上皇后さま、８８歳に＝散策や音読、規則正しく生活

　上皇后さまは２０日、８８歳の米寿の誕生日を迎えられた。４月に赤坂御用地（東京都港区）内の仙洞御所に入居。宮内庁によると、この１年も新型コロナウイルスの影響で外出や外部の人との面会を極力控え、上皇さまと規則正しい生活を送っている。誕生日の祝賀行事は４年ぶりに規模を縮小して行われる。 　結婚後３０年余り暮らした思い出深い場所に戻り、朝夕に上皇さまと御用地内を散策。朝食後には、上皇さまが学習院初等科時代に使っていた国語の教科書を一緒に音読している。新聞６紙を３紙ずつ読み、興味深い記事を伝え合うのも日課としている。 　仙洞仮御所（港区）に約２年間仮住まいした際、交流を深めた近所の保育園の園児らから贈られたフウセンカズラの種をまいて大切に育て、実を結んだ。 　新型コロナの感染状況を案じ、今年３月の福島県沖地震など被災地の様子を見守っている。都内で、６月に沖縄本土復帰５０年にちなんだ二つの特別展を、７月に小児がん患者を支援するコンサートを鑑賞。９月には長年親交があったエリザベス英女王が死去し、深い悲しみのうちに冥福を祈った。 　天皇、皇后両陛下の長女愛子さまが成年を迎えたことや、秋篠宮家の長男悠仁さまが高校に入学したことを喜んでいるという。 　２０２０年５月から午後に発熱する症状があり、心不全の診断指標であるＢＮＰ値は正常値を超えた状態にある。今年７月に右目の後発白内障の手術を受けた。８月には右膝下の静脈に血栓が確認され、経過観察が続いている。　（了）【時事通信社】