スマートビルディング実証・連携のイメージ
DBMシステムの構成
イノテックビルの3D可視化
「イノテックビル」スマートビルディング実証参加各社
本実証実験は、「DBM」にスマートビルディングWGに参画する有志企業7社(以下)の各プロダクトを連携させて行う実証実験で、神奈川県・横浜市の「イノテックビル」において実施されます。
テクサーは本実証実験において、DBMの日本総代理店として日本国内における運用実績を重ねるとともに、非常に緻密に実行されているとされる、日本のビル管理システムに対するプラットフォームの対応を進めます。
また、今後のスマートビルディングの実用化に向けた「日本版総合型ビルディング・プラットフォーム」の全国への展開を見据え、本実証実験はそのモデルケースとなるよう期間中に検証と改良を重ねてまいります。
■「イノテックビル」スマートビルディング実証実験参画7社
株式会社バディネット・株式会社ギブテック・GMOクラウド株式会社・アイティアクセス株式会社・株式会社テクサー・NECネッツエスアイ株式会社・他1社(順不同)
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/223338/LL_img_223338_4.png
「イノテックビル」スマートビルディング実証参加各社
(※1)ZiFiSense社が開発したLPWA通信規格(Low Power Wide Areaの略)。主に次の3つの特長を持つ、IoT向けの通信インフラとして適した技術である。(1)超狭帯域(UNB: Ultra Narrow Band)による多チャンネルでの通信が可能(2)Meshネットワークによる広域での分散アクセスが可能(3)双方向での低消費電力通信が可能。
(※2)DBM(Dynamic Building Matrix)は、上海FOURTH WALLが開発した、空間・人員・設備・テナントおよび環境などの各側面を総合的に管理するクラウドベースのビルティング・マネージメント・システムのこと。
■ZETA Alliance スマートビルディングワーキンググループ
スマートビルディングWGは、ZiFiSense社が開発したLPWA通信規格「ZETA」をさまざまな社会課題に対して適用を進めることで、IoTによる超スマート社会に貢献することを目的に設立されたZETA Alliance内のワーキンググループです。本WGは、テクサーが主査を務め、業務の効率化と物件の価値向上を同時に実現できる「日本版総合型ビルディング・プラットフォーム」の導入立案を目指し、2018年10月より活動を開始しています。
【実証実験開始の背景】
人手による作業に頼り、莫大なコストがかかるビルの運営や保全・運用管理などのビルメンテナンスの国内市場規模は、約3兆9,952億円(※3)といわれており、人材確保や育成、競争激化などの深刻な課題にも直面しています。人件費率57.7%の「労働集約型」の低効率な業態でもあり、ビルメンテナンスは最もICT化の遅れている分野の一つともいわれます。
こうした背景から、スマートビルディングWGでは、IoTを活用し、人やモノ・機器などのあらゆるデータを見える化・一元管理することで、ビルメンテナンス業界における省人化・自動化を図るべく、2019年1月よりスマートビルディングの実証実験を開始しました。具体的には、イノテックビル内にZETA通信網とセンサーデバイスを設置し、オフィスビル等の建築物へのZETAの適用について検証を実施しました。
そして今回は実証実験の第2フェーズとして、IoT向けLPWA通信規格「ZETA」を包含するビル統合管理システム「DBM」と、スマートビルディングWG参画7社共同で各社のプロダクトであるセンサーやカメラ、データを連携した実証実験を行います。なお、総合設備管理プラットフォームとして導入する「DBM」は、中国・上海の「Shanghai Futures Tower」に採用され、設備機器の稼働状況や障害状態をリアルタイムで監視することで、人件費削減などのさまざまな投資削減を実現した実績を持ちます。
(※3)出所:株式会社矢野経済研究所「ビル管理市場に関する調査(2019年)」2019年10月17日発表
【実証実験の概要】
イノテックビルに設置する各種センサーから得られる、建物内の人員・設備・環境などのすべてのデータや情報を可視化するシステム「DBM」に連携することで、建物内のさまざまな機器およびシステムの運用・保守状況を集中的に監視します。
これにより、建物管理の最適化・運用コスト削減・作業効率の向上のほか、取得したデータの分析により新たな価値を創造する、スマートビルディングの実現を実証します。
<実験の内容(各社の担当)>
■「DBM」システムおよび各モジュール<Seer(可視化統合システム)、Sentry(設備管理システム)、Tracker(タスク管理システム)>の立ち上げと検証
■トッパン・コスモ社のカメラソリューションの適用検証
■参加各社の取組み
