南部鉄器 釜定 メインビジュアル
(仮表紙)南部鉄器のある暮らし
釜定工房 外観 Photo by Koji Sugawara
釜定工房 店内 Photo by Koji Sugawara
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/210511/LL_img_210511_1.jpg
南部鉄器 釜定 メインビジュアル
▼「クラウドファンディング マクアケ」内
「南部鉄器のある暮らし ― 釜定の仕事」先行予約販売ページ(4/15より一般公開)
https://www.makuake.com/project/designshop02/
釜定 関連商品 販売ページ
https://www.designshop-jp.com/shopbrand/023/P/
■「南部鉄器のある暮らし ― 釜定の仕事」について
私たちは東京・麻布を拠点にオンラインショップをメインにデザイン性の高い商品を扱う、インテリアショップを20年運営しております。
今回、当店でも20年以上取り扱いさせて頂いている、岩手県盛岡市にて100年以上続く南部鉄器 釜定(かまさだ)工房の書籍を企画しました。
釜定は受賞歴も多く、雑誌、新聞、TV等メディアにも過去多数取り上げられる人気の工房です。その3代目の代表の宮 伸穂さんに書籍の企画を打診したところ、快くご了承頂きました。
この書籍を通じて「400年の歴史をもつ、岩手の代表的な伝統工芸である南部鉄器の魅力を、多くの方に知っていただきたい、暮らしの中で気軽に、永く使っていただきたい」という、釡定の宮 伸穂さんをはじめ我々の思いをかたちにして、この本を通じて世の中に南部鉄器を広められればと願っています。
■書籍を作ろうと思ったきっかけ
今回、南部鉄器 釜定の本を作ろうと思ったきっかけは、20年以上、釜定の南部鉄器をオンライン中心で販売させて頂き、展覧会も何度かご一緒させて頂いた、一つの節目として、南部鉄器 釜定の商品をお使いの皆様、これからお使いの皆様に南部鉄器や釜定の歩みを単にデータではなく、本という形に残し、商品だけではなく、作り手の背景も知って頂いた上で、末永くお使い頂ければと思ったことです。どうしてもオンラインショップでの販売がメインのため、本というリアルなかたちで皆様に手に取って頂きたいという思いがございます。この意向を、釜定3代目の宮 伸穂さんにお伝えしたところ快く、出版のご承諾を頂きました。
今回、クラウドファンディングで、皆様に、南部鉄器 釜定の本を購入支援頂くことで、支援者の方々のお名前を書籍巻末に掲載させて頂き、皆様と共に作る本とさせて頂ければと思っています。
そして、日本の伝統工芸に関わる方にも是非、読んで頂き、次は皆様の産地を盛り上げる本を是非お作り頂ければと思っております。
「南部鉄器」をはじめ、日本の伝統工芸は「後継者不足」「材料の高騰」「販路の縮小」など数えきれない課題を抱えております。この本がその課題を少しでも減らしていく一助になればとも思っております。
本書には、南部鉄器が生まれた町、盛岡を撮りおろした風景写真や釜定の工房の写真、釜定の製品カタログ(約120点)をはじめ、スタイリスト・粉料理研究家の堀井 和子さん、KOFFEE MAMEYAのヘッドバリスタの三木 隆真さん、フィンランドの家具作家、カリ・ヴィルタネンさん、内田デザイン研究所所長の長谷部 匡さん、岩手大学名誉教授の及川 桂子さんなど、さまざまな方にご協力いただき、多彩な記事を掲載しております。
■「もの作りのバイブル」として
私は今まで20年以上、日本各地の伝統工芸、世界のメーカーの商品を日本を始め、世界のお客様に販売してきました。そこで思ったことは、使い手である、お客様に対してベネフィット(恩恵)がある商品ではないと当然ニーズがなくなっていきます。
南部鉄器を使うベネフィットは、「鉄瓶でお湯がまろやかになり美味しい」「鉄分の補給になる」「パンケーキなどがふっくら焼ける」などがあります。
「南部鉄器を使うと鉄分が摂取されるという事はよく聞くのですが、どのような調味料を使って調理をすると鉄分の摂取量が多いのか」などを医学博士の及川先生の論文を掲載しています。
また、当店でも、南部鉄器のお手入れ方法や錆びた場合の対処法などはよく問い合わせを頂くので、こちらの本にも「鉄瓶」「鉄鍋」「フライパン」のお手入れ方法などを記載しました。これは南部鉄器を永く使って頂くためには不可欠な内容であり、ある意味、南部鉄器をお持ちの方にとっては必須本となると思っています。
