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今年のダカールは、サウジアラビアの砂漠地帯を通る5,220マイル(8,400km)の過酷なルートで争われ、元旦に港町ジェッダからスタートし、北東に向かい、そしてアラビア半島の有名なルブアルハリ砂漠に向けて南下し、14日後にスタート地点に戻りゴールを迎えました。岩だらけの道を疾走し、広大な砂地を横断し、高くそびえる砂丘を上ったり下ったりしながら、車両もクルーも限界まで力を出し切りました。
ダカール2022のトラック部門では、60台の出場車のうちトップ20の大半にアリソン4000シリーズ(TM)フルオートマチックトランスミッションが搭載されました。このアリソン4000シリーズ(TM)トランスミッションは、中型および大型商用エンジンに適合しており、大型建設車両、ごみ収集車、消防車、レスキュー車、および防衛車両に世界中で広く使用されています。
最終ランキングのトップ10は、ダカールで複数回優勝経験のある、アリソン搭載のチーム・デルーイが4つのポジションを占めました。同チームは、先日、競技用電動トラックの開発に向けてアリソンと3年間のパートナーシップ契約を締結しました。来年のダカールには、リターダー搭載のアリソン4000シリーズ(TM)を採用した新しい電動ラリートラックが出場する予定です。
今大会では、チーム・デルーイのディーゼルエンジン搭載イベコ・パワースターが5位(ヤヌス・ファン・カステレン/マルセル・スナイデル/ダレック・ロデワルド組)、6位(マーティン・ファン・デン・ブリンク/ペーター・ウィレムセン/ベルナルド・デア・キンデレン組)、8位(ヴィック・フェステイン/テウン・ファンダル/ランディー・スミット組)に入賞しました。もう1つのアリソン搭載チーム、イベコ・トラッカー(ミッチェル・ファン・デン・ブリンク/ライク・ムウ/バート・ドンケラー組)は10位に入賞しています。
チーム・デルーイのオーナーであり、チームオーナーとドライバーの両方でダカール・ラリーを2度制したジェラルド・デルーイは、次のように語っています。「ダカール・ラリーをはじめとするラリーレイドでは、特にサスペンションや車軸、トランスミッションなどの機械部品にとっては本当に過酷です。硬い路面では、何時間にもわたって激しい振動が駆動系全体とトラック全体に伝わり、ダメージをもたらします。また、緩い砂地では、従来のクラッチ操作のトランスミッションでは低速でのトラクションに限界があります。そのため、我々のチームは2018年にアリソンの完全オートマチックトランスミッションに切り替えることで、パフォーマンスと耐久性を向上させました」
2007年に10リットル未満クラスのトラック部門でダカール初優勝を果たし、2010年から2021年まで12連覇を達成した菅原 照仁率いる日野チームスガワラのアリソン搭載車もダカール2022で走行しました。アリソンの技術がディーゼル車、ハイブリッド車、電気自動車に同様に適合していることを再認識し、今年、チームは初めてハイブリッド車で参戦しました。新しいアリソン3000シリーズ(TM)を搭載した日野600シリーズハイブリッドトラック(菅原 照仁/染谷 弘和/望月 裕司組)は、22位で完走しました。
アリソントランスミッション欧州・中東・アフリカ地域マーケティング担当取締役のシュールト・ヴォスは、「モータースポーツは、テクノロジーの限界に挑戦し、それを超えるものを開発するための絶好の実験場であり、ダカールほど過酷なモータースポーツラリーはありません。今回のダカールのトップ20のトラックのほとんどにアリソンのフルオートマチックトランスミッションが採用されているという事実は、その効率的な性能と確かな信頼性を物語っています」と述べています。
アリソンのフルオートマチックは、荒れ地で運用される防衛車両をはじめとする幅広い分野で、白熱する競争の中で技術的な優位性を備えています。ダカール2022は、アリソントランスミッションの卓越した信頼性と耐久性だけでなく、フルオートマチックの優れた応答性と操縦性を実証するものとなりました。これらの強みは、アリソンのトルクコンバーター、Continuous Power Technology(TM)、DynActive(TM)シフティング、一体型リターダーによって実現されています。
アリソンのトルクコンバーターは、エンジントルクをスムーズに増幅し、より多くのパワーを車輪に伝達することで、より速い加速と高い操縦性を実現します。また、このトルクコンバーターは流体力学システムを取り入れた湿式クラッチ付き遊星ギヤセットを組み合せているため、駆動系のあらゆる部品の摩耗を低減する効果もあります。
アリソンのContinuous Power Technology(TM)は、マニュアルまたはオートマチックマニュアルトランスミッション(AMT)でギアシフトを行う際に発生する動力伝達の中断を解消し、積載量、路面グリップ、勾配を考慮した適切なタイミングで変速し、Driveシャフト、ディファレンシャル、車軸、車輪を保護しながらのスムーズな変速、急坂や砂丘、軟弱な地面や砂地での優れた操縦性、加速性、登坂能力、始動性を実現しています。これらは、ダカール2022において説得力を持って実証されました。
また、アリソンのDynActive(TM)シフティングにより、操縦性と応答性も向上します。DynActive(TM)シフティングでは、あらかじめプログラムされた固定変速ポイントに依存する従来の変速技術とは異なり、ユーザーの仕様や車両・環境パラメータに応じた最も効率的な変速ポイントがインテリジェントアルゴリズムよって選択されます。
アリソンのフルオートマチックトランスミッションは、一体型リターダーを搭載していることもマニュアルやAMTとの違いのひとつです。強力な制動力を発揮するだけでなく、サービスブレーキにかかる負荷を軽減し、ブレーキの摩耗を低減します。また、ダカールでは、この一体型リターダーが、深い砂地の上や高温の中で激しく走行する車両の重要な課題である、ホイールリムやタイヤの熱対策にも貢献しました。
■アリソントランスミッションについて
アリソントランスミッション(NYSE:ALSN)は、商用車および防衛車両向けの車両推進ソリューションを設計・製造するリーディングカンパニーであり、中・大型のフルオートマチックトランスミッションの世界最大のメーカーであるとともに、世界の働き方を改善する電動化推進システムのリーダーでもあります。アリソン製品は、オンハイウェイ・トラック(配送、塵芥収集、建機、消防、救急)、バス(スクールバス、路線・観光バス)、キャンピングカー、オフハイウェイ・ビークルおよび機器(エネルギー開発、鉱山用機器、建設)、防衛車両など、さまざまな用途で使用されています。
1915年の創業以来、本社を米国インディアナ州インディアナポリスに置き、世界150カ国以上で事業を展開し、オランダ、中国、ブラジルに地域本部、米国、ハンガリー、インドに製造拠点を持つほか、インディアナ州インディアナポリス、ミシガン州オーバーンヒルズ、英国ロンドンに電動化エンジニアリングセンターを置くなど、グローバルなエンジニアリングリソースを有しています。また、アリソンは世界各地に1,400以上の独立した販売代理店およびディーラーを有しています。
詳細については、( http://www.allisontransmission.com )をご覧ください。