・「通信建設TECH」を用いた基地局(AP)、中継器(Mote)、各種センサーの設置計画 策定・設置工事の実施(バディネット)
・ZETA Cloud PlatformとDBM Cloudの連携(アイティアクセス)
・Symphonict ZETA閉域プラットフォームサービスとの連携(NECネッツエスアイ)
・自社製AP、Moteの実機評価(ギブテック)
・OCRカメラによるメーター検針との連携(テクサー)
・メーター読み取りサービス「hakaru.ai」APIの連携(GMOクラウド)
<実証期間>
1次:2020年6月~9月
2次:2020年10月~2021年3月(予定)
<実施場所>
イノテックビル(神奈川県・横浜市)
<今後の展開>
スマートビルディングの実用化に向け、日本版総合型ビルディング・プラットフォームの全国展開を目指す
【スマートビルディング実証・連携のイメージ】
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/223338/LL_img_223338_1.png
スマートビルディング実証・連携のイメージ
【「FOURTH WALL DBMスマートビル管理システム」について】
あらゆる従来業務を統合・デジタル化することで、ビルメンテナンス業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を目指し、DBMの開発元であるFOURTH WALL社(上海介谷科技有限公司 本社:中国上海市、CEO:肖 予橋)とテクサーは2020年4月に戦略的業務提携を締結しました。すでに中国では「上海虹橋交通ターミナル」「上海金虹橋国際センター」「上海スマートシティ実践区」など300棟を超える利用実績を誇っています。FOURTHとテクサーはDBMを日本で全国展開するべく開発と導入を進めて参りました。
DBMはタスク管理システム、テナント管理システム、機器資産管理システム、3D空間可視化プラットフォームで構成されており、建物空間および建物内の人員、設備、テナント、および環境などすべての情報を可視化するクラウドベースのビルディング・マネジメント・システムです。
3D視覚化プラットフォームは、機器や資産の視覚管理、遠隔による位置特定、機器障害の分析および診断を実現し、ZETA専用の管理プラットフォームである「ZETA Cloud Platform」とシームレスに連携します。異なるサブシステムおよびハードウェアデバイスと互換性があり、建物内のさまざまな機器およびサブシステムの運用および保守を集中的に監視し、資産および建物の「スマート化、統合化、およびデータの可視化」の管理を実現し、建物管理効率向上、運用コスト削減、資産価値向上に寄与します。管理の最適化、作業効率の向上のほか、取得したデータの分析により新たな価値を創造することができます。
本実証を通じて、さらに最新のソリューションと既存のビルシステム情報をDBMに取り込むことで統合化を進めるとともに、日本のビルメンテナンス業務との親和性を高めるための開発を重ね、より多くのビルで導入が進むよう、展開してまいります。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/223338/LL_img_223338_2.png
DBMシステムの構成
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/223338/LL_img_223338_3.png
イノテックビルの3D可視化
■ZETAアライアンスについて
ZETAアライアンスは、ZETAが持つ優れた能力を活用することで、新たなビジネスの創出や、既存事業の改善、省力化や利便性の向上など、IoT社会全体の発展と推進に寄与したいという理念及び目的に賛同した企業が結集した団体です。参画企業および組織は104となり(2020年8月7日現在)、今後、さまざまな社会問題をデジタルの力で解決するために多数の実証実験やビジネス摘要を展開しています。中国にもZETA中国アライアンスが発足しています。
■FOURTH WALL社について( http://www.ifourthwall.com/ )について
FOURTH WALL社は、不動産管理会社REVERINE社の子会社でスマートビルディングソリューションのベンチャー企業として事業を展開。2016年にビルディング・マネジメント・システムのDBMをリリースし、2020年現在で323棟のビル(総面積353万m2)に展開し、プロジェクト総資産価値は約13兆円となっている。
■株式会社テクサー概要
社名 : 株式会社テクサー
本社所在地 : 東京都港区芝2-5-19 ITOビル5階
創立 : 2016年10月21日
資本金 : 1億2,839万円
代表取締役 : 朱 強
主な事業内容: 低消費電力広域ネットワーク(LPWAN)応用システムの開発と販売
インドア・ナビゲーション応用システムの開発と販売
スマート・センサエッジ・システムの開発と販売
ホームページ: https://techsor.co.jp