群衆管理に「制度的不備」＝韓国首相、雑踏事故受け外国メディアと会見

　【ソウル時事】ソウルの繁華街、梨泰院で起きた雑踏事故を受け、韓国の韓悳洙首相は１日、ソウル市内で外国メディアと会見し、群衆管理に関する「制度的不備」や「体系的な努力の不足」があったと認めた。韓氏は「国民の命と安全に無限の責任を負うのが政府だ」と強調。原因を解明し「二度と起こらないように制度を見直す」と表明した。 　事故は、ハロウィーンを前に多数の若者が自発的に集まったイベントで起きた。韓氏は、主催者がはっきりしていれば効果的な群衆管理が行われていたはずだとの見方を示し、「主催者がいない状況で統制、対処できる制度をつくらなければならない」と述べた。 　事故を巡っては、十分な警察官が事前に配置されていなかったと批判する声が上がっているが、韓氏は「原因や責任者の調査が進められているのでそれを待たなければならない。原因は一つではなく、いろいろな要因が段階別に作用したのではないか」と指摘。「警察の捜査によって責任を負う分野や人々がいるならば、当然責任を負わなければならない」と真相究明を約束した。 　事故では日本人２人を含む外国人２６人が死亡しており、韓氏は外国メディアに政府の対応を説明するため会見を行った。会見時間は２時間を超え、事故前の対応などを追及する記者の質問が相次いだ。　【時事通信社】 〔写真説明〕１日、ソウル市内で外国メディアと会見する韓国の韓悳洙首相