最後になりますが、一番、私が興味深かったのは、100年以上続く、釜定の歴史です。私も20年、お店を運営している中で「リーマンショック」「東日本大震災」など様々な壁を乗り越えて今がある中で、100年以上、家業を守り続けるということは並大抵のことではないと感じました。これは日本の伝統工芸を守っていくためにも「日本の伝統工芸に関わる方に是非読んで頂きたい」本です。
また代表の宮 伸穂さんはデザイナーであり、作り手でもあり、双方の立場からの経験であり、視点を持たれている事に、とても興味深いものがあります。是非、デザイナーや職人や作家の方々にも「もの作りのバイブル」としてご高覧頂けましたら幸いです。
■釜定について
盛岡の南部鉄器は、歴代の南部藩主が鋳物師や釜師を召しかかえ、盛岡城下に住まわせたことが始まりと言われています。良質な原材料に恵まれたことに加え、藩が保護育成に努めたことで発展し、以来400年の歴史を刻んできました。南部鉄器は岩手県を代表する伝統工芸品のひとつで、世界的にも注目を集めています。
釜定は明治時代に盛岡市紺屋町にて「宮鉄瓶店」として創業し、100年以上、南部鉄器を作り続けています。宮定吉、宮昌太郎、宮伸穂と三代にわたり、昔ながらの製法を守りながら、現代の生活になじむモダンデザインの南部鉄器をつくり続け、岩手、そして日本の伝統文化を支え続けています。
■宮 伸穂/釜定代表
金沢美術工芸大学、東京藝術大学大学院へと進み、作品制作と平行して素材についての研究も深める。和銑による釜の制作や、A.D.I(超強靭鋳物製造)の特許取得など、伝統技術を継承しつつも現代感覚を取り入れ、生活の道具としての鉄器づくりを目指す。ヴィクトリア&アルバート博物館(英国)やメトロポリタン美術館(米国)、ミラノサローネへの出品、ストックホルムでの個展など海外での活動も多く、数々の賞を受賞。また、国内でも国宝中尊寺金色堂の修理および制作、岩手県卓越技術者表彰、伝統工芸士認定と活躍。機能を見極め、極限にまでそぎ落としたかたちに円熟の技が光る。
■仕様:A5判/計128ページ
部数:3,000部(予定)
価格:税込1980円(予定)
■制作スタッフ(敬称略)
制作 :釡定・書籍プロジェクト実行委員会
協力 :釜定 宮 伸穂
プロデューサー:森 博(株式会社designshop)
編集 :浦川 愛亜
デザイン :佐藤 芳孝(有限会社サトズ)
撮影 :熊谷 順、公文 美和、鈴木 拓也、他
発行元 :株式会社青幻舎
発行予定日 :2020年7月上旬
*発行次第、順次、ご送付申し上げます。
■販売
釜定、designshop
http://www.designshop-jp.com
ほか、全国書店にて順次販売
■株式会社designshopについて
designshopはシンプルライフ、クオリティライフにふさわしい、けして派手ではありませんが、永く使える、そして流行に左右されない、優れた商品を東京 麻布にあります築50年の白ビル/designshopから世界中の人々に発信していきます。
designshopは1998年にオープンして22年が経ちました。
100年以上つづく釜定の南部鉄器、柳宗理商品など、これからも2、30年そして100年と世代を超えて販売できる可能性を持った「デザインの原形」といえる、商品を少しずつ増やしていきたいと思っています。何より使って頂く方に「本当にこの商品を買って良かった」と満足して頂きたいのです。そして末永く使って頂きたいのです。
■森 博/designshopオーナー・釡定書籍プロジェクト実行委員会 プロデューサー
岩手県盛岡市生まれ、中央大学経済学部へと進み、ヨーロッパのヴィトラなどを扱う輸入家具メーカーのインターオフィスを経て、1998年に日本をはじめ世界のインテリアトップブランドを扱うdesignshopをオープン。釜定などシンプルでクオリティが高く、末永く耐久性のある商品をセレクト。最近では自店でのノウハウを生かし、オリジナルブランドの立ち上げ、国内メーカーの商品プロデュースなど、日本のものづくりを中心に世界へ展開。designshopでプロデュースした商品は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)でも販売されている。
http://www.designshop-jp.com