実証参加各社
スマートビルディング実証・連携のイメージ
DBM上のイノテックビル3Dイメージ
スマートビルディングWGでは、業務の効率化と物件の価値向上を同時に実現できる「日本版スマートビルディング・アプリケーション・プラットフォーム」の導入立案を目指し、2018年10月より活動を開始。2019年1月よりスマートビルディング管理の実証として、神奈川県横浜市の「イノテックビル」内にIoT向けLPWA通信規格「ZETA」(※2)の通信網とセンサーデバイスを設置し、オフィスビル等の建築物へのZETAの適用について検証を実施しました。今回はその第2フェーズとして、参画各社のプロダクトおよびAPIをビル統合管理システム「DBM」に連携させて行う実証実験となります。
本実証では、業務の効率化と価値向上を同時に実現できる日本版統合型ビルディング・プラットフォームのモデルケースとなるよう検証と改良を重ね、全国への展開を目指します。
■「イノテックビル」スマートビルディング実証実験参画7社
株式会社バディネット・株式会社ギブテック・GMOクラウド株式会社・アイティアクセス株式会社・株式会社テクサー・NECネッツエスアイ株式会社・他1社(順不同)
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/223330/LL_img_223330_1.png
実証参加各社
(※1)DBM(Dynamic Building Matrix)は、上海FOURTH WALLが開発した、空間・人員・設備・テナントおよび環境などの各側面を総合的に管理するクラウドベースのビルティング・マネージメント・システムのこと。
(※2)ZiFiSense社が開発したLPWA通信規格(Low Power Wide Areaの略)。主に次の3つの特長を持つ、IoT向けの通信インフラとして適した技術である。(1)超狭帯域(UNB:Ultra Narrow Band)による多チャンネルでの通信が可能 (2)メッシュネットワークによる広域での分散アクセスが可能 (3)双方向での低消費電力通信が可能。
【実証実験開始の背景】
人手による作業に頼り、莫大なコストがかかるビルの運営や保全・運用管理などのビルメンテナンスの国内市場規模は、約3兆9,952億円(※3)といわれており、人材不足や競争激化などの深刻な課題にも直面しています。このような状況のなか、人件費率57.7%の「労働集約型」の低効率な業態でもあり、ビルメンテナンスは最もICT化の遅れている分野の一つといわれます。
こうした背景から、スマートビルディングWGでは、既に中国・上海の「Shanghai Futures Tower」の新プロジェクトに採用され、設備機器の稼働状況や障害状態のリアルタイム監視を実施し、人件費削減と投資削減を実現しているZETAを包含した「統合設備管理プラットフォーム」としてのDBMの導入実証を、参画7社共同で開始することになりました。
(※3)出所:(株)矢野経済研究所「ビル管理市場に関する調査(2019年)」2019年10月17日発表
【実証実験の概要】
イノテックビルに設置する各種センサーから得られるデータや情報を、建物空間および建物内の人員、設備、テナント、環境などすべての情報を可視化するシステム「DBM」に連携し、建物内のさまざまな機器およびサブシステムの運用、保守を集中的に監視します。これにより、建物管理の最適化、運用コスト削減、作業効率の向上のほか、取得したデータの分析により新たな価値を創造する、スマートビルディングの実現を実証します。
<実験の内容(各社の担当)>
■DBMシステムおよび各モジュール(Seer,Sentry,Tracker)の立ち上げと検証
■トッパン・コスモ社のカメラソリューションの適用検証
■参加各社の取組み
・「通信建設TECH」を用いた基地局(AP)、中継器(Mote)、
各種センサーの設置計画策定・設置工事の実施(バディネット)
・ZETA Cloud PlatformとDBM Cloudの連携(アイティアクセス)
・Symphonict ZETA閉域プラットフォームサービスとの連携(NECネッツエスアイ)
・自社製基地局(AP)、中継器(Mote)の実機評価(ギブテック)
・OCRカメラによるメーター検針との連携(テクサー)
・メーター読み取りサービス「hakaru.ai」APIの連携(GMOクラウド)
<実証期間>
1次:2020年6月~9月、2次:2020年10月~2021年3月(予定)
<実施場所>
イノテックビル(神奈川県・横浜市)
<今後の展開>
スマートビルディングの実用化に向け、日本版統合型ビルディング・プラットフォームの全国展開を目指す
【スマートビルディング実証・連携のイメージ】
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/223330/LL_img_223330_2.png
スマートビルディング実証・連携のイメージ
【「FOURTH WALL DBMスマートビル管理システム」について】
DBMは、タスク管理システム、テナント管理システム、機器資産管理システム、3D空間可視化プラットフォームで構成されており、建物空間および建物内の人員、設備、テナント、および環境などすべての情報を可視化するシステムです。3D視覚化プラットフォームは、機器資産の視覚管理、遠隔位置特定、機器障害の分析および診断を実現し、ZETA専用の管理プラットフォームである「ZETA Cloud Platform」とシームレスに連携。異なるサブシステムおよびハードウェアデバイスと互換性があり、建物内のさまざまな機器およびサブシステムの運用および保守を集中的に監視し、資産および建物の「スマート化、統合化、およびデータの可視化」の管理を実現し、建物管理効率向上、運用コスト削減、資産価値向上に寄与します。
管理の最適化、作業効率の向上のほか、取得したデータの分析により新たな価値を創造することができます。
■DBM上のイノテックビル3Dイメージ
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/223330/LL_img_223330_3.png
DBM上のイノテックビル3Dイメージ
■ZETAアライアンスについて
ZiFiSense社開発のIoTに適したLPWAN通信規格「ZETA」は、超狭帯域による多チャンネルでの通信、マルチホップ・メッシュネットワークによる分散アクセス、双方向での低消費電力通信などの特長を持っています。ZETA Allianceは、この「ZETA」の普及を促進するために2018年8月に発足された非営利団体で、現在、参画企業・団体(メンバー)は104組織にのぼります(2020年8月7日現在)。ZETA Allianceは、「ZETA」をさまざまな社会課題に対して適用を進めることにより、Society5.0で提唱されている超スマート社会の実現に貢献します。
https://zeta-alliance.org/index.php