがリサイクリエーション活動の協働を開始
https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2020/20200910-002/
ライオン:プラスチック包装容器資源循環の推進に向けて花王とライオンがリサイクリエーション活動の協働を開始
https://www.lion.co.jp/ja/news/2020/3285
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/355596/LL_img_355596_1.png
(左)アタックZEROつめかえ用 (右)トップ スーパーNANOX ニオイ専用 つめかえ用超特大
◆リサイクルつめかえパックについて
洗剤やシャンプーなどのフィルム容器(つめかえパック)は、内容物を温度や湿度、紫外線などから守るため、異なる素材でできた何層もの薄いフィルムを重ねてつくられています。そのためリサイクルすると、多種類の成分からなる不均質なフィルムになり、製造の過程で孔(あな)があいてしまうなどの課題がありました。花王は2021年6月に、フィルム容器リサイクルのパイロットプラントを和歌山研究所に導入。フィルム容器の一括リサイクルの開発・検証を進め、今回、つめかえパックの一括リサイクル技術の確立により、リサイクルした材料を使用したつめかえパック製品化に至りました。リサイクルした材料は、中間層の一部に使用しています。
また、リサイクルした材料は約10%使用されています。これまでに花王が回収を実施してきた自治体のものに加え、花王・ライオンの協働で回収の実証実験を展開している総合スーパーのイトーヨーカドー曳舟店、ウエルシア薬局で回収したものが、今回のリサイクルつめかえパックに一部活用されています。リサイクルつめかえパック全体の材料のうち約1%がこれらの回収した使用済みつめかえパック由来です。残り約9%は、製品として使用されなかったつめかえパックを活用しています。
https://www.atpress.ne.jp/releases/355596/img_355596_2.jpg
https://www.atpress.ne.jp/releases/355596/img_355596_3.jpg
リサイクルつめかえパックができるまで、とリサイクルつめかえパックの構造(イメージ)
<2023年5月 ニュースリリース>
花王、使用済みつめかえパックの水平リサイクル技術を具現化
https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2023/20230516-002/
<2020年11月 ニュースリリース>
花王:花王・ライオンが協働してリサイクル実証実験を開始 イトーヨーカドー曳舟店にて使用済みつめかえパックの店頭回収をスタート
https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2020/20201104-003/
ライオン:花王・ライオンが協働してリサイクル実証実験を開始 イトーヨーカドー曳舟店にて使用済みつめかえパックの店頭回収をスタート
https://www.lion.co.jp/ja/news/2020/3308
<2021年10月 ニュースリリース>
花王:花王・ライオンとウエルシア薬局・ハマキョウレックスが使用済みつめかえフィルム容器のリサイクル実証実験を開始
https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2021/20211027-001/
ライオン:花王・ライオンとウエルシア薬局・ハマキョウレックスが使用済みつめかえフィルム容器のリサイクル実証実験を開始
https://www.lion.co.jp/ja/news/2021/3672
◆協働の概要
■日本の日用品市場におけるプラスチック包装容器の状況
日本の日用品市場では、花王・ライオンをはじめとする日用品メーカーが、1990年代から包装容器プラスチック使用量の削減を進めてきました。内容物の濃縮化による製品容器のコンパクト化、つめかえ・つけかえ用製品の開発・普及により、プラスチック使用量を大幅に削減しました。2021年のつめかえ・つけかえ用製品は、全製品出荷量の約80%となっています(*2)。一方、つめかえ用製品であるつめかえパックは、主に使われているフィルム素材が複合材料からなるため、リサイクル材が多種類の成分からなる不均質なプラスチックとなり、リサイクルが困難な状況でした。
また、日用品のプラスチック包装容器については分別回収のしくみが確立していないことや、消費者に対しリサイクルの必要性が伝えきれていないという課題もありました。
(*2) 日本石鹸洗剤工業会「石鹸洗剤業界における容器包装プラスチック使用量の推移」(重量ベース)
https://jsda.org/w/02_anzen/3kankyo_7.htm
■花王とライオンの協働
そのような中、花王とライオンは2020年9月にプラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向けて、洗剤やシャンプーなどのフィルム容器(つめかえパック)のリサイクルに協働で取り組むことを発表しました。「リサイクリエーション」(*3)として、以下4つの活動を推進。将来的には、フィルム容器リサイクルの社会実装をめざし、フィルム容器から再度フィルム容器に再生する水平リサイクルの検討を進めてきました。
(*3) 使い終えたものを再び資源に戻す「リサイクル」と、新たに価値を創造する「クリエーション」を合わせることで、従来のような同じモノに戻すのではなく、より楽しいモノ・よりよいモノを創り出す、アップサイクルのこと。コンセプトは「使ったら、捨てる。このあたりまえを変えたい。」
●消費者・行政・流通との連携による、フィルム容器の分別回収のしくみの検討
●幅広い製品への利用や消費者の分別回収のしやすさに配慮した、企業間あるいは業界の垣根を越えて共通利用が可能なリサイクル材料・容器の品質設計
●共同で回収・再生したリサイクル材料の活用方法の検討
●リサイクルに対する消費者の理解・協力を深めるための、普及・啓発活動の促進
◆今後の取り組み
●フィルム容器(つめかえパック)の分別回収のしくみの改良
イトーヨーカドー曳舟店、ウエルシア薬局の店頭での回収を続けながら、リサイクルに対する消費者の理解・協力を得るためにさらなる啓発活動を展開していきます。そのうえで、消費者の協力を得やすい分別回収のプロセスや、行政・流通と連携したより効率的な回収方法を検討していきます。
●リサイクル技術の向上と確立
花王はつめかえパックの一括リサイクル技術の向上を、ライオンはリサイクルしやすいフィルム容器の技術開発を、各社にて進めていきます。
●容器の設計ガイドラインの策定
引き続き、企業間あるいは業界の垣根を越えて広く自由に利用可能な設計ガイドラインを作成し、リサイクルしやすい包装容器の設計をめざします。
◆関連情報
■花王株式会社
花王、ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を発表
https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2019/20190422-001/
未来に向けた「花王グループの新たな挑戦」 ESG経営に大きく舵を切る
https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2019/20190926-001/
花王のサステナビリティ
https://www.kao.com/jp/corporate/sustainability/
■ライオン株式会社
サステナビリティ重要課題と2030年目標
https://www.lion.co.jp/ja/sustainability/management/materiality/
ライオンのSDGsへの取り組み
https://www.lion.co.jp/ja/sustainability/sdgs/
ライオンのサステナビリティ
https://www.lion.co.jp/ja/sustainability/
◆会社概要
■花王株式会社
代表者 :代表取締役 社長執行役員 長谷部佳宏
所在地 :東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号
設立 :1940年5月21日(創業:1887年6月19日)
売上高(連結) :1兆5,511億円(2022年12月期)
従業員数(連結):35,411名(2022年12月31日現在)
事業内容 :「ハイジーン&リビングケア」「ヘルス&ビューティケア」
「ライフケア」「化粧品」のコンシューマープロダクツ事業、
産業界のニーズに対応した「ケミカル」事業
■ライオン株式会社
代表者 :代表取締役兼社長執行役員 竹森征之
所在地 :東京都台東区蔵前一丁目3番28号
設立 :1918年9月(創業:1891年10月30日)
売上高(連結) :3,898億円(2022年12月期)
従業員数(連結):7,587名(2022年12月31日現在)
事業内容 :ハミガキ、ハブラシ、石けん、洗剤、
ヘアケア・スキンケア製品、クッキング用品、
薬品等の製造販売、海外現地会社への輸出