図表A
図表B
図表C
図表D
[調査結果]
(1)転職経験の有無
転職経験の有無について調査したところ、全体では「あり」(回答率56.6%)が「なし」(同43.4%)を上回る結果となり、半数以上の回答者が1度は転職を経験している結果となりました。
転職経験「あり」の割合において、男女別では「女性」(同63.2%)が「男性」(同50.0%)を上回りました。女性においては全ての年代において「あり」が半数以上を占めており、年代が高まるに連れて「あり」の割合が増加しています。「60代」においては男女ともに定年退職後の再就職が生じやすくなるため年代別で最多の割合となっており、特に女性では8割を超える高い回答率となりました。(図表A)
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/247603/LL_img_247603_1.png
図表A
(2)転職の回数について
(1)における転職経験「あり」の回答者に対して転職回数を調査したところ、65.1%が複数回の転職を行っていることが分かりました。
男女別に見ていくと「男性」では「1回」(同45.9%)が最も多い一方、「女性」は「4回以上」(同32.0%)が最も多く、「女性」の方が「男性」よりも転職経験が多い傾向がうかがえます。男性においては全ての年代において転職回数は「1回」が多い一方で、女性は40代以上において「4回以上」が多くなっており、女性は出産・育児などのライフスタイルの変化にあわせて転職していることが考えられます。(図表B)
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/247603/LL_img_247603_2.png
図表B
(3)最短の在籍期間について(現在勤務中の企業を除く)
(1)における転職経験「あり」の回答者に対して最短の在籍期間について調査したところ「1年以上~3年未満」(回答率25.4%)が最も多く、次いで「3年以上~5年未満」(同19.4%)、「半年以上~1年未満」(同13.8%)の順となり、在籍期間1年未満(同41.8%)の転職経験者が全体の4割以上を占める結果となりました。
男女別では在籍期間1年未満の割合は「女性」(同45.0%)の方が「男性」(同37.6%)より7.4ポイント高く、また「5年以上」の割合では「男性」(同19.2%)が「女性」(同8.9%)の2倍以上となっていることから男女間での在籍期間の傾向に差があることが明らかとなりました。
年代別では在籍期間1年未満の割合は「20代」(同50.0%)と「30代」(同50.0%)において約半数を占めており、40代~60代(同平均38.1%)と比べて高い傾向が表れています。中でも「20代」における在籍期間「1日」(同11.4%)の割合が他の年代に比べて突出している点は特筆すべき点といえます。(図表C)
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/247603/LL_img_247603_3.png
図表C
(4)転職理由について
(1)における転職経験「あり」の回答者に対して転職理由を調査したところ、全体では「人間関係」(回答30.0%)が最も多く、次いで「給料」(同26.9%)、「労働時間」(同21.9%)の順となりました。
男女別では「男性」は「スキルアップのため」(同24.0%)が最も多く、「女性」は「人間関係」(回答35.4%)が最も多いほか、「ライフスタイルの変化」(同17.1%)や「体・メンタルの不調」(同17.1%)が「男性」と比較して高い結果となりました。
また年代別では全ての年代において「人間関係」を理由とする転職割合は高く、「やりがい」においても2割前後の 水準で存在しています。「給与」においては育児世代の40代以下において高い回答率になっている反面、50代以上では急激に低下しています。その他「労働時間」や「スキルアップのため」においては年代による増減の傾向がうかがえます。(図表D)
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/247603/LL_img_247603_4.png
図表D
[総評]
厚生労働省によると、2020年12月の有効求人倍率は1.06倍となり、前年同期比で0.51ポイント低下し、転職市場を含む雇用環境は厳しい状況となっています。一方、日本経済の先行きが不透明な中、自社や自身の将来を案じてよりよい転職先を探すために転職サイトを見る機会が増えた方も多いのではないでしょうか。
今回リスモンが独自に行った第1回「社会人の転職事情アンケート」調査(12月14日~12月15日実施)に対しては500人から回答を得られました。
転職経験の有無について調査したところ2人に1人は転職を経験しており、転職経験者の約65%が複数回の転職を経験している結果となりました。また、転職理由としては全体では「人間関係」や「給料」、「労働時間」といった職場環境や労働条件に回答が集まりました。
男女別では「女性」の方が「男性」よりも転職経験や転職回数が多く在籍期間が短い傾向にあり、男性がスキルアップを目的とした転職が多いのに対して、女性ではライフスタイル、心身の変化に応じた転職が多い傾向が表れています。
年代別では20代において転職経験者の10人に1人は入社当日に「この企業は違う」と判断して転職先に対して見切りをつけていることが明らかとなり、若年層の仕事や会社に対する執着心や帰属意識の希薄化が表れた結果といえるでしょう。
終身雇用や年功賃金などの日本型雇用慣行の崩壊が叫ばれて以降、この20年ほどで国内における転職事情は大きく変化しました。今後さらに働き方改革の進展などによって労働の多様化が加速していけばビジネスパーソンにとって転職は一層身近で手軽なものになっていくかもしれません。
人材は企業にとっては事業を行うための大事な経営資源であり、仕事は人々にとって生活していくために必要な収入源です。いずれも安定的な確保が望ましい中で今後の転職事情や働き方がどのように変化していくのか動向を注視していきたいと考えます。
※ 本編は以下掲載サイトでもご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/mailmagazine/post-8706/
■リスモン調べ動画
今回発表の調査結果について、「社会人の転職事情アンケート」動画を作成しました。2人のコメンテーターの掛け合いによる解説をお楽しみいただけます。
掲載サイトよりご覧ください! https://youtu.be/dmje5LXr1vI
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/247603/LL_img_247603_5.png
動画キャプチャ
[実施概要]
・調査名称 :第1回「社会人の転職事情アンケート」
・調査方法 :インターネット調査
・調査エリア :全国
・期間 :2020年12月14日(月)~12月15日(火)
・調査対象企業:20歳~69歳の男女
・有効回収数 :500サンプル
■リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しており、今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでいます。
掲載サイトはこちら: https://www.riskmonster.co.jp/study/research/
■リスモンの概要(東京証券取引所第二部上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要にサービス分野を拡大し、各事業部門・子会社(与信管理サービス、ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)およびBPOサービス)ごとに取り扱うサービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2020年12月末時点で13,249(内、与信管理サービス等6,631、ビジネスポータルサイト等3,146、その他3,472)となっております。
ホームページ: https://www.riskmonster.co.jp/