人と比べなければ子どもは伸びる
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人と比べなければ子どもは伸びる
「人と比べなければ子どもは伸びる」
https://www.makino-g.jp/book/b508544.html
【「適応力」が学べる子育て本出版の背景】
多様化し、国際化し、IT化するなど、複雑化しながら急速に価値観が変化する現代、さらに未知の感染症が流行するなど、予想外のことが起こる日々。世の中や人に与えられ限られた価値観に迎合して右往左往することなく、何が起ころうともブレずに自分の信念を貫いて変化する社会を生き抜く。さらには、不便さの中にすら楽しみを見つけて生活する。2018年に惜しまれつつ亡くなった女優、樹木希林さんの「適応力」を育む子育てが、不確実な時代の親子に求められています。
希林さんは晩年よくこうおっしゃっていました。「人の価値観なんて時代と共に変わる、私はわたし」。
【書籍から学べる「適応力」の特長】
1. 求められるのは「競争力」より「適応力」
いまの子どもたちに必要なのは、習い事や学校の勉強が上手にできるなど、「競争力」を高め、社会に迎合していくことではありません。そうしたやり方は、限られた価値観が変化しない時代にはうまくいっていました。しかし、複数の価値観が絡まり合いながら変化する現代では通用しなくなってきています。むしろ、自分のペースで、ありのままの姿で、自分の良さを伸ばしながら、変化し続ける世の中への「適応力」を高めることが求められています。
例えば、児童精神医学の視点からみた希林さんの子育ての良さは、比較せず、競争させず、せかさずに、子どもに、『自己決定』『多面的価値観』『失敗する機会』『気持ちの逃げ道』を与え続けたことです。
2. 例えば、樹木希林さんの子育て
1) 自由が怖い子育て
「ああするべきだ、こうしちゃいけない、ああしちゃいけないというものの中からは、人は育たない気がする」。そう言って、娘には仲良くというより無関心をよそおった希林さん。
彼女の子育ては、ある意味ストイックです。
・オモチャは一度も買わない
・服はいつも誰かのおさがり
・食事は極めて質素で、肉はほとんどなく一汁一菜とお漬物
一人娘の内田也哉子さんは、母である希林さんをこう振り返ります。
「私が小さい頃の母は本当に厳しい人でした。といっても『あれをしてはダメ』という厳しさではありません。子どもをかわいがるというより『私はこうやって歩いていくからついてきなさい』という感じで、時々振り向いて確認してくれる、という親子でした」。
さらにこう付け加えます。
「うちは自由すぎて、門限もない。何をしてはいけないもない。全部自分の自己責任っていって育ったから、怖くてしょうがなかった。その自由が」。
2) 私のところで傷ついてもいい
一方、母である希林さんは娘への思いをこう話します。
「女同志とかっていうより、人として付き合っていたという感じがするんですよね。だから、赤ん坊だとか、子どもだとかいう風には思わない。結構、残酷にものを言っちゃったりしますけどね。でも、傷ついたりするでしょ。そうすると、なんか純粋培養で育っちゃって、社会に出てから挫折するとまずいから、私のところで随分傷ついてもいいかなと、いう風なところもあって、だから、うちの子どもを育てるときに、一人っ子だったから、例えば、何かケーキでも、何か美味しいものでもあったときには、はーいって出したあとに、私が一番最初だからね。私が最初に取るようにしていたの。これは、人から見るとなんて親だと思うかもしれないけど、何々ちゃん食べなさいっていうことはしなかったわね。わざと。
世の中みんな出たときに、『あなたがどうぞ』っていう風にはいかない…」。
3) 「あなたが決めてよ」「いやだったらやめればいい」
希林さんは、競争させたくないと、娘に受験勉強をさせませんでした。そして、娘にはいつもこういいます。「あなたが決めてよ」。さらに、娘が自分で決めた転校先でうまくいかずに、落ち込んでいると言いました。
「何ガマンしているの?いやだったらやめればいいじゃない」。
結果、娘の也哉子さんは、早くから親離れし、社会と折合いをつけながら自立し、結婚、子育て、さらにはエッセイストとしても、活躍されています。
このように、自分で決めて、失敗し、失敗から学んで、自分らしさを生かす練習を繰り返す。そうすることで、予想外のことが起こっても、その不便さですら楽しむ余裕が生まれます。これは、単に親が子どもを保護し、与えるだけでは得られない能力です。進化論で有名なダーウィンの言葉を借りるなら、「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである」ということです。
3. 両親は希林さんに「それは違うでしょ」とは決して言わなかった
そんな子育てをされた希林さんですが、彼女自身は一体、どのように育てられたのでしょうか?
子どもの頃の希林さんは、ほとんど言葉を話さず、一人遊びばかりして、友だちもできなかったそうです。学校に行きたくない日もありました。そんなとき、お父さまは言いました。
「いかなくていいよ。それより、こっちへおいで」。
お母さまは、言葉を話さない彼女をそっと見守りました。そして、仕事場の繁華街の喧騒のなかで、自由に遊ばせます。彼女はこう振り返ります。
「人をずっと見ていたの。あの時代の野毛(横浜の繁華街)の喧騒の中にいたことは、役者として私の財産だなって思う」。
また両親は「それは違うでしょ」とは決して言わなかったそうです。子どもらしい、おかしな、変わったことをしても、笑っていいました。「お前は大したもんだよ」。
4. 4人の偉人の成長と人生を掘りさげ、さらに12人の偉人の成長から子育てのヒントを学ぶ
他にも、本書では、黒柳徹子さん、向田邦子さん、河合隼雄さんの幼少期の養育環境、成長、そしてその後の人生から、彼らを育てたものを掘り下げます。また、児童思春期の外来でよくある質問・相談への答えを、〇×形式の四コマ漫画風のイラストで、12人の偉人の成長を例示して解説します。
【目次】
1章 ありのままの「子どもらしさ」とは
2章 「子どもらしさ」の芽を育む5つの知恵
1)「かまいすぎず」待つ
2)「ありのまま」を受け入れる
3)「苦痛」は取り除く
4)「遊び」から学ぶ
5)自分で自分を「制御」させる
3章 ありのままを受け入れ、個性として伸ばした偉人たちの4通りの自分の生かし方
1)司会者 黒柳徹子さん
2)役者 樹木希林さん
3)脚本家 向田邦子さん
4)心理学者 河合隼雄さん
【書籍の概要】
名称 : 人と比べなければ子どもは伸びる
~精神科医が書いた「最高の子育て」~
出版日 : 2020年4月28日
価格 : 1,595円(税込)
出版社 : 株式会社マキノ出版
版型・Page: A5、200ページ
URL : https://www.makino-g.jp/book/b508544.html
■著者概要
・名前
三田晃史
・資格、肩書など
精神科専門医、精神科指定医、児童精神科医、産婦人科医
兵庫県の三つの医療機関で、児童精神科医として診療をおこないつつ、産後うつなどの精神科診療、さらには分娩、手術などの産婦人科診療にも日々従事。
・経歴
産婦人科医として、総合病院などで勤務後、国境なき医師団として、内戦の地ミャンマーカレン族自治区で活動。マヒドン大学で公衆衛生修士を取得後、厚生労働省にて勤務。2009年新型インフルエンザ流行時は、広島県庁の感染症担当課長として対策に取り組む。また、2011年の東日本大震災時は、国立病院機構本部医療課長として、全国より支援のためにかけつけた医療チームの移動診療などを、被災地で現地統括。
その後、厚生労働省勤務などを経て、県立病院児童思春期センター医長などとして、発達障害など、児童思春期の子どものこころの病の治療に従事。著書に『ざんねんな子育て』(高陵社書店)があるほか、全日本大学準硬式野球連盟理事などとして、数十年にわたり、スポーツを通じた思春期の子どもたちの成長と自立の支援を続けている。
【書籍に関する書店様などからのお問い合わせ先】
株式会社マキノ出版 販売部
hanbaibu@makino-g.co.